『ウルトラマンジード』放送開始!キャスト5名に聞く魅力や裏話「自分は何者なんだって悩みながら大きくなる」

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2017年7月8日(土)、テレビ東京系にてあさ9時から『ウルトラマンジード』が放送をスタートしました。ファン待望の『ウルトラマン』シリーズ最新作であり、その主役となる朝倉リクは、これまで敵役として描かれてきたウルトラマンベリアルの遺伝子を受け継ぐ者ということで放送前から注目を集めていた作品です。

 

 

 

 

このたび、電撃ホビーウェブは6月1日に催された製作発表会(⇒メインキャストがステージに大集合!主題歌情報も明らかに!【東京おもちゃショー2017速報レポート】ステージ編①「ウルトラマンジード」制作発表会)のあと、発表会に登壇したメインキャスト5名にインタビューをすることができました! それぞれの『ウルトラマン』に関する思い出や作品に込められたメッセージ、役作りに至るまでたっぷりと語ってくれたその模様をお届けします!

 

左から伏井出ケイ役の渡辺邦斗さん、鳥羽ライハ役の山本千尋さん、朝倉リク/ウルトラマンジード役の濱田龍臣さん、愛崎モア役の長谷川眞優さん、伊賀栗レイト役の小澤雄太さん。

 

 

――本日はよろしくお願いします。まず始めに、皆さんとウルトラマンシリーズとのファーストコンタクトについてお聞かせいただけますか?

 

濱田龍臣さん(以下、濱田):僕は『ウルトラマンネクサス』ですね。4歳の時です。

 

――テレビ放送当時が4歳だったということですよね。

 

濱田さん:そうです。『ネクサス』『マックス』『メビウス』と見た後に、『コスモス』のDVDを見てました。

 

――お若い……。

 

渡辺邦斗さん(以下、渡辺):『帰ってきたウルトラマン』の再放送が多分、最初でしたね。

 

小澤雄太さん(以下、小澤):僕は『タロウ』の再放送ですね。もう28年くらい前になります。

 

渡辺さん:僕らの世代だと(テレビシリーズが)放送してない時期で、再放送が多かったですよね。

 

小澤さん:そう、再放送!

 

――女性陣はいかがですか?

 

長谷川眞優さん(以下、長谷川):「ウルトラマン」自体は見たことあるんですけど、どの作品だったかというのをちょっと覚えてなくて……。でも、女の子のお人形の代わりにウルトラマンの人形で「バンバンバーン!」って言って遊んでました(笑)。

 

――人形遊びの方が印象に残っているんですね。人形はご自宅にあったものですか?

 

長谷川さん:いえ、幼稚園に置いてあったものです。何体もあって、円状にずらりと並べて一緒に写真を撮りました(笑)。それでウルトラマンごっこをしていましたね。

 

小澤さん:相変わらず面白いことをしてますね。だって今もね、声しか録ってないのに立って説明してる……。

 

一同:笑

 

山本千尋さん(以下、山本):私も眞優ちゃんと一緒で、いろいろな作品をちょこちょこ見ていたというか。これも同じような思い出なんですけど、この間実家に帰ったら幼稚園くらいの頃の写真が出てきて。1年間、全部の写真でポーズがこれだった(スペシウム光線のポーズを取りながら)。なんか運命を感じました。幼すぎて、記憶としてはそれくらいしか残っていないですね。女の子ってそうなのかな?

 

渡辺さん:お兄ちゃんとか、兄弟がいればね。

 

山本さん:『オーブ』はネットで見られるので、この作品の出演が決まってから見ました!

 

 

リクの決めセリフ「ジーっとしててもドーにもならねぇ!」

――それでは、それぞれが演じるキャラクターについて教えていただけますか。

 

濱田さん:リクは赤ちゃんの頃に、天文台に置いてかれてたんですよ。「赤ちゃんの泣き声がする」って拾われて、その後モアのいる愛崎家に引き取られました。

 

長谷川さん:それからリクは、しばらくモアと一緒に暮らすことになって。人見知りだったリクが動けなくなった時に、モアが「ジーっとしててもどうにもならないよ」ってことをリクに伝えて。

 

――それで「ジーっとしてても、ドーにもならねぇ!」という決めセリフが生まれたんですね。

 

濱田さん:そうですね。変身するためにライザーを構えた時、大体いつも言ってます。

 

――それほど大きな影響をリクに与えたモアはどんなキャラでしょうか?

