「過去イチの変身ができた(犬飼さん)」「監督に半分殺されかけた(結木さん)」両作のキャストが想いの丈を語った『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』『ルパパト en film(アン・フィルム)』製作発表会見レポート

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2018年6月12日(火)、東京の丸の内TOEIにて『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』『劇場版 仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)』の製作発表会見が行われました。本稿では、その模様をレポートしていきます。

 

まずはじめに、東映 取締役の白倉伸一郎さんが登壇。挨拶を済ませたあと、開口一番「東映はマンネリの権化ですが、東映ほどマンネリを嫌う会社もありません」とインパクトのあるフレーズで注目を引きます。「戦隊と仮面ライダー、連綿と続く両シリーズですが、手を変え品を変え同じ作品は2つとない。今回の劇場作品は、両作ともに若い監督が担当している。東映のノウハウを活かしながら、彼らのフレッシュな感性でお送りできると思います」と自信のほどをうかがわせました。

 

両作品の予告編がスクリーンに映された後は、ルパンレンジャーとパトレンジャーが登場! ステージ上でバトルを繰り広げ、「永遠にアデュー」「逃さんぞ快盗!」といつものやりとりを披露してくれました。本製作発表会は2部構成となっており、まずは『ルパパト』からスタート。壇上に伊藤あさひさん(夜野魁利/ルパンレッド役)、結木滉星さん(朝加圭一郎/パトレン1号役)、濱正悟さん(宵町透真/ルパンブルー役)、横山涼さん(陽川咲也/パトレン2号役)、工藤遥さん(早見初美花/ルパンイエロー役)、奥山かずささん(明神つかさ/パトレン3号役)、元木聖也さん(高尾ノエル/ルパンエックス&パトレンエックス役)、杉原輝昭監督が登場し、それぞれ挨拶を済ませました。

▲元木さんは挨拶時、その場でバク宙を披露してくれました!

 

 

続けて、劇場版ゲストのココリコ田中直樹さん(エルロック・ショルメ役)も登壇。登場するやいなや、自身の役にちなんで、「伊藤さんと結木さんが目標にしているという俳優さんが誰なのか推理してください」と振られる田中さん。あまりにざっくりした振りに対して田中さんがヒントを求めると、2人とも「名字に“か”、名前に“き”」が含まれる人物とのこと。このヒントを受けて「田中直樹じゃないですかね?」と自らの名を挙げた田中さんでしたが、伊藤さんは岡田将生さん、結木さんは中井貴一さんと不正解。田中さんは「僕、席外した方がいいですかね?」と笑いを誘いつつ、「ここでの推理は外しましたが、劇場の中では名探偵ぶりを発揮してますので!」とアピールにつなげました。

 

ひと段落ついたところで「イケメン名探偵役を演じるにあたっての苦労」について質問があると、「イケメンの役をいただくことがほぼないので……」と田中さん。「田中さんはイケメンですよ!」とフォローする工藤さんに対し、田中さんが「ちょっと半笑いじゃないですか!」と切り返す場面もありつつ、「そういった(イケメンの)役自体難しかったですし、自分自身がまさか戦隊ものに参加させてもらえると思ってなかったので、その喜びがすごく大きくて現場でも浮ついていた感じだったんじゃないかな」と、苦労よりも喜びの方が勝っていたことを話してくれました。

 

また、「変身前の(キャストの)皆さんとも演技をやらせてもらったりとか、変身されてからもちょこっとですけどご一緒できて、夢のような現場でした」と田中さんが撮影時の思い出を振り返ると、田中さんの“戦隊好き”が話題に。「『ゴレンジャー』から見ていましたし、子どもができてからは『ゴーオンジャー』からまた見させてもらっていました。それこそ劇場に(戦隊の映画を見に)来させてもらってる作品なので、喜びと、そのなかでもしっかりしなきゃいけないっていうプレッシャーや責任感が入り混じっていました」とコメント。オファーを受けた時、周囲からは「最終的にタイキックでやられるんでしょ?」とよく言われたんだとか。「そこはちょっと、まだこの段階では言えないんですけど……」と濁し、タイキックへの希望(?)をつなげました。

