「PLAMAX KC-01 駆逐艦×艦娘 島風」(マックスファクトリー)を作る<その1>

更新日:2015年12月31日 06:38

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

マックスファクトリーとハセガワによる共同企画“PLAMAX KC-01 駆逐艦×艦娘 島風”。

 

shimakaze_20150806_01

 

今回は「艦船模型部分はもちろん、フィギュアもしっかり仕上げたい」という方に向けて、スケールモデルの塗装技術を活かしてこのキットを製作していきたいと思います。

第1回は、早速フィギュアの製作にピックアップした内容でお届けいたします。

 

■モデラー:セメン・イヴァーノヴィチ……フィギュア塗装が得意なAFVモデラー。

http://kpn.sakura.ne.jp

 

■製作・文:セメン・イヴァーノヴィチ

 

N20151210shimakaze_022

 

さて、今回はマックスファクトリーを担当させていただくこととなりました。以前に発売されていたPLAMX MF-01「ネーネ」の出来に驚愕した自分としては、何とも楽しみなきキットでありまして、今回の作例のお話をいただいた時は大変嬉しくありました。(ちなみに件のネーネ、自分は4つ買いました。)

 

フィギュア、艦本体共に組立に関しては特に問題はありません。

今まで作ったことがなかった大スケールの艦船模型ということで最初は酷く心配でしたが、箱を開けてみればどこを見てもパーツの合いは良く、ダボの形なども良く考えられており、迷うことはありませんでした。

フィギュアのほうはインジェクションで、しかも1/20というスケールなのでことで、パーティングラインをしっかりと消すことだけ注意すれば、恐らく今までフィギュアに手を出したことのない人でも簡単に組めると思います。

 

N20151210shimakaze_001-1

N20151210shimakaze_001-2

N20151210shimakaze_001-3

フィギュア部分のランナー。色分けされており、そのまま組むだけでもしっかりと“島風”になります。

 

N20151210shimakaze_001

塗装の前にこの辺りまで組んでおくとやりやすいかもしれません。もっとも、最初に書いた通り部品の合いが非常に良いため、接着さえしなければ部品を付けたり外したりはできますので、お好きなように。

 

N20151210shimakaze_002 N20151210shimakaze_002-2

さて、まずは下半身から塗装に入って行きます。パーツを一見してわかる素晴しい造形です。この部品だけでもかなり艶やかで色っぽく見えるのは、本当に造形が良い証拠です。ここでは下半身の塗装を取り上げていきます。

 

N20151210shimakaze_003

下地として白サフを吹いた後、全体にファレホの「ベーシックスキントーン」を塗ります。以降も特に言及が無い限り、塗装は全てファレホで行ないました。この最初の色はとにかくザックリと塗る感覚で構いません。あまり神経質にならなくて大丈夫です。唯一注意すべきは塗料の濃度でしょうか。薄め方は水、ファレホシンナーどちらでも構いませんが、筆で3回程塗ったあたりで色が付く濃度、ミルク程度の濃度が最適です。

 

N20151210shimakaze_004 N20151210shimakaze_005

その後、陰の落ちる所に「スカーレット」を塗ります。内股、ヘソ回り、腹、脚の付け根等です。この時も色の置き場所に神経質になる必要はありません。大まかに色を置けば大丈夫です。

 

N20151210shimakaze_006 N20151210shimakaze_007

陰に「スカーレット」を置いた後、もう一度全体を最初に塗った「ベーシックスキントーン」で塗ります。この時は最初に比べてより薄めた物を使います。全体がなじむまで塗っては乾燥させ、という作業を繰り返します。それでも恐らく数回で写真のような状態まで色が乗る筈です。ファレホは乾燥が早く作業性が高いため、文章で書くよりずっと簡単にこの状態まで持ってこられます。

 

N20151210shimakaze_008 N20151210shimakaze_009

 

N20151210shimakaze_010- N20151210shimakaze_011

同じ要領で、上半身も作業を進めます。

 

N20151210shimakaze_012

身体の部分が概ね塗り終わりました。続いて頭部です。

 