 

長谷川さん:表向きは生命保険の営業として働いているんですけど、本当はAIBっていう、宇宙人を取り締まる秘密組織の仕事をしています。AIBに所属している地球人はモアひとりだけ、それが何故なのか、そこを楽しみにして欲しいですね。

 

――ライハは製作発表会でも見せてくれた、華麗な剣さばきが印象的ですね。

 

山本さん:(ライハは)過去が結構暗くて、怪獣にすごく恨みがある女の子なんですね。だから怪獣や宇宙人を、自分の手で始末するっていう使命を持っています。宇宙人とのアクションシーンが、けっこうあるので注目してください!

 

小澤さん:僕(レイト)が登場するのは第3話からなんですけど、冴えないサラリーマンが事故に遭って、ウルトラマンゼロと一体化することになります。普通の人がいきなりヒーローになれるのかという、不安や葛藤のある役になります。

 

――今作の敵役・伏井出ケイはいかがですか?

 

渡辺さん:ケイは著名なSF作家でありながら、ベリアル融合獣に変身もできる、とにかく謎の多い男です。「何故戦っているのかな」というところを探りながら見て欲しいですね。実は、答えはもう出ているんです。僕の格好も含めて、怪獣を呼ぶライザーを何故持っているのか。その理由を逆算しながら、証明問題のように解いていってもらいたいですね。

 

――やはり、リクと同じライザーを持っているというのが鍵になる?

 

渡辺さん:鍵ですね。大きな鍵だと思います。

 

 

憧れのヒーローとなったリクの行く末に暗雲が立ち込める

――7月8日に放送される第1話についてお話を伺いたいと思います。まずはお話の流れを教えていただけますか?

 

濱田さん:ある日、怪獣が現れて街を破壊し始めた時に、リクの家もまるごとぶっ壊されちゃうんですよ。それで行くあてのなくなったリクは天文台の地下にある秘密基地に辿りつき、そこでウルトラマンに変身する力を与えられます。

 

 

――ジードライザーを入手するわけですね。

 

濱田さん:基地を管理するAIのレムから、ジードライザーを使えば、本来の姿に戻り怪獣と戦う力を得ることができると言われて。リクはその力を使って人々を守れるのではないかと思い、変身する覚悟を決める。

 

渡辺さん:リクはもともと、すっごくハイジャンプができたり人間以上の身体能力を持っていたんだよね。

 

濱田さん:そうですね。リクはずっと自分は何者なんだろうって悩みながら大きくなったので、ヒーローに憧れているんです。

 

――リクは、ウルトラマンになったことをどのように受けとめているのでしょうか。

 

濱田さん:憧れていたヒーローになれたっていう部分ではポジティブです。ただ、「ベリアルに似ている」という、否定的な視線を世間から受けるようになってネガティブになってしまう場面もありますね。「あいつはベリアルなんじゃないの?」ってことまで言われちゃう。周りの人たちが(ジードを)怖がり始めるんです。

 

 

――もうひとりのウルトラマンである、レイトの初登場はどのような感じでしょうか?

 

小澤さん:初登場の時は、バナナの皮ですべって転んでいますね(笑)。

 

――コミカルな面を感じさせるレイトですが、発表会ではキレキレのアクションを披露してくれました。

 

小澤さん:ゼロと一体化したことで、そういうこともできるようになったんですよ。

 

――レイトのウルトラゼロアイはメガネ型のアイテムですが、扱う上での苦労はありましたか?

 

小澤さん:そうですね。スーツの胸ポケットから出す時に、出てこなかったりとか……。

 

一同:(笑)

 

小澤さん:あとは(アクションシーンで)アクロバティックな動きをするとどこかに飛んで行っちゃったりとか。ウルトラゼロアイを落とす訳にはいかないから、どうしようかなと色々工夫はさせてもらいました。

 

 

アクション稽古を通してすり合わせていったキャラクター像

――ここからは、撮影の取り組みについてお伺いします。アニメでのアフレコ経験をお持ちの濱田さんですが、ウルトラマンでのアフレコはいかがでしたか?

 

濱田さん:アニメーションでは口の動きに合わせてしゃべるのが基本なんですけど、ウルトラマンは口の動きがないので。どれくらいの声量で、どれくらいの気合が入っているのか、どのタイミングで、というのが難しかったです。

 

――そこを掴むために、どんな取り組みをされましたか?

 

濱田さん:タイミングに関しては、監督とすごくお話しました。どの辺でどこまでやるのか、相談しながら臨みましたね。

 

――坂本監督の演技指導は厳しいですか?

