ROBOT魂<SIDE RV>ネオファム&トゥランファム監修レポート2 【連載】電撃ロボラボPLUS Vol.6

更新日:2016年2月16日 12:08

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今回は企画進行中のROBOT魂<SIDE RV>ネオファム、そしてトゥランファムの立体形状&カラーリング監修の様子をお届けします!!
「電撃ロボラボPLUS」「魂ネイション2015」での試作披露と共に、熱い注目と反響を集めたネオファム&トゥランファム。いよいよ来るべき商品化に向けて新たなステップを踏み出し始めております。

 

(C)サンライズ

 

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※これまでのバックナンバーも併せてご覧ください。
RVの腕部(おもにヒジ関節など)についての考察 【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.1
RVの腕部、胴体の機構及び内部構造についての考察 【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.2
続・RVの腕部、胴体の機構及び内部構造についての考察 【連載】電撃ロボラボPLUS Vol.3
ROBOT魂<SIDE RV>ネオファム監修現場レポート! 【連載】電撃ロボラボPLUS Vol.4
「魂ネイション2015」にROBOT魂ネオファム&トゥランファムが展示! 【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.5

 

魂ネイションの展示に向けて、ネオファムとトゥランファムの細かなチェック作業が行われていましいた。まずは少しだけ時間を遡ってその様子から。

 

【2015年10月6日 サンライズにて】
オカモト:試作は進行中なのですが、トゥランファムの頭部センサー部、バイザー内のディテールが何もない状態で……。指定をお願いできないかと思いまして。

 

海老川:これってどれくらいの進行状況の物ですか? 可動方式が前の検証時と食い違っていて、たとえばスカートの分割方式とか、ヒザやヒジの可動方式、一部の形状に違和感があったりと、いろいろと気になる部分があります。

 

オカモト:外観までは以前に頂いているご意見を反映して、ある程度、修整していった形で、イベント展示用にとりあえず関節まで仕込んだ暫定仕様ですね。もちろん、このあとの直しも想定しています。

 

NAOKI:各パーツのバランスはだいぶ良好な感じですが、細部の煮詰めですかね。スネのスラスター可動など、いまひとつ方向性が定まっていないというか、とりあえず立体化はしてみたものの再現性が微妙な部分もあるので、詰めていければと……。

 

海老川:ちょっと問題点、気になる部分を出して行きますか。

 

トゥランファム監修:立体形状編

イベント展示用のトゥランファム試作、各人の細かいチェックが入ります。

 

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▲一次試作用の設計データ。センサー部のディテールがなかったため、この後、あらたに描き起こされている。

 

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▲関節が仕込まれた試作品。海老川氏による形状確認の他、追加でディテール指示も加えられた。こちらはこの後、NAOKI氏により塗装が行われ、イベント展示されている。

 

海老川:暫定的に可動を入れた弊害というか、微妙にバランスが崩れてプロポーションに違和感が出ている気がします。パーツ単位では問題ないものの、引いてみるとあれ?って感じで。

 

NAOKI:この試作では、ヒザやヒジの引き出し関節など、90度も曲がらずにさほど恩恵が……?という部分も多いので、有用性についての検証は必要でしょうね。カバーや軸の付き位置や形状を調整したり、バイファムのヒザみたいに動きと連動させつつ、見た目のスタイルが崩れないギミックを設けるなど、まだ処理に工夫がいくつかいりますね。

 

海老川:スリング・パニアーが、設定画のサイズ感に合わせたのかバイファム等と比べると小さくなっているので、同じくらいの大きさにはなったほうがいいですね。

 

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▲ヒジ、ヒザの関節構造。暫定的に引き出し式となっているが、見映えが良くないとの意見が集まったのと、可動範囲の調整のため仕様が再考されることになった。

 

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▲スリング・パニアーはバイファム用と比べてかなり小ぶりな作りとなっていたため、サイズを揃えることに。

 

トゥランファム監修:カラーリング編

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他にもいくつか気になる要素が上がっておりますが、それはいったん宿題としてオカモト氏が持ち帰りました(その結果は次回にて)。引き続き、サンライズ井上氏によるカラーリングについての監修が行われました。

 

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▲アニメーション制作時のトゥランファム用カラー指示書。

 

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▲こちらはトゥランファムのメインカラーとなる青系のカラーチャート。

 

サンライズ井上:トゥランファムの白は腹部や上腕、モモなどメインに使われているのは「100G」というちょっと青みがかかっている色になります。頭頂部のラインはちょっと違う色で、ここだけバイファムの基本色と同じ白になる。2色使っていると。肩や前腕、スネのあたりは「P8」って青色。NAOKIさんが塗った彩色見本の青紫はこちらにとても近いと思います。ただ、ちょっと明るめになっている印象がある。あと、多少赤っぽくて彩度が高いかも。もっと地味な色調なんですよ。

 

NAOKI:トゥランファムの青は、各種資料本を参考にしているんですけど、画像や印刷で再現されにくい色ですよね。

 

サンライズ井上:赤が結構死んじゃうというか、当時の製作現場はよく紫系にしたなと(笑)。表現しづらい色なんですよ。色味ですが、ネオファム同様にこちらもいいところ押さえていると思います。指摘した感じで、赤みをちょっと抜いてもらう方向で調整してもらえれば大丈夫ですよ。

 

というわけで、監修時からイベント展示向けに用意された試作品は、井上氏からの指示を反映したカラーリングで塗られることに。

 

魂ネイションで展示された試作品はコチラ!!

