海外製アクリル塗料・ファレホによるオール筆塗りで戦車模型「シャムロック号」を製作!

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ボークス店舗などでボークス会員向けに配布されている無料小冊子「ボークスニュース」。そこに掲載されている連載「THE ファレホミッション」を電撃ホビーウェブでは特別に再掲載!

ゴールデンウィークにぜひ、スペイン産の水性塗料「ファレホカラー」を試してみてはいかがでしょうか?

※本記事はボークスニュースVol.63に掲載された内容をウェブ用に再編集したものです。

 


 

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▲「ガリア公国義勇軍第3中隊第7小隊 シャムロック号」。1/35 スケールインジェクションキット、原型製作:造形村。価格:4,500円(税別)。全国のボークスショールーム、秋葉原ホビー天国、ホビースクエア、通販隊、ホビー天国ウェブ、SWSフレンドショップにて発売中。

 

ご覧ください! こちらボークスのプロフィニッシャーが、ファレホの筆塗りのみで仕上げた「シャムロック号」です!! エアブラシをお持ちでない方も、筆だけでここまで味のある作品が貴方の物になります!
戦車模型はピカピカの新品同様に仕上げるよりも、臨場感重視の方が「激戦をくぐり抜けた勇姿」としての説得力が生まれます。筆塗りの場合、表面に残った筆の跡も「古びた鉄の風合い」や汚れ、ダメージ跡など、兵器としての魅力あふれる表現へと昇華します。組み立てだけ済ませた方も、せっかく買ったキットにまだ手を付けていない方も、ファレホと筆で「ガンガン仕上げる」快感を味わってみませんか?

 

まずは確認! ファレホの特徴を知っておこう!!

 

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①安全でイヤな臭いがしない!

なんとファレホは主要成分の60%が水で、溶剤のツンとした臭いがほとんどありません。自宅ではご家族に遠慮してラッカー、エナメル系塗料が使えなかった貴方もファレホなら室内で存分に塗装をお楽しみいただけます。

 

②乾燥が早く塗膜も丈夫!!

他の水性塗料には無い「乾燥が早い」という特性に注目! 伸びや発色が良く、筆ムラも出にくいため、筆塗りとエアブラシによる吹き付け塗装の両方に適しています。乾燥後は非常に硬い塗膜となり、美しい仕上がりが保たれます。

 

③豊富な色数で調色も自由自在!

2015年2月に一挙247点もの新製品が日本国内で発売となり、アイテム数は一挙700種オーバーに! 人物用、戦車用、ウェザリング用など目的別に多彩なカラーが用意されています。もちろんすべて混色して使用可能!
※ファレホ「プレミアムカラー」のみ成分が異なるため、他のファレホと混色できませんのでご了承ください。

 

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▲「モデルカラー」。200色以上のラインナップを誇る、ファレホの最もスタンダードなアイテム。筆塗りによる塗装が滑らかに楽しめ、ムラも出にくく、乾燥後はしっとりとしたつや消しに仕上がります。広い範囲から細部まで、あらゆる部分への塗装に適しています。218種。各色17ml。価格:各290~480円(税別)。

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▲「パンツァーエース」。 第2次世界大戦時のドイツ軍を中心に、戦車本体はもちろん車外装備品、兵士の軍服や肌色に至るまで、ミリタリーモデルに欠かせない特別色をラインナップ。各国の戦車部隊の仕様や迷彩パターン等を、最高の色味と仕上がりで再現できます。48種。各色17ml。価格:各300円(税別)。

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▲「AFVペインティングシステムコレクション」。1箱あれば、下地塗装から細部まで、1台の戦車をバッチリ完成させる事ができる便利なセット。第2次大戦期における各国戦車用カラーが、年代ごとにラインナップされています。塗料は使い切りやすい8mlのミニボトル入り。12セット(6~7色セット)、各色8ml、価格:各1,367~1,600円(税別)。

 

STEP① 下地処理 塗装前にサーフェイサーを吹こう!

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▲写真はGSIクレオス製「Mr.サーフェイサー1000 スプレー(徳用)」(税別600円)を使用。

 

プラキットは塗装前に「サーフェイサー(サフ)」を吹いておくと“塗装時に質感や発色が均一に整う”、“光をさえぎりパーツの「透け」が防げる”等の効果があります。ファレホは隠ぺい力が比較的強い塗料ですが、下地処理なしでは何度も塗り重ねる必要がありディテールが目詰まりして仕上がりが見劣りしてしまいます。安定した塗膜のため、きちんと下地処理をしておきましょう。

 

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▲「ファレホプライマー」。ファレホでも下地剤として「プライマー」が発売されています。こちらはボトル入りで、エアブラシでの吹き付けを前提としており、やや熟練者向けです。16種、各色17、60、200ml、価格:各380、600、1,400円(税別)。

 

STEP② そのまま筆塗り ファレホは薄めず使えます!

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「2枚の塗料皿」をご用意ください! 片方に塗りたいファレホを原液のまま注ぎ、もう片方に水を入れます。ファレホは「薄めずそのまま筆塗りできる」のがメリット! 水は「筆先のコンディション調整、乾燥防止用」として使います。常に筆を「塗りやすい柔らかさ」に保ちつつ、塗装を行います。

 

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最初は形状的に「奥まった箇所」から塗り始め、続いて全体を塗っていくと進行がスムーズです。本キットのシュルツェン(側面の増加装甲)のように、実際の戦車ならば複数の部品で形成されている部位が組み合わさって1パーツになっている場合は、大雑把に塗るのでなく、部位ごとに丁寧に進めていきましょう。

 

●POINT

ファレホなら「重ね塗り」がとっても素早く仕上がる!