 

渡辺さん:反対です(笑)

 

長谷川さん:全然、「自然体でやって」って。

 

――皆さんに任されている部分が多いんですね。

 

濱田さん:そうですね。その中で監督と「こうじゃないですか?」ってディスカッションをしながら役を高めていくという感じですね。

 

小澤さん:本編の撮影に入る前に、アクションの稽古をみんなでやるという時間を設けてもらったんです。

 

――そんな機会があったのですね。

 

小澤さん:みんなで同じアクションをするんですけど、その中で「ひとりひとりが自分で作ってきたキャラクターを入れて動いてみてくれ」って。その時に、「自分のキャラクターが入るとこれだけ変わるんだよ」ってことを教えていただきました。それをやってみて、監督の感覚と僕たちが持ってきたものがミックスされたというか。

 

渡辺さん:そのアクション稽古で、すり合わせがなんとなくできたかな。

 

小澤さん:そうですね。だから、打ち合わせをするというよりは、「こういう感じですかね」ってやってみて、「こういう感じでいいよ」と言ってもらうのでスムーズなんです。

 

――アクションシーンも見どころたっぷりですね。

 

小澤さん:僕はずっとダンスをやっていて、アクションはあまり経験がなかったんです。それで「ダンスを織り交ぜながらアクションできたらカッコいいよね」っていう監督からのアイデアがあって。普通の立ち回りだったらパンチ、キック、膝蹴りとか、言葉で表現できる動作の連続なんですけど、今回僕がやるにあたっては「言葉にならない立ち回り」をテーマに取り組みました。「何やってるんだろう、この人」みたいに思わせられたらゼロっぽいかなと思って、監督と相談しながら撮影に挑みましたね。あまり今までに見たことないものができたと思います。

 

――それでは最後に、第1話に限らず『ウルトラマンジード』の注目ポイントを教えてください。

 

濱田さん:1話ではリクがどのようにしてジードになるかっていう経緯が描かれるところで、ジードが出てきたことによる周りの環境の変化というか、ジードの存在がどのように世界に影響するのか、みたいな部分が少しずつ現れ始めます。その第一印象に注目して欲しいです。

 

山本さん:この作品には「運命を乗り越える」っていうテーマがあって。ウルトラマンになるってリクにとっては運命が大きく変わることじゃないですか。他にも暗い過去を持つ人もいれば、これから頑張っていく一生懸命な人もいて。皆、自分の運命と向き合っていく姿を見せてくれます。第1話ではまず、リクがカッコよくウルトラマンになってくれるので、そこがとっても魅力的かなと思います。

 

長谷川さん:モアは他のキャラクターに比べたら、あんまり闇を抱えてなくて。光の中、明るい中で育ってきたんですよ。それで、地球人と宇宙人は絶対に同じ気持ちを持ってると思ってて、道端に怪我してる宇宙人がいたら助けてあげたいっていうほどまっすぐな心を持った子です。そのストレートな気持ちを伝えていって、地球人と宇宙人の架け橋みたいなモアの役作りができたらいいなって思います!

 

小澤さん:レイトはヒーローに体を貸していて、「自分はサラリーマンの仕事をしていていいのか。娘や妻を守らなくていいのか」と色んな葛藤がありながらも一生懸命進んでいく役です。その心がどんどん変わっていくところ、成長していく過程だったりとか、人間模様を見て欲しいと思います。リクを通して、皆が1話1話どんどん階段を上がっていくような感じで、皆の心がリクを通して変わっていくんですよね。それが良いことなのかどうかは悪役が教えてくれるんですけど……。

 

渡辺さん:立ちはだかります。

 

小澤さん:そうですね(笑)。そういう、皆が強くなっていくことがストーリーを通して描かれます。今は撮影が折り返しにきているんですけど、25話までにはみんながひと回り器の大きくなった姿を見せられたらいいなって思いで取り組んでいます。

 

渡辺さん:ケイは本当に謎が多いキャラクターで、いったい何者なのかって視聴者の方にずっと追っていってもらいたい役です。それを追うことで色んなものが、『ウルトラマンジード』の詳細が見えてくるんじゃないかなと思います。どこかで悪対悪みたいな雰囲気のあるドラマだと思うんですが、その部分が僕の中ですごく重要なパートになっているというか。推理をしながら見てもらえると、すごく深く作品を楽しめると思います。

 

――本日はありがとうございました!

 

 

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