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▲前回も掲載したイベント展示の彩色試作。トゥランファムは前の監修時のバージョンと並ぶことで、その違いが分かるはず。

 

そしてイベント後に、あらためてカラーチェックが行われました。

 

【2015年11月10日 サンライズにて】
サンライズ井上:まずはネオファムですが、展示用の彩色で色は指定通りにバッチリきています。前のトライ結果が活きてて、監修での調整指示がしっかり反映されていると思います。

 

海老川:TV映像のイメージと重ねても、全然問題なく再現できていると思いますよ。スリング・パニアーの色を製品ではバイファム用の成形色に合わせてもらうとちょうど良いかと。

 

サンライズ井上:続けてトゥランファムですが、手足などの青色が前にも話したとおり「P8」、胸や足底の濃い色が「NR1」です。新たに塗ったほうは赤みが抜けていて、チャートと見比べても合っていますね。

 

海老川:TV映像のイメージからすると、もうちょっと暗いかなという気もしますが。

 

サンライズ井上:映像は影色の影響もあるかと思いますね。ハイライトで胸とかの色に近いカラー「NR0」が混ざっていますので、暗い印象に見えるシーンもある。青はTV画面でもぶれにくいし、RGBだからそれなりにハッキリ出る色ですね。スコープドッグの濃い緑とかは、意外と再現が難しい色だったりします。バイファムは撮影フィルムの銘柄の関係で、実は映像だと青みが強く出てしまっているんです。この作品がちょうどフィルム切り替えのタイミングで、それまでの作品ではさほどでもないのですが。

 

オカモト:トゥランファムについてはまだ企画中ですので、問題なければいったんこの色味で進められればと思います。

 

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▲カラーチャートの色味との比較。新たに塗られた彩色品はほぼドンピシャの仕上がりである。

 

カラーリングについては、ひとまず決定となりました。ただ、あくまで今回は劇中イメージを立体に落とし込むという前提で話が進められたので、今後、あらためてラウンドバーニアンの色彩学、メカとしてのカラーコーディネイトについては触れていきたいと思います。
ここでちょっと、ロボラボにおけるネオファム&トゥランファムの考証の様子を振り返ってみます。電撃ホビーマガジンでの連載時は、このような事柄が語られていました。

 

■ロボラボ的ネオファム所見
(電撃ホビーマガジン2014年1月号掲載時のやりとりより)

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「バイファムよりやや大きめで、サイズ差から基本フレームや一部設計、所々のパーツなんかが、ある程度共通規格……と想像できます」
「各部の機能面については大きく差がないとは思いますが、まず全体的に角ばった形状が特徴として目に付きますね」
「赤いカラーリングやスタイリングの処理が大味な雰囲気とか、ネオファムってアメリカナイズされた機体といったイメージがあります。バーツもそれで愛機にしたのかなと」
「形がほぼそのままの地上型がありますよね、それから考証のヒントが導ける気がします。例えば地上での回避行動ですが、宇宙よりも困難であろうと。そう考えれば装甲の頑丈さもほしいし、重力下での剛性も気になるでしょう。それでマッシブなスタイルになった部分もあるのではないかと」
「モモやスネなど、左右対称で画一化された規格のパーツが多い。スペアパーツの生産性が高く、破損した際などブロックごとに交換がシステマチックにできる。作りや発想がシンプルかつ合理的、アメリカっぽい設計思想で作られている機体なのかなと」

 

■ロボラボ的トゥランファム所見
(電撃ホビーマガジン2014年11月号掲載時のやりとりより)

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「股間周りはどんな構造? というのが考証のひとつのキモだとは思います。関節部がカバーされている部分が多くて、バイファム等とは違った仕様が想像できるかなと」
「スカート部は、ネオファムやバイファムにおける被弾率に対しての回答という気はします。ヒジやヒザよりもダメージが稼動に直結すると思いますし」
「このパーツ(スカート)がワンピースというのは現実的ではない気がしますね。この大きな部品を一発抜きで作るというのが大変。宇宙戦艦内で生産されたという資料本の記述を参考にすれば、構造の簡略化、コンパクト化が進んでいるのではないかと。機構もエプロンみたい……というか、単純な仕組みの取り付け方法だと思います」
「モモ~ヒザの機構はこれまでのRVより培った技術の完成度が高く、大きな変更の必要がなかった……という状況が想定できます。変化としてはちょっとしたアップデートくらいで。スネは外側のバーニア基部が回転すると面白い機構だとは思いますが、レイアウト的に推進剤タンクを内蔵しているので可動は難しいかもしれません」

 

こうしたイメージも今回のROBOT魂試作には反映されています。次回はレギュラーの振り返り内容に加え、トゥランファム試作が監修を経てどのようになったのかを最新バージョン立体出力品を交えてお届けします! お楽しみに!!

 

 

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<ROBOT魂担当コメント>
皆様こんにちは!オカモトです。

 

魂ネイション2015の展示はお楽しみ頂けましたでしょうか?
1月登場のバイファム (ツインムーバー装備)に加え、ネオファムとトゥランファムの試作を皆様にご覧頂く事が出来ました。
展示準備中に3機の揃い様を作ると劇中を思い出し、否が応でも盛り上がってしまいました。
前回と今回記事が魂ネイションへ向けての監修内容です。様々な要素を加味して修正を重ね商品化へと辿り着きます。
トゥランファム可動試作の形状について宿題を持って帰っておりますが、なんとかクリアしたいと思います!
続報につきましては、魂ウェブや電撃ホビーウェブでお知らせして参りますので、動向から目を離さずにお願いします!

 

それではまた次回!!

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次回「電撃ロボラボPLUS」は12月11日更新予定!

 

<関連情報>

ROBOT魂 <SIDE RV> バイファム(ツインムーバー装備)|魂ウェブ

http://tamashii.jp/item/11116/
魂ウェブ
http://tamashii.jp/
魂ウェブ商店|プレミアムバンダイ
http://p-bandai.jp/tamashiiwebshouten/

 

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