Vol.33

RX-124 GUNDAM TR-6[WONDOWART] PHYCO GUNDAM GIGANTIC ARM UNIT RX-124 ガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコ・ガンダムⅡ ギガンティック・アーム・ユニット形態

TR-6はフルドドⅡの装着によって巨大な兵装の装備と使用が可能である。このギガンティック・アーム・ユニット形態は、両肩と両腰のフルドドⅡを介し、MRX-009 サイコ・ガンダムなど大型機動兵器の腕部や脚部をドラムフレーム部に装着。さらに、マルチウェポンコンテナなどのTR計画系の強化パーツで武装したのがこの形態であり、TR-1とTR-5で運用試験が行われたギガンティック形態の完成と言える。なお、大型の武装類は戦闘中の切り離しと再接続が自由に行えるようになっている。本形態の手足部分は、ギガンティック・アーム/レッグユニットと呼称される。サイコ・ガンダムやMRX-010 サイコ・ガンダムMk-Ⅱの腕部のそれぞれが使用可能で、後者の場合は前腕部を射出したオールレンジ攻撃を行うこともできる。また、両腕は砲台としてのほか、近接格闘兵器としても使用できる。その際に脚部はアウトリガーとして作用し、格闘攻撃の威力向上を果たす役割も担っている。脚部は歩行に加え、機体の自重を支え、固定するという意味でも重要な部位と言える。マルチウェポンコンテナユニットは3基が搭載され、ボックス化された外付けサイコミュ・ユニット、それに対応したファンネルやインコム等の遠隔操作武器コンテナ、そして防御用のIフィールド・ユニット等を主に格納する。マルチウェポンコンテナはそれ自体が外骨格の役割も担い、フルドドⅡとサブアームとの接続で背中側からTR-6本体を頑丈に支えている。サイコミュの操作や攻撃は強化人間人格OS(三号7式OS=BUNNyS)が担うため、一般人のパイロットにも使用可能。強化人間(ニュータイプ)が搭乗した際には、より強大な「巨神」の力を引き出す。後年のレジオン建国戦争では、ティターンズ残党/レジオンの擁するNTが使用。TR系強化武装としてギガンティック・ユニットを複数基生産、これらをインレのサイロ部に搭載し、換装用パーツとして投入する計画——TR計画により想定された運用——を実行した。その脚で火星の大地を踏みしめ、縦横無尽に駆けた機体は、その拳でレジオンの敵を砕き、組織の建国を巡る戦いで多大な活躍をしたのだった。

TR計画

TR-6の各形態は「対抗兵器」として概念で開発されている。このサイコ・ガンダムMk-Ⅱ形態は、ジオングなどの進化系大型機動兵器に対応した形態である。他の例としてハイゼンスレイⅡ形態群は、組織の旗機であるガンダムタイプMSとして、敵対するエゥーゴのZガンダムと、それに続くZZガンダムなど、一連の「Z計画機」に打ち勝つことを想定し用意された形態と言える。TR-6は量産機であり、状況に応じて装備を変更して戦線に投入することを前提としている。この運用データをリンクによって共有することで、強化人間人格OSは武装の組み替えを学習し、成長していく。それはかつてのRX-78 ガンダムの学習型コンピューターを彷彿とさせる。TR-6の極端な装備の外装ユニット化は他に類を見ないほど複雑かつ広範なものだが、それらはこうした学習システムとの組み合わせによってその効果を増すばかりか、長期に亘る運用において進化・対応できる「伸び代」を備えているのである。一方で、インレはMSの枠を超えた強力無比な決戦兵器である。戦術レベルの局地的な対MS戦での勝利は当然であり、障害のうちにすら入らない。本機が対応するのは、大局を決する任務であり、それに勝利するための戦略兵器が「インレ」なのである。

巨神(TITAN)の拳

18m以上の全高を持つMSは、しばしば「巨人」とも形容される。だが、それに倍するサイズと戦力を大型機が存在する。それらのほとんどはNT専用機であり、その威容は「巨神」と言っても過言ではない。その最初期の機体が、MSには不釣り合いなサイズの大型腕部を装備した試験機を経て、一年戦争末期に戦線に投入されたMSN-02 ジオングである。この機体はサイコミュを搭載したNT専用機で、脚部を備えた試案での全高は40mに迫る巨大MSであった。ガンダムと相討ちにとなった戦果でも知られるジオングの力は地球連邦軍にとっては脅威であり、連邦軍版ジオングとも言える機体——MRX-009 サイコ・ガンダムの誕生へと繋がった。ティターンズがTR-6で進める「機種統合計画」に従い、サイコ・ガンダム系の代替後継機として準備・用意されたものがギガンティック形態である。また、本形態は、近い将来にサイコ・ガンダムに対抗するために開発されるであろう敵勢力の新型巨大機動兵器に対応する役割も担っていた。TR計画が見据えた戦闘のビジョン——40mを超える巨神同士が格闘する様子——はあまりにも滑稽だったために、その有用性が理解されずTR-6の開発陣は多大な苦労を強いられた。しかし、想定された脅威はグリプス戦役後、すぐに具現化した。第一次ネオ・ジオン戦争末期、ネオ・ジオンのNT専用NZ-000 クィン・マンサは決戦兵器として戦場に投入され、エゥーゴのガンダムタイプMSを複数機撃墜する戦果を挙げた。ジオングから始まったこうした大型機動兵器はさらに後年にも登場した。これらの機体もまた赤や黄金に彩られた巨体のその威容をもってガンダムの前に立ちはだかった。戦場の脅威として幾度もガンダムの前に現れた巨神たち。銃火器ではなく、巨大な体躯それ自体を武器として振るう敵と戦うために、TR-6もまた巨神の拳を得たのである。

[DEADALUS UNIT]

ダイダロス・ユニットとは、背部に装着されている球形の飛行ユニットを指す。旧ジオン公国軍のMA、アプサラスに搭載されたミノフスキー・クラフトを小型化したような形状をしている。技術的にはサイコ・ガンダムがモビル・フォートレス形態で飛行する際に使用するミノフスキー・クラフトを、TR系強化装備としてユニットしたものである。本ユニットはTR-3での小型化実験を経て、インレの重力下での巡航形態(サイコ・ガンダムと同じく、モビル・フォートレス形態の呼称を持つ)での飛行手段として採用された。汎用性の高いパーツでもあり、本ユニットの装備によってTR-6は複数の強化パーツを装着、巨大化した状態でも、機体の重量を支えて重力下を自由に飛行できる能力を備えるに至った。