N20151210shimakaze_014

髪はモールドに沿って陰影を付けていきます。下地には「イラクサンド」、陰色に「イエローオーカー」、ハイライトには「サニースキントーン」を使用しています。

 

N20151210shimakaze_015

次に顔。キットにはデカールも付属していますが、今回はあえて手描きにチャレンジしたいと思います。

まずは黒色で目を大まかに描きます。

 

N20151210shimakaze_016

続いて、瞳と白目の部分を塗ります。1/20スケールなので、落ち着いてやればミリタリーフィギュアでおなじみの1/35スケールよりもずっと塗りやすいです。

 

N20151210shimakaze_017

右目も同じように仕上げます。

次は、服回りの塗装に入っていきます。

 

N20151210shimakaze_013

足のストライプ柄のニーソックスはフリーハンドでの塗装です。赤線が7本なので、上の1本目と一番下7本目を塗り、1と7の中心の4本目、その前後に2本ずつ、と塗るとフリーハンドでも比較的やり易いかと思います。

 

N20151210shimakaze_018

スカートは青一色で塗装しても、モールドが影になり立体感が出るので問題ありません。今回は下地としてゲームカラーの「ウルトラマリンブルー」を使用しました。

 

N20151210shimakaze_019 N20151210shimakaze_020

ですがここでちょっと一手間。スカートのプリーツの頂点に少しだけ明るい色を置き、その脇に「ジャーマンカムフラージュブラックブラウン」のような暗い色を気持ち薄めに置いてみて下さい。立体感が際立ちます。ハイライトには下地色に少しだけ「グレーブルー」を混ぜました。

 

N20151210shimakaze_021

 

N20151210shimakaze_022

あらかた塗り上がった所で、肌と服の境界線や、暗い陰が落ちるエリア(ワキ/上腕の下など)に暗い赤を差します。こうすることにより立体感を強調できます。

今回は「ジャーマンカムフラージュブラックブラウン」に「キャバリーブラウン」を混ぜて作った、暗いワインレッドのような色を使いました。パレットの写真を見て解る通り、美少女フィギュアにはあまり使わない類の色ですが、これを境界線に差すと見栄えが良くなります。

 

N20151210shimakaze_023

さて、フィギュアはあらかた塗り終りました。

第2回は、船に取りかかることにしましょう。

 

 

■カラーリングデータ

70815(#017) ベーシックスキントーン
70817(#026) スカーレット
70819(#124) イラクサンド

70822(#150) ジャーマンカムフラージュブラックブラウン

70845(#020) サニースキントーン

70913(#121) イエローオーカー

70943(#061) グレーブルー

70982(#137) キャバリーブラウン

72022(#022) ウルトラマリンブルー

※上記はボークスが輸入販売している水性アクリル塗料の「ファレホ」です。

 

 

<DATA>

PLAMAX KC-01 駆逐艦×艦娘 島風

【艦隊これくしょん -艦これ-】
■PS・ABS組み立て式プラスチックモデル
■艦娘:1/20スケール、駆逐艦:1/350スケール
■サイズ:
艦娘全高:約100mm、駆逐艦・全長:約370mm
■艦娘原型:浅井真紀
■制作協力:ハセガワ
■発売元:マックスファクトリー
■販売元:グッドスマイルカンパニー
■商品仕様:水転写デカール、ホイルシール付属
■価格:7,800円(税別)
■発売中
※組み立てにはニッパーとプラスチックモデル用接着剤が必要となります。別途お買い求めください。
※塗装には市販のプラモデル用塗料をお使いください。

 

<関連情報>
MAX FACTORY
http://www.maxfactory.jp/ja/mxf/
GOODSMILE ONLINE SHOP
http://goodsmile.ecq.sc/
株式会社ハセガワ
http://www.hasegawa-model.co.jp/
艦隊これくしょん -艦これ- 公式サイト
http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

 

(C)2015 DMM.com POWERCHORD STUDIO / C2 / KADOKAWA All Rights Reserved.

上に戻る