「ヴァルシオーネ」作例(再掲載作例)【週刊 電撃スパロボ No.069】

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

densupa_bn_800

 

今週の「電撃スパロボ!」は、今月9月に再生産される、2009年に発売された美少女フィギュアとプラキットの融合を果たした異色作「ヴァルシオーネ」の作例をご紹介。この作例では、一風変わったパールピンクでの塗装により、女の子らしさを押し出した仕上がりとなっています。それでは発売当時のキットレビューをどうぞ!

 

n20160926sw_001

▲「ヴァルシオーネ」
1/144スケールプラスチックモデル
価格:4,800円(税抜)
2016年9月再販

 

ヴァルシオーネ

並居るスパロボオリジナルロボットのなかでも、その特異な風貌と設定で非常に高い人気を誇るヴァルシオーネが、ついにコトブキヤのキットシリーズに登場。満を持して発売されたヴァルシオーネは、美少女フィギュアのクオリティーと、スパロボ的なプロポーション、広い可動範囲を兼ね備えた好キットに仕上がっています。作例はフィギュア原型師でもある岩田トシオが担当。パールとメタリックをふんだんに使用して、一風変わった塗装を施しています。

製作・文:岩田トシオ

※初出:電撃ホビーマガジン2009年4月号/記事内容は雑誌発売当時のものです

 

n20160926sw_002

 

「行くよ!!ヴァルシオーネ!!」

 

コトブキヤのスパロボシリーズにいよいよと言うか、やっとと言うか、ヴァルシオーネの登場となりました。
キットはもちろん今までに準じた内容(スナップフィット&マルチカラー)で、設定カラー再現のための細かい分割と、一部塗装されたパーツによって、無塗装でも美しい完成品が保証されます。
さらに、ヴァルシオーネ最大の特徴でもある人間型頭部は、顔と頭髪をPVCパーツで再現し、塗装工程で最大の難関となる瞳もプリントがされており、「美少女+ロボット」キャラの魅力を120%引き出した、完成品フィギュア人気に負けない素晴らしいキットに仕上がっております。
制作の注意としては、今までのシリーズにも言えますが、色分けされた各パーツの組み合わせは、不自然な隙間が出ないようタイトな設計のため、各パーツのゲートをきちんと処理し、パーツ形状やピンの向きなどをよく確認してから組み込むようにします。

 

n20160926sw_003

▲作例は、パールピンクの下地塗装の上にホワイトでグラデーションを施し、クリアーピンク、クリアーを上吹き。グリーンなどの各部もメタリックな色調としている。

 

n20160926sw_004

▲長く伸びる後ろ髪は、頭部の接続部分に可動部があり、上下に動かすことが可能。これにより、両肩の大型バインダーや背中のウイングに干渉させずに幅広いアクションポーズがとらせられる。

 

n20160926sw_015

▲髪パーツはスモークによるグラデーションのほか、ぼかし塗装で立体感をアップ。フェイスパーツは製品版のままだが、この仕上がりをご覧あれ。

 

n20160926sw_014

▲両肩の丸モールドは、メタリックグリーンの濃淡で宝珠のイメージを表現。また、設定ではイエローの部分をゴールドで塗装している。首周りのパーツは面一にして密着感を出した。

 

n20160926sw_013

▲背中から生えている羽もボールジョイント接続になっている。クリアランスは確保されており、フレキシブルな可動を実現している。

 

n20160926sw_012

▲フロントおよびサイドアーマーは、ボールジョイント接続で可動。フトモモ付け根側の球体状関節によって脚部の可動範囲も広い。

 

n20160926sw_011

▲腰パーツは、中央の分割線に沿ってスジ彫りを彫り直し、かつエッジを落として丸みを出し、自然なラインになるようにした。

 

n20160926sw_005

 

n20160926sw_006

▲クリアーによるコーティングでヌメヌメとした装甲を表現。部分的なスミイレは、エナメル塗料のクリアーオレンジを使用した。

 

n20160926sw_007

 

n20160926sw_008

▲塗装も比較的楽に行えるが、ヒジ、ヒザの丸い部分などは塗り分けが必要となる。作例では、パール塗装がすべて終了したあとで、マスキングしてグリーンを塗装している。

 

n20160926sw_010

▲すね下部の丸モールドはくり貫いて、ディテールアップパーツを貼って別パーツ化している。

 

n20160926sw_009

▲キットは足裏モールドまで再現されている。作例では単色で塗装するのみにとどめているが、カラーリングを変更して別パーツ感を出してもいいかも。

 

n20160926sw_017

▲ハイパー・ビームキャノンも両手で構えることが可能。写真では、コトブキヤのディスプレイベースを腹部背面に引っ掛けているのだが、キットには取り付ける穴やパーツがないので、接続パーツを自作するのもいいだろう。 ※ディスプレイベースは別売りです。

 

n20160926sw_016

▲ハイパー・ビームキャノン、ディバイン・アーム(鞘展開、鞘収納状態)などの武器類のほかに、握手、平手のハンドパーツなど、オプションも豊富に付属。作例では、ハイパー・ビームキャノンのセンサー部分にメタリックシールを貼っている。

 

塗装を行う場合、組み込み時にせっかく塗装したパーツを傷つけないよう気をつけましょう(私は仮組み込みを怠ったため、襟部分パーツを組み込み時に破損してしまい、結局接着後に強引にスジ彫りし直してマスキング塗装しました……)。
塗装は、担当氏から「ピカピカにして欲しい」との注文……。先月の特集がマジョーラやパールを使用した美しい作例ばかりで、とてもやりにくい(笑)。
本体白は好みで下地をピンクに振って、マイスター関田氏も使用している「ビスマスパール」でコート。黄色部分もパールを使って金表現としました。
髪の塩ビ部分は、エナメルを使用するとベタつく可能性があるため、コピック等の模型用マーカーでシャドウ入れするとよいかと。ではまた。

 

 

COLOR DATA

■ホワイト…EX-01・EXホワイト+マゼンダⅡの下地色の上からアルティメットホワイトでハイライト、さらにビスマスパールを吹き、その上からEX蛍光クリアー。
■ゴールド…GC222 オキサイドレッドの上からサンビームゴールド(ジュラリックパール)を吹き、さらにEX蛍光クリアーでコート。
■グリーン…EX-02・EXブラックの上からGC013ビリジアングリーンを吹き、マジョーラカラーセイファート(GSIクレオス)を吹いた上から、蛍光クリアーでハイライト。
■グレー…221ドゥンケルグラウの上から、EXホワイトでハイライト。
■レッド…004ブライトレッド+222オキサイドレッド少量の上から、ブライトレッドでハイライトを吹き、その上からEXホワイトでグラデーション。
※指定外の塗料はすべてガイアカラーを使用。

 

 

DATA

S.R.G-S-030 ヴァルシオーネ

  • 1/144スケールプラスチックモデル
  • 全高:約150ミリ
  • 価格:4,800円(税抜)
  • 発売中(2016年9月再販)
  • 発売元:コトブキヤ

 

関連情報

(C) SRWOG PROJECT

上に戻る