虚淵玄が台湾伝統「布袋劇」と奇跡のコラボ。『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』発表記者会見レポート
台湾の伝統文化である「布袋劇(ほていげき)」と、多くの人気アニメなどを手がけてきたニトロプラスの虚淵 玄氏が奇跡のコラボレーション! 武侠ファンタジー人形劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀(以下、Thunderbolt Fantasy)』が2016年夏よりTV放送開始となります。
本日(2月5日)、東京の台湾文化センターで開催された発表記者会見では、虚淵 玄氏、小坂崇氣氏(ニトロプラス)、安藝貴範氏(グッドスマイルカンパニー)に加え、制作会社、霹靂國際多媒體 股份有限公司(以下:霹靂社)からも黄強華氏、黄亮勛氏、陳義方氏が登壇。
虚淵氏は、2年前の2月5日、偶然台湾で布袋劇と出会ったこと、そのクオリティに感銘を受け、日本に紹介したいと強く感じたと語り、その思いを小坂氏に相談したところ、小坂氏から安藝氏、そして台湾の霹靂社へと次々と話が広がっていったというエピソードを紹介。霹靂社の黄強華氏も、台湾の伝統芸能と日本の文化が混ざることで、多くの刺激を受けたことを語りました。
そんな布袋劇ですが、台湾では17世紀ごろから引き継がれてきた伝統文化で、現在も、子供から大人まで楽しまれています。霹靂社はそんな台湾布袋劇でも随一の知名度とクオリティを誇る制作会社として知られており、虚淵氏を虜にしたというその特殊効果や高いクオリティの人形造形は上の第1弾PVをご覧いただければわかっていただけるかと思います。
虚淵氏によると、本場の布袋劇は1回の放送が90分もの長さで日本の放送形態には合わないこと、10年以上続くストーリー展開のため、いち部分のみを日本に輸入してもその魅力が伝わりにくいことなどから、日本人にも馴染みやすい、ファンタジー要素をもった武侠作品として、新しい作品を製作することになったとのこと。
物語面では、台湾・中国で人気かつ日本人にも馴染みやすいファンタジー武侠としたこと、人形の造形面などに関してはキャラクターデザインをニトロプラスが担当し、グッドスマイルカンパニーが造形アドバイザーを担当、霹靂社のスタッフがその高い技術を駆使して立体化することで、日本のアニメファンにとっても馴染みやすいキャラクター達を生み出すことに成功したことなどが語られました。
また、本場の布袋劇ではひとりの弁士が登場人物すべてのセリフを担当する形式であるそうですが、今回の『Thunderbolt Fantasy』では、日本人向けに各キャラクターに鳥海浩輔氏、諏訪部順一氏、中原麻衣氏、関智一氏といった実力派声優をキャスティング。さらに主題歌にT.M.Revolutionを起用するなど、日本のコンテンツ市場に向けた多くの試みが行われています。
ここからは、記者会見会場に展示してあった、実際の撮影にも使われているという人形の写真と共に登場人物と共に、第1話の場面カットを紹介していきましょう。
……と我々が抱く「人形劇」というイメージ以上にド派手な画面づくりとなっているのがわかりますね。
また、電ホビ読者には気になる立体物展開についてですが、グッドスマイルカンパニーの安藝氏は、海外でも人気のデフォルメ系のアイテムや、登場する人形を精密再現したアイテムなどを展開してみたいと、将来の展望について語っていました。
さてそんな『Thunderbolt Fantasy』ですが、2月7日のワンダーフェスティバル2016[冬]の「WONDERFUL HOBBY LIFE FOR YOU!! 23」ブースでのステージイベントや、3月26日の「AnimeJapan 2016 」でのステージイベントなど、放送開始までにもさまざまなイベントが用意されている模様です。こちらも楽しみですね。
以上、『Thunderbolt Fantasy』記者会見レポートでした。
DATA
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀
- ジャンル:武侠ファンタジー人形劇
- 放映日:TV シリーズ 2016 年 夏 予定
- 原作:Thunderbolt Fantasy Project
- 原案・脚本・総監修 :虚淵玄(ニトロプラス)
- 操演・撮影 :霹靂國際多媒體 股份有限公司
- キャラクターデザイン :ニトロプラス
- 造形アドバイザー :グッドスマイルカンパニー
- 制作 :Thunderbolt Fantasy Project
関連情報
『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』公式サイト
(C)Thunderbolt Fantasy Project