2016年3月2日から5月30日の間、お台場の日本科学未来館にて、テレビゲームをテーマにした企画展『GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~』(主催:日本科学未来館、フジテレビジョン、角川アスキー総合研究所)が開催されます。GAME ONは、2002年に英国ロンドン市のバービカン・センターで開催され、これまで世界中を巡回。200万人以上が来場したイベントです。
日本初開催となる今回は、「ゲームってなんでおもしろい?」をテーマに、ゲーム大国日本開催ならではの展示品が多数追加されています。
展示ゲームタイトルは合計135点。そのうちプレイアブル点数が133点もあるので、さまざまな年代の人が、自分にとって懐かしく思い入れのあるゲームと再会することができるはずです。また、ゲームタイトル以外の静物展示も266点と、こちらも豊富です。
これら膨大な展示のすべては紹介しきれませんが、その中で主だったものを見ていきましょう!
▲会場入り口。
▲会場入り口には、さまざまなキーやボタンを模したデザインが。
▲いきなりマリオブラザーズがお出迎え。駄菓子屋さんからゲームセンターまで、いたる所に設置されていました。
▲多くの中高年が「おー!」と声を上げるであろう、スペースインベーダーのコーナー。
▲スペースインベーダーは試遊が可能です。
▲スペースインベーダー・パートIIも展示。
▲「ストリートファイターII」です。ダッシュよりお見かけする機会が少ないのでは?
▲「バーチャファイター」も、1993年の登場当初はシンプルなポリゴン表示でした。
▲「アウトラン」は快調に飛ばしていました。
▲1972年に登場した「PONG(ポン」。
▲定番中の定番「ゼビウス」もプレイできます。
▲よっしゃー! きました「ドンキーコング」。この筐体、「ドンコやろうよ!」という小学生の声が聞こえてきそうです。
▲モノクロ画面が郷愁を誘う「ルナランダー」。1979年に登場しました。
▲降ってくるミサイルを迎撃する「ミサイルコマンド」は1980年の登場。筐体にはまったボールをコロコロと動かして照準を合わせます。
▲「ギャラクシアン」も定番ゲームですね。両脇には「パックマン」と「ディグダグ」が。
▲中高年の方はこの風景をご覧ください。意図したわけではないのでしょうが(どちらかと言うと、画面の見やすさへの配慮でしょうが)、会場の暗さがいい感じです。先生に見つからないように通った、昔の“ゲーセン”を思い起こさせてくれます。
▲ATARIの「スター・ウォーズ」です。こちらもプレイ可能となっています。素晴らしい!
▲「スターウォーズ」筐体に貼ってあったATARIのシール。時の流れを感じさせます。
▲家庭用ゲーム機も展示されています。
▲「カセットビジョン」。木こりゲームの「木こりの与作」などがありました。
▲アップルIIの「チョップリフター」。限られたマシンリソースの中で、ヘリや戦闘機の“らしい”動きが実現されています。
▲日本初のテレビゲーム「テレビテニス」。なんと遡ること約40年、1975年の登場です。テレビに向かって直接電波を飛ばして画面表示するという、アイデア的にも優れたモノ。展示は、電波ではない方法で画面に接続しています。……なんと、これも遊べるのです。
▲ゲームプラットフォームとして大活躍したMSXマシンも展示。
▲ポータブルゲームのコーナーは展示メイン。世のオジサンは絶対見た方がいいです!
