『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』先行上映会で「アナログならではの感動を広めたい」と虚淵玄さん

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

2016年6月25日(土)、東京・新宿バルト9で『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の先行上映会が開かれました。

 

本作は、『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS サイコパス』のシナリオを担当したことで知られるニトロプラスの虚淵玄さんが、台湾の伝統的な人形演劇「布袋劇(ほていげき)」との出会いに衝撃を受けたことから発足した日台合同映像企画。台湾布袋劇で随一の知名度とクオリティを誇る制作会社・霹靂社とタッグを組み、7月8日(金)よりTOKYO MX、BS11、AT-Xで放送を開始します。

 

 

本放送に先駆けて第1話と第2話が上映された後は、凛雪鴉(リンセツア)役の鳥海浩輔さん、殤不患(ショウフカン)役の諏訪部順一さん、丹翡(タンヒ)役の中原麻衣さん、蔑天骸(ベツテンガイ)役の関智一さん、原案・脚本・総監修を務める虚淵玄さんが登壇。本作にまつわるトークショーを披露しました。

 

「2年前に見た劇の感動を、どう日本に伝えるか。そればかり考えてきました」と虚淵さん。「『楽園追放』の制作が終わり、これからはどんどんCGが増えていくんだって思っていた時にアナログの技の極地に出会い、感動しました。ものすごいCGを見ても、『これ何時間レンダリングしたの?』とか『どれだけお金かけたの?』って思ってしまう。『この映像、どうやって作ったの?』という感動は、やはりアナログじゃないと味わえない。その感動を広めたいと思いました」と企画発足の経緯を語りました。

 

そんな「布袋劇を日本に定着させたい」という思いが第一にあるため、シナリオは王道の冒険活劇で、「毎週見ていてスカッとするような展開を心がけている」とのこと。虚淵さんの、布袋劇への愛が垣間見える一幕もありました。

 

キャスト陣も完成した映像を見るのは初めてだったそうで、MCから感想を求められた際は、口を揃えて「すごい」という言葉が。そんな中でも関さんは、実は10年ほど前に霹靂社が制作した人形劇のアテレコをしたことがあるとのこと。「考えられないくらい格段に映像が進化している。虚淵さんの才能と合わさって、僕の人生でも今までになかったくらいの新しいジャンルが生まれてしまった」とその出来映えを絶賛しました。

 

 

それぞれが演じたキャラについては、「いつも煙管をふかしていて、何を考えてるか分からない。ミステリアスで飄々としていて、演じていて楽しい役ですね」と鳥海さん。

 

諏訪部さんは、自身の演じる殤不患が登場人物の中でも一番好きだとのこと。「巻き込まれ型で背負いこんじゃう、ちょっとコミカルなところがあったりして。どこから来たのか分からない、謎のあんちゃんって感じもありますので、今後に期待です」とコメントしました。

 

中原さんは「閉ざされた世界で育った子なので、少しズレているところも。でも芯が強く、姫って感じですよね」と丹翡を紹介。

 

関さんが演じる蔑天骸は、丹翡の一族が守る聖剣「天形劍(てんぎょうけん)」を狙う敵役。関さんは「僕もモノを集めるのが好きなので、気持ちはよく分かります。そりゃ女の子に刺客も放つよなって!」とコメントし、笑いを誘いました。

 

収録時に難しかったことが話題になった際は、「人形劇独特の“キメ”がある分、歌舞伎みたいなオーバーなお芝居をしてみたりとか、色々やってみました」と中原さん。

 

それに続けて関さんは「向こうの言葉と日本語との長さが違うこともあって、間が長かったり短かったり、単純に声をあてるのが難しかった」と振り返りました。

 

 

また本作は台湾でも上映イベントを開いたそうで、鳥海さんと虚淵さんが現地でトークショーを行ったとのこと。 鳥海さんは「向こうでの浸透具合に驚きました。布袋劇を国民全員が見ています、知っていますという状況で、その上で日本のアニメも好きという方が多かった」と回想。

 

台湾の観客にも本作は受け入れられた様子で、虚淵さんも「布袋劇を日本向けにアレンジしたので、カリフォルニアロールみたいになってしまったところがあった。それが本家の方にどう映るか心配でしたが、暖かく迎えてもらえたので嬉しかったです」とにこやかに応えました。

 

今後の展開としては、7月24日(日)に行われるワンダーフェスティバル2016[夏]でのトークステージや、凛雪鴉のねんどろいど化が発表されました。

 

さらに、講談社の『モーニング』でコミカライズが連載となることも決定! 『コンプレックス・エイジ』を代表作に持つ佐久間結衣先生が作画を手がけ、7月21日(木)発売号からのスタートとなります。

 

 

最後の挨拶では、「自信をもって皆さんにお届けできる作品になっています。皆さんに布袋劇の素晴らしさを伝えられたらいいなと思っています!」と鳥海さん。客席からの大きな拍手を受けながら、トークショーの幕を引きました。

 

 

DATA

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀

  • TOKYO MX・BS11・AT-X にて 2016 年7月8日(金)より放送 TOKYO MX 毎週金曜日 23:00〜 BS11 毎週金曜 23:30〜 AT-X 毎週金曜 24:00〜

 

 

関連情報

 

 

電撃ホビーWEB関連記事

(C)Thunderbolt Fantasy Project

上に戻る