【短期連載 第4回】『ヘヴィーオブジェクト』巨大ジオラマ、その製作はクライマックスへ…!?

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■いよいよアニメ放送開始! ジオラマもラストスパート!

電撃文庫作品『ヘヴィーオブジェクト』のTVアニメ放送開始を記念して、オブジェクト基地の巨大ジオラマの製作が進行中! この短期連載ではその製作の過程を追っていきます。精鋭プロモデラー陣による製作もいよいよ佳境に入って来たところ。ではその様子を見てみましょう。

 

※これまでのバックナンバーも併せてご覧ください。

【短期連載 第1回】電撃文庫『ヘヴィーオブジェクト』アニメ化記念! 超巨大“オブジェクト”を作れ!!

【短期連載 第2回】『ヘヴィーオブジェクト』超巨大“オブジェクト”の製作工程を追う!

【短期連載 第3回】『ヘヴィーオブジェクト』巨大“オブジェクト”の製作は順調!?

 

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▲アニメの美術設定より。今回製作するジオラマはこうした整備基地に全高50センチにもなるオブジェクトを配置したもの。ジオラマ全体は一辺2メートル近くにもなります。桜井信之、空山竜司、岩田トシオといったエース級プロモデラーの面々が現在も奮闘中!

 

■ほぼ完成!? ベイビーマグナム本体

空山竜司が担当するのはベイビーマグナム本体。パーツ単位ではほぼ完成していますが、全体のバランスを見て配色を決定するので、まだ未塗装でパーツを組み上げてはいない状態です。ここまで来ればもう大詰め! 大型モデルのスクラッチに慣れた岬 光彰の助言もあり、順調に進んでいます。

 

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▲主砲など長い突起物はジオラマ運搬の際に破損の危険があるため、ネジ留め式で取り外し可能に。こうして完成後の取り回しまで考慮して製作プランを立てられるのがプロとしての年期というもの。

▲主砲など長い突起物はジオラマ運搬の際に破損の危険があるため、ネジ留め式で取り外し可能に。こうして完成後の取り回しまで考慮して製作プランを立てられるのがプロとしての年期というもの。

 

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▲前回までの記事で製作した脚部と球状ボディとを組み合わせたベイビーマグナム。これに複製した無数の機銃を取り付けると……。

 

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▲このように仕上がります! 後は先程の主砲基部と主砲砲身を取り付ければいよいよ本体の形出しも完成ですね。

 

 

■ベースは破格の大きさ!

塗装やストラクチャー類は岩田トシオが、ベースの製作は桜井信之が担当。大きなベースは作業も大変ですが保管も大変。自宅の作業スペースのほとんどがこれに占領されることに……。

 

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▲市販のストラクチャーを改造し、塗装を施した倉庫。同じものを3棟用意しました。

 

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▲セミスクラッチしたクレーン。全高は約50センチ。美術設定画の片隅に描かれているものを再現しています。

 

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▲クレーン基部の円筒部分は空き缶を使用。このように日常的に手に入る具材を効果的に使えると造形の幅が広がります。ちゃんと中身も飲んで「シャキッと元気!」になって製作に臨んだそうです(笑)。これにトラスなどのディテールを追加していきます。

 

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▲完成したクレーン。全高は50センチほど。施設等のストラクチャーはベビーマグナムや格納庫との「水平方向の大きさの比較効果」がありますが、このクレーンがあることで「垂直方向の比較効果」が出ての大きさを強調・演出できるのです。

 

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▲ベースは4分割して製作中。これは倉庫などの建物が立ち並ぶ場所です。これだけでも1メートル四方はあるという破格のサイズ!