 

キャスト陣に本作への意気込みや見どころについて質問があると、映画初出演で緊張していたことや、歴史ある戦隊シリーズの主役としてプレッシャーを感じていたと伊藤さん。見どころについては「ダブルレッドが中心のお話になっているので、快盗と警察という真逆の役割を超えた、2人の人間ドラマに注目してください」とコメントしました。

 

濱さんは「ダブルレッドがメインではありますけども、負けないように命がけで快盗をやらせてもらいました」とトーク。

 

工藤さんは「テレビシリーズが2月から始まって、今までの積み重ねがあるうえで撮影を行ったので、今の私たちにできるすべてをぶつけられたと思います」と回答。さらに『仮面ライダービルド』が北九州での大規模ロケを行ったことを引き合いに出し、「私たちも作品のテーマになってる、フランスでのロケを目指して頑張ろうと、その気持ちを燃やしながら臨ませてもらいました。ぜひ最終回までに(フランス)ロケを叶えたいですね」とジョーク(?)を交えて場を和ませました。

 

結木さんは「素面でのアクションが僕と魁利は特に多かったので、結構時間をかけてシーンを撮らせてもらいました。多少怖い思いもしたので、そこは頑張ったところにあたるんじゃないかなと思います。監督に半分殺されかけた感じになっちゃったんで(笑)。ほんとに火薬を使ったりして危なかったんですけど、でもすごくいいシーンになっていると思います」と、火薬だけに爆弾発言で笑いを誘います。

 

横山さんは、劇場版ならではのシリアス展開やスケールの大きさについて言及。「咲也はおちゃらけたキャラだったので、切り替えて締めるところを締めつつ、ふざけられるところは隙を見てふざけるってことをしました。大画面でのアクションもド派手で、アフレコも気合いを入れてやりました」と見どころをアピール。

 

奥山さんは「今回はダブルレッドと、それ以外の4人とで別れて撮影することが多かったので、いつものメンバーと違って新鮮でした。警察は謎の名探偵との絡みも多く、合間には田中さんとお話ができて楽しかったです。つかさはアクションで蹴りが多いので、タイキック(をする機会が)あるかなと思って密かに練習していました(笑)。でも、つかさにはなかったです」と笑顔。それを受けた田中さんが「僕自身、タイキックは年末だけと決めているので、すみません……」と応え、笑いの絶えない時間となりました。

 

元木さんには、追加戦士としてキャストと共演した感想を問われる場面があり、「ルパンレンジャー側とパトレンジャー側は全然雰囲気が違う。まず、ルパンレンジャー側は大人な感じがします。しっかりどっしりしている雰囲気を現場で感じていて。パトレンジャー側は……結構やんちゃな人が多いなというイメージですね(笑)。いつも騒がしくて、意外とパトレンジャーの方が騒がしいですね」と素直な意見を述べました。「そんなこと言ってますけど、多分聖也はこっち側だと思います」と結木さんが反撃すると、「どうなんでしょう?」と意見を求める元木さん。工藤さんは「いやあっち(パトレンジャー)側ですよ完全に!」と応じ、元木さんが「僕自身、楽しいのが好きで……」と認めるやりとりもありました。

 

そんな仲の良さをうかがわせるキャスト陣について、演技中の印象を問われた杉原監督。伊藤さんが言うように、2人のレッドが中心になっていることに触れつつ「今までめったになかった、圭一郎と魁利が腹を割って話すシーンが盛り込まれています。2人とも明け方まで撮影するなか、集中力を切らさず、見ているこっちが圧倒されるかなっていうくらいの気迫あるお芝居をしてくれました。(そのほかの)4人については、いつも以上に何かを残そうとしてくれている気持ちを感じましたし、さらに今回から加わっていただいたノエルくん。そんなにたくさん出番がある訳ではないんですが、テレビシリーズよりも前の撮影だったので、だいぶ緊張してましたね(笑)」と話すと、元木さんが「最初の変身の時、緊張で目が開かなくて(笑)」と撮影秘話を披露。新鮮で良かったと受ける杉原監督は最後に、「田中さんがとにかくカッコいいです!」と太鼓判を押しました。

