素組みでガンプラ! 【基礎】ツヤ消しのススメ 前編

更新日:2016年12月28日 12:03
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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は、完成品の出来栄えを大きく左右する「ツヤ消し」の方法をお届けします。初心者、必見です!

 

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▲HG MS-09 ドム/MS-09R リック・ドム

 

 今回はツヤ消しについて考えていきましょう。模型を製作するとき、塗装後にツヤを調整するのは大切です。全塗装した場合、色によって光沢感はまちまちなので、最後にツヤ消し剤を吹き付けてツヤを統一します。もちろん各塗料には、〈光沢〉・〈半光沢〉・〈つや消し〉といった表記がされていますが、仮に添加されたツヤ消し剤の量は同じでも、人間の目に映ったとき、色によってツヤの具合が異なって見えます。そのため、ツヤ消しスプレーをコートして、ツヤ感を統一するのは有効なコントロール法なのです。さらに“パチ組み”など無塗装で模型を仕上げるときは、模型表面のツヤを消すことでプラモデル(プラスチッ ク)特有の“テカり”をなくし、玩具っぽさを消しさることができます。

 

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2 実際にツヤ消しを行う前に、ツヤが消える原理を考えてみましょう。写真は、表面にシボ加工を施しスリガラス状になっているグラスです。ガラスでできた製品は透明なものがほとんどですが、表面に細かい凹凸を付けることで、グラスにあたる光が乱反射し、ツヤが消えて見えています。つまり“ツヤを消す”ということは、表面を均等に凹凸を付け、光を乱反射させることなのです。

 

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3 そこでグラスの表面に透明のセロファンテープを貼り、表面の凹凸を埋めてみましょう。グラスの凹凸が細か過ぎてテープが完全に密着していませんが、セロ ファンテープが貼られた箇所は凹凸がなくなり、ツヤが出ているのがわかります。それと同時に透明度も復活しているのがわかるでしょう。
●表面がツルツル→光沢が出る→透明度が高くなる
●表面がデコボコ→ツヤが消える→透明度が低くなる

 

ということになります。

 

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4 もっとも簡単で手軽なツヤ消しの方法は、〈ツヤ消しスプレー〉を模型表面にコートすることです。〈ツヤ消しスプレー〉には大きく2種類あります。ひとつは 水性(水溶性アクリル樹脂塗料)の「トップコート・つや消し」。もうひとつは油性(溶剤系アクリル樹脂塗料)の「Mr.スーパークリアー・つや消し」。油性 塗料の臭いが苦手な人は「トップコート・つや消し」をオススメしますが、ツヤの消え方や、シール、デカールの保護にも大切な“塗装膜の強さ”を考慮した場合は、「Mr.スーパークリアー・つや消し」がいいでしょう。

 

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5 ツヤ消しスプレーを使うときに大切なのは、使用前に缶をよく振ることです。これは缶スプレー全般にいえることですが、ツヤ消しの場合は特によく振ってください。僕の場合、最低100回は振ることにしています。ツヤ消しスプレーの中には〈つや消し剤〉・〈溶媒(溶剤/シンナー)〉・〈噴霧用ガス〉が充填されています。よく撹拌しないと中身の〈つや消し剤〉が多く塗布され、〈つや消し剤〉の効果で模型が白く濁ってしまいます。これでは美しいツヤ消し状態には仕上がらないので、とにかく缶をよく振ってください。

 

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6 次にスプレーの吹き方です。間違った吹き方は、対象物(模型)に対して、スプレーを動かさず、スプレーの中身を直撃させることです。これではツヤ感にムラができるだけでなく、大量の塗料が模型に付着し、タレてしまいます。正しい吹き方は、対象物(模型)から外れた場所から吹き始め、模型の前を通過させ塗布し、対象物(模型)から外れたところで吹き止める方法です。手を止めずにスプレー粒子を少しずつ吹き付けてください。

 

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7 スプレーを吹き付けた後、10分程乾燥させると、模型表面のツヤが消えます。決して一度に大量に吹き付けてはいけません。少しずつ確実に吹き付けることが大切です。模型のツヤが消えると、表面の“テカり”が消え、しっとりとした