 

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▲上の写真はこの配置図の右上1/4の部分。

 

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▲ベース後方は背の高い針葉樹を配置。樹木のストラクチャーは市販のもの。

 

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▲中央部は違った形の樹木を配置しています。他の3枚のベースにも木を配置しますが、使用樹木のサイズは1センチ~10センチで、植樹本数は合計500本にもなりました。そしてベースの他の部分ではまだまだ植林作業が続きます……。

 

▲雪は 重曹を木工ボンドと水を混ぜて練ったものに大理石を粉末にしたものを加えて製作。大理石粉末は粒子の大きさと量を調整し、“粉雪”と“積もって凍った雪”を使い分け(時には両方のコンビネーションで)屋根などに積もった雪を表現しています。

▲雪は 重曹を木工ボンドと水を混ぜて練ったものに大理石を粉末にしたものを加えて製作。大理石粉末は粒子の大きさと量を調整し、“粉雪”と“積もって凍った雪”を使い分け(時には両方のコンビネーションで)屋根などに積もった雪を表現しています。

 

▲ウィンドウディスプレー用のスノースプレーでジオラマに雪を降らせます。劇中では一面真っ白な雪景色ですが、ベイビーマグナム本体の機体色が白、格納庫がグレーなので、劇中のままではジオラマ全体がモノクロになってしまいます。そこで大地の茶色や樹木の緑が見える程度の雪にアレンジしました。格納庫を重く暗いグレーにしたのも実は雪と比べ“色の差”を出すためなのです。

▲ウィンドウディスプレー用のスノースプレーでジオラマに雪を降らせます。劇中では一面真っ白な雪景色ですが、ベイビーマグナム本体の機体色が白、格納庫がグレーなので、劇中のままではジオラマ全体がモノクロになってしまいます。そこで大地の茶色や樹木の緑が見える程度の雪にアレンジしました。格納庫を重く暗いグレーにしたのも実は雪と比べ“色の差”を出すためなのです。

 

 

■格納庫もほぼ完成! あとは運搬中の無事を祈るばかり……?

桜井信之が製作を進めるオブジェクト格納庫はもう一つの主役。こちらにも塗装後の仕上げに雪を加えて完成へ!

 

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▲格納庫全景のほぼ最終状態です。ストラクチャーと同じように積もった雪を丹念に塗っていきます。この時、表面に無数に貼り付けたディテールが効いてきます。

 

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▲側面は小さな凸凹部に丹念に雪を塗っていきます。

 

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▲前方の傾斜した円形と後方の円形屋根などは、「雪が残りそうな場所」に雪を配置します。なお、この格納庫外壁の無数のディテールを加えるために山手線内の模型店・量販店を回ってプラ材を買い集めたとか。桜井氏曰く「都内で一次的にプラ材が品切れを起こしていたら僕のせいかも(汗)」とのこと。

 

 

■完成した姿は「電撃文庫 秋の祭典」で!

こうしていよいよ完成したパーツを組み合わせて巨大ジオラマは完成です。そして10月4日に秋葉原で開催される「電撃文庫 秋の祭典2015」会場でこのジオラマが展示されます! その破格のサイズと堂々たる威容、そして細部にも神経が行き届いたプロの技をぜひ実物でお確かめください。イベント詳細は「電撃文庫 秋の祭典2015」公式サイトにて!

 

 

<関連情報>

電撃文庫 秋の祭典2015

http://db2015fes.dengeki.com/

TVアニメ『ヘヴィーオブジェクト』公式サイト

http://heavyobject.net/

電撃ホビーウェブ|【短期連載 第1回】電撃文庫『ヘヴィーオブジェクト』アニメ化記念! 超巨大“オブジェクト”を作れ!!

https://hobby.dengeki.com/news/103591/

電撃ホビーウェブ|【短期連載 第2回】『ヘヴィーオブジェクト』超巨大“オブジェクト”の製作工程を追う!

https://hobby.dengeki.com/news/105989/

電撃ホビーウェブ|【短期連載 第3回】『ヘヴィーオブジェクト』巨大“オブジェクト”の製作は順調!?

https://hobby.dengeki.com/news/107900/

 

(C) 2015鎌池和馬/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/PROJECT HO

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