ファレホは「筆による重ね塗り」が非常に進めやすく、そこが他のカラー(特に水性塗料)との大きな違いです!
ファレホの特徴のひとつとして、「乾燥し始めるのが非常に早い」事が挙げられます。条件によりますが、ラッカー系塗料に次いで「塗ったそばから乾いていく」実感が味わえます(完全乾燥には約1~2時間を要します)。
重ね塗りは、塗料の表面が乾いてから行うのがセオリー。乾く前に塗り重ねると、最初に塗った塗料が剥がれ、表面は汚くなりますのでご注意ください。通常の水性塗料は乾燥が比較的遅く、少し待つ必要がありますが、ファレホなら数分で表面が乾きます!普段はラッカー系で筆塗りを楽しんでいる貴方! より安全なファレホでも是非お試しください!!

 

STEP③ マスキング塗装 ファレホなら重ね塗も安心!

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車体の「ダルクス迷彩」をファレホの筆塗りで再現します。幅5ミリのマスキングテープを細かく切って貼り合わせ、模様を再現。模様の型紙があるとよりキレイに切れます。

 

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あらかじめ薄い色での塗装を済ませ、乾燥後テープを貼ったら、上から一気に濃い色を重ね塗り! 隠ぺい力が強く、乾燥後の塗膜も強固なファレホならではの塗装法!

 

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テープを慎重にはがすと、下から薄い色が出てきます。この瞬間の喜びは格別!! このままでも十分に満足度の高い物になりますが……次の項でさらにひと工夫!

※デカールを貼って仕上げる場合、この段階で作業します。

 

STEP④ オーバーコート 「味のある汚し」をファレホで!

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ファレホの「モデルウォッシュ」で汚しを加えます。純粋にリアリティが増すほか、マスキングの境目が「なじむ」メリットもあります。また、塗料が勝手にモールドへ入り込んでくれるため、簡易スミ入れと同じ効果も得られます。

 

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▲写真はGSIクレオス製「つや消しトップコート」(税別500円)を使用。

 

最後に水性トップコートを吹き、塗装面を保護したら完成です。ファレホは水性塗料なので、溶剤系スプレー(Mr.スーパークリアー等)は使用しないでください。

 

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▲「モデルウォッシュ」。モデルカラーと比べて濃度が薄く、筆による汚しの際はそのまま水のように塗れます。サビやホコリ、オイルの流れなど、多彩な表現をお試しください! 18種。各色35ml、価格:各550 円(税別)。

●POINT

フタを外して手早く撹拌!

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▲写真はGSIクレオス製「Mr.撹拌用メタルボール」(税別400円)を使用。

 

ファレホを手早く「ボトルごと撹拌」する裏技! 実は標準的なファレホのボトルは、写真のように「先端を外す」事ができ、中に棒を入れて一気にかき混ぜる事が可能! さらに市販の塗料撹拌用メタルボールも楽々入ります! 2個ほど入れて先端を戻し、後は振るだけ!

※この技法は「モデルエアー」、「ゲームエアー」等のエアブラシ塗装用ファレホで特に効果を発揮します。「モデルカラー」、「パンツァーエース」等の筆塗り用ファレホで行う場合は、あらかじめ塗料を「ファレホシンナー」や水で薄める事をおすすめします。

 

MISSION COMPLETE

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いかがでしたか? ファレホなら、筆塗りだけでもこれだけの完成品が楽しく、サクサクと仕上がります! 他にも実在戦車をイメージしたオリジナル塗装等、「貴方だけの作る楽しさ」をファレホと共に見つけてください!

 

●POINT

良い筆選びは塗装上達の第一歩!

模型用の筆の穂先は、大別すると動物系(テン毛が最もおすすめ)と人工系(ナイロンなど)の2種があります。それぞれの特性を理解し、ファレホに適した筆を選びましょう。穂先がすぐ固まってしまわないよう、作業後は筆の水洗いを欠かさずに!

【ファレホにはこの面相筆!】

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▲「造形村スペシャルブラシ 05 青」。ボークス、価格:850円(税別)。シリーズの中で、テン毛を示す表記が「青」です。05 青は「中細」で、ボークスのプロフィニッシャーもフィギュアの瞳を描く際に愛用しております。また、07 青「太」(税別1000円)も、一般に「細筆」を使うとされる部位におすすめです。面相筆をきちんと揃えれば、細筆を兼ねる事ができます。

 

 

【ファレホにはこの平筆!】

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▲「Mr.ブラシ 平筆2/4/6/8号」。GSIクレオス、価格:各600円(税別)。ナイロン製の筆は「ムラが出にくく、安定して塗れる」のが長所です。実はラッカー系塗料で筆塗りする場合、穂先が根本まで塗料を含むと、溶剤で根元が溶けてしまい「筆先が開く」おそれがあるのですが、ファレホは水性なので、そこは安心! ファレホならナイロン筆を安心して使えます。

 

 


 

以上、「ファレホカラー」を使用した塗装ハウトゥをお届けしました。ファレホを使ってみたくなった! という方は、ぜひボークスのサイトをご確認ください! 国内メーカー製の塗料とはひと味違った塗装を楽しむことができますので、この連休を利用してチャレンジしてみてくださいね!

 

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さて、こういった連載も含め、ボークスのアイテム・イベントなどについて最新の情報が掲載されている「ボークスニュースの最新号」が、ボークス会員を対象に絶賛配付中です! 入手方法はこちらをご覧ください。

最新のVol.68の無料配布期間は5月8日までとなっていますので、こちらお見逃しなきよう!

 

また、5月4日17時には、同じくファレホの筆塗りでカラーレジンキットを製作する記事を掲載します! こちらもお楽しみに。

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(C)SEGA

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