素組みでガンプラ! ~バンシィ・ノルン(デストロイモード)~ 前編

更新日:2014年11月13日 23:16

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ガンプラの楽しみ方は人それぞれ。合わせ目を消したり全塗装して“ガチ”で仕上げていくのも楽しいけれど、せっかく色分けが再現されているガンプラだから、そのまま組んで楽しむのもアリでしょう。

 

そこで本コーナーでは、プロモデラーの桜井信之氏に、初心者や充実した作業環境のない方にもガンプラ作りを楽しめるように、超基本からちょっとしたワザまで、素組みで作る際の“コツ”を紹介してもらうことにしました。少しの手間で十分楽しめる“素組み”の楽しさを、味わっていただければと思います。

 

今回はガンダムUCのepisode 7に登場した“バンシィ・ノルン”を取り上げたいと思います。ティターンズのMSに代表されるように、〈黒いガンダム〉は作品の魅力の一つであり、人気の高い機種です。このバンシィ・ノルンは物語の後半でフレームがオレンジからグリーンに変化します。1号機であるユニコーンはMG・HG共に「フルアーマー・ユニコーン」としてこのグリーンフレームが発売されていますが、残念ながらバンシイ・ノルンのグリーンフレームは一般商品としては販売されていません。そこで今回はこのクリアーオレンジのパーツをクリアーグリーンに変化させる方法をご紹介いたします。

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■HGUC 1/144 ユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルン(デストロイモード)
~クリアーグリーンに変化させる方法~

 

●今回使った道具
缶スプレー
ピンセット
爪楊枝

 

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 装甲の隙間から見えるフレームパーツは1つのランナーにまとめられて、クリアーオレンジで成形されています。通常色のパーツと違い、透明パーツの着色は“無色透明”であれば簡単ですが、“色付きクリアー”の場合不可能と思われがちです。しかし、一定の法則内では色付けも可能なのです。

 

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 これはクリアーレッド・クリアーブルー・クリアーイエローを吹き重ねたものです。理論的にはこの三色を重ねる(混ぜる)ことで、全ての色を再現できます。クリアーレッドとクリアーブルーが重なった箇所は“クリアーパープル(紫)”になり、クリアーレッドとクリアーイエローが重なった箇所は“クリアーオレンジ(橙)”になります。そして、クリアーイエローとクリアーブルーが重なった箇所は“クリアーグリーン(緑)”。この原理を利用すれば、グリーンフレームを作ることができます。

 

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 実際の塗装法は簡単です。缶スプレーの「クリアーブルー」を吹き付けるだけです。ランナー状態のままスプレーを吹いても問題ありませんが、パーツを切り離したゲート跡などは元々のクリアーオレンジが露出してしまうので、パーツをランナーから切り離した後、スプレーを吹くのがよりよい方法です。

 

 

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 では実際に吹いてみましょう。まずはアームドアーマー・DEに使う平坦なクリアーパーツで説明します。パーツに割り箸や竹串などで“持ち手”を付け、クリアーブルーを吹き付けていきます。一度で着色しようとせず、2回くらい吹き付けて発色させるのがコツです。先ほどの原理どおり、クリアーオレンジ(イエローと同系色)にクリアーブルーがコートされることで、クリアーグリーンに変わっているのがわかります。

 

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 このとき、パーツの両サイドや側面部分にもきちんと塗装するよう注意しましょう。正面と裏側の2方向から吹き付けただけでは、写真のように側面にオレンジが残ってしまいます。側面方向からもクリアーブルーを吹き付け、どの角度から見てもクリアーグリーンになるよう塗装をしましょう。

 

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 全体にクリアーブルーを吹いた状態。パーツが見事にクリアーグリーンに変わっているのがわかります。この方法は全ての色に対応できるわけではありませんが、“バンシィ・ノルン”の「オレンジ→グリーン」には適した方法といえるでしょう。

 

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 本体のパーツは形状が複雑で、複数のパーツを組み合わせるものがあります。これらのパーツの着色は、難しくはありませんが、ちょっとしたコツが必要です。これについては次回の後半でご紹介したいと思います。

 

後編は2014年11月13日に更新予定なので、お楽しみに!!

 

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(C)創通・サンライズ

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