 

そんな田中さんと共演した感想として、伊藤さんは「たくさんお話できた訳じゃないんですけど、すごく優しさが伝わってきました。撮影後の打ち上げでも、戦隊への熱い想いを語ってくださって、キャスト一同感激したのを覚えています」とコメント。結木さんは「田中さんは役者としても主演を張っている方なので、すごく勉強させていただきましたし、プライベートはさておき本当にイケメンでした」とトーク。田中さんが「プライベートはさておきって……」と反応すると、「プライベートは分からないので!」と返す結木さん。快盗側よりは接点があったとのことで、撮影を通して冗談を言える仲になったようです。

 

最後は登壇者を代表し、伊藤さんと結木さんが挨拶。「劇場版ならではのダイナミックな戦闘シーンと、そこに至るまでのお芝居もすごく濃くなっています。1回では気づけない部分も多いので、何度も劇場に足を運んでくれたら嬉しいです(結木さん)」「『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーen film』が大ヒットをいただきます、と予告します!(伊藤さん)」と名台詞に絡め、華麗に締めくくりました。

 

ここからは、『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』の会見にバトンタッチ。犬飼貴丈さん(桐生戦兎/仮面ライダービルド役)、赤楚衛二さん(万丈龍我/仮面ライダークローズ役)、高田夏帆さん(石動美空役)、武田航平さん(猿渡一海/仮面ライダーグリス役)、越智友己さん(内海成彰役)、滝裕可里さん(滝川紗羽役)、水上剣星さん(氷室幻徳/仮面ライダーローグ役)、そして上堀内佳寿也監督が登壇し、挨拶を済ませました。

 

こちらもひと段落ついたところで、改めて劇場版ゲストの勝村政信さん(伊能賢剛/仮面ライダーブラッド役)、藤井隆さん(郷原光臣/ゼブラロストスマッシュ役)が登場。登壇者が揃ったところで、まずはエキストラおよそ3,000人を動員した北九州でのロケをダイジェストで振り返りました。北九州市役所前を9時間30分にわたって完全封鎖し、撮影された映像では伊能が「仮面ライダービルドに正義の裁きを下そうではありませんか!」と大衆に向かって訴えるシーンや、パンドラボックスを抱えた戦兎がゆっくりと人波をかき分けながら歩むシーンが確認できました。

 

続けて、会場に来ることができなかった松井玲奈さん(才賀涼香/シザーロストスマッシュ役)のビデオレターも上映。松井さんは自身が演じる才賀について、元はマスターと同じく宇宙飛行士だったことに言及。オファーを受けた時の喜びや、ドキドキワクワクする映像を映画館で楽しんで欲しいとメッセージを送りました。

 

「史上最強のライダーをやらせてもらった」と豪語する勝村さんは、オファーを受けた時の気持ちを「本当に驚きました。7月で55歳になるんですが、そんな年寄りがライダーになっていいのかって。ニュースが配信されると、友達から『お前すごいな!子どもと見に行くよ』って言ってもらったり」とコメント。また監督と衣装合わせをしている時、変身ポーズをどうするか相談された勝村さんは、「歳も歳ですし、ポーズはなくても……」と気恥ずかしさからナシにしてしまったとのこと。今となっては「どうして変身ポーズをつけなかったのか!」と悔やんでいることを明かしました。また、「少年の頃の自分に、『あと50年くらい経ったら最強のライダーになれるぞ!』と伝えたいですね。勝村少年は卒倒するんでしょうけど」と本作に出演した喜びを語りました。

 

一方、予告編でも印象的な関西弁を操る郷原を演じた点ついて、藤井さんは「台本では標準語になっていたんですけど、衣装合わせの時に監督からご相談いただきまして。どういう風になるんだろうって最初は不安だったんですけど、役者さんやスタッフさん、ほんとに現場が素晴らしく、プロが集まっていたので身が引き締まる思いでした」コメント。役作りのうえで苦労したこととして、「普段は宇宙船地球号の乗組員として平和主義なんですけど、地球を滅ぼす悪役ということで難しかったです。現場で松井さんや勝村さん相手に、最新芸能ゴシップを報告することで悪い自分になれたといいますか。勝村さんもキャッキャッと聞いてくださるので、やりやすかったです」と舞台裏を暴露しつつ笑いを誘いました。