▲昭和のポータブルゲームと言えばまずコレ。「ゲームウォッチ」の数々。
▲なんと『機動戦士ガンダム』のゲームを発見。プロトタイプガンダムにプロトタイプドムは、今でこそシブいセレクトかもしれませんが、当時の小中学生にはいたって当たり前の「カッコよくてちょっと特別なMS」だったはず。
展示資料も見所満点
会場では、ゲームのみならず、関連する資料も展示していました。
▲ゲーム筐体の基盤を、その進化の過程と共に展示。写真はPlayStation 4のもの。
▲インテルのマイクロプロセッサも、「4004」や「8080」、そして「Pentium」などが展示されています。4ビットから8ビット、そして32ビットと、テクノロジーとゲームの進化の過程を目で追うことができます。
▲プロセッサの基となるウエハーも見られます。この丸い板の上に回路が作られます。
▲ PCのロールプレイングゲームの基ともいえる「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」も展示。
▲D&Dのメタルフィギュアです。
▲ゲーム雑誌や攻略本のコーナーも。
▲「ウィザードリィ」は画面でゲーム内容を紹介。
▲「ウルティマ」も紹介されています。
ゲームの“今”を体感
昔を振り返るばかりでなく、最先端の現在の技術を追うのもまた、「GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~」の楽しさです。バーチャルリアリティやMindcraftなど、現在注目されている技術が体感できます。
▲PlayStation VRの先行体験コーナー。
▲「インディーズゲームとプラットフォーム」というテーマで、マインクラフトの体験コーナーが設置されています。日本科学未来館がマインクラフトで作られ、その中を探検できます。真ん中にいるのはナビのお姉さん。彼女の誘導に従って、移動します。
▲上の写真に映っているのがこちら。日本科学未来館のエントランスです。
▲作り込まれた館内を歩くだけでも楽しいです。
▲会場出口付近に置かれた「ゲームクロニクル」。1983年から直近までのゲームの動きがアニメーションで再現されていきます。1983年は、ほぼ何もない状態。
▲2015年になると、さまざまなゲームがあちこちに現れています。
▲イベントと同時に発売の『ゲームってなんでおもしろい?』。価格は2,300円+税。会場で販売しています。ゲームの歴史から、ゲーム業界著名人インタビューまで、読み応えがありすぎる本です。
「我々はゲームと一緒に成長してきた」
開催に先立ち行われた記者発表会では、日本科学未来館の内田まほろ氏と角川アスキー総合研究所の主席研究員 遠藤諭が登壇しました。
▲日本科学未来館 内田まほろ氏(左)と、角川アスキー総合研究所 遠藤諭(右)。
内田氏は「ゲームはテクノロジーと人間の欲望が入れ子になった、ここ50年で成長したカルチャー」など、日本未来科学館での開催理由について説明。遠藤諭は「ゲームは人間を相手にする専門のシステムだった」と、ゲームと人との関わり合いを語り、133ものゲームが試遊可能であることに触れ「(展示ゲームの選定では)贔屓なしに日本製が半分を占める。日本のテクノロジーは何が得意なのか、ということも見えると思う」としたうえで「最大の課題は(試遊できるゲームが多いので)帰らない人がいるのでは?ということです(笑)」と、冗談めかして話をしました。
実際、訪れたプレスの多くが自分なりの懐かしのゲームとふれあい、中には「このゲームと出会っていなかったらこの業界に云々」と語り出す人も見受けられ、“ゲームと一緒に成長してきた”(遠藤諭)多くの日本人には、ある意味タイムマシンのような空間となっています。
日本科学未来館は、実物大ガンダム立像の立つダイバーシティ 東京からも歩いて5分ちょっとの立地なので、電撃ホビーウェブにアクセスする方ならおなじみの場所ではないでしょうか。懐かしのゲームに会いに、そしてゲームの今を感じるために、是非立ち寄っていただきたいイベントです。
DATA
GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~
会場:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
開催期間:3月2日(水)~5月30日(月)
開催時間:10時~17時(入場券の購入は閉館30分前まで)
休館日:火曜日(ただし3月19日、4月5日、5月3日は開館)
入場料金(税込):
【一般】大人1500円/18歳以下750円(土曜日)650円
【団体(8名以上)】大人1200円/18歳以下600円(土曜日)520円
※6歳以下の未就学児は無料
※常設展も閲覧可能
※障がい者手帳所持者は当人および付添者1名まで無料
※ドームシアターは別料金
主催:日本科学未来館、フジテレビジョン、角川アスキー総合研究所
企画協力:バービカン・インターナショナル・エンタープライズ
特別協賛:PlayStation
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