 

レギュラーキャスト陣に対しては、劇場版が作品の集大成となることにちなみ、この1年を通して成長を実感した点について質問が。犬飼さんは「仮面ライダーといえば変身だっていう方も多いんじゃないかと思うんですけど、クランクインした辺りでは変身が上手く決まらなかったりとか、格好があまりよろしくないとかですごく悩んだ時期がありました。集大成となるこの映画では、過去イチの変身ができましたので、ちょっと成長したなと思います」と晴れ晴れした表情を浮かべました。

 

赤楚さんも同じく、変身に戸惑っていたことを明かしました。「最初はやっぱり何十テイクも重ねて初めて成功するって感じだったんですけど、今では1回か、まぁ多くて5回くらいで変身できるようになったので、成長したのかなと思います(笑)」とトーク。

 

高田さんは撮影の集合時間が早朝だったことを振り返り、「早起きが得意になれました。遅刻しません!」と笑顔。

 

武田さんは「僕自身が参加した頃に比べて、赤楚くんや犬飼くんが非常に役者として頼もしい部分がたくさん垣間見れるようになって。もう僕と同い年くらいの感覚で現場を一緒に引っ張ってくれるので、すごく2人の成長を実感しています」としみじみ。

 

越智さんは「仮面ライダーという大きな作品で、最初は不安や緊張でいっぱいいっぱいだったんですけど、段々と撮影自体を楽しむ余裕が出てきまして。僕自身もずっと変身したかったので、(マッドローグに)変身できたのも大きかったです」と伸び伸びした様子を見せました。

 

滝さんは1年の撮影を通し、「(キャスト陣と)何でも話し合える仲間になれたので、仲間の絆が成長したかなって思います」とはにかみながら回答。

 

水上さんは「役者からも『こういう風にしたい、ああいう風にしたい』と出せるようになってきて、それの集大成が今回の映画になっている」と現場の変化を指摘。その後、武田さんからはヒゲ、滝さんからは髪の毛が成長したとツッコみが入り、タジタジになりながらも「そうね」と応じる水上さん。横にいた上堀内監督からはジャケットのファスナーを降ろされるなど、現場のムードメーカー的な一面を覗かせました。

 

同様の質問が監督に向けられると、前作の映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』の撮影時を振り返り、「レジェンドライダーの方々と比べると、正直色々な面で差を感じていた。今はこれまでのテレビシリーズを見てきて、ビルド単独の映画に臨む意気込みや姿勢、お芝居もレベルアップしてくれているなと感じました」と誇らしげにコメントしました。

 

北九州でのロケ時、撮影以外何をしていたか問われると、とにかくラーメンが好きだという犬飼さんは「どれだけラーメンを食べられるか」というチャレンジを行っていたとのこと。現地では撮影の中打ちもあったそうですが、その前後にラーメンを食べるほどだったといいます。

 

赤楚さんは、犬飼さん・武田さん・水上さんたちライダーチームで、朝までホテルで語り明かしたことがあると回想。次の日はとても眠かったと振り返りました。

 

勝村さんは「とにかくエキストラの数に驚きました。暑い日だったんですけど、朝早くから集まっていただいて。しかも助監督の要求にすべて1度で応えてくださるという。本当に俳優のような方たちばかりで驚きました。皆さんのおかげです」と思い出のワンシーンを振り返りました。犬飼さんも「皆さん仮面ライダーが大好きな人たちばかりで、とてもいい画になったと思います」と太鼓判。その仕上がりはぜひスクリーンで確かめてください!

 

最後は犬飼さんが「暑い夏にベストマッチな映画になっています!」と力強くアピール。大きな拍手に包まれながら、会見の幕を引きました。

 

 

 

 

DATA

劇場版 仮面ライダービルド/怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーen film

  • 2018年8月4日(土)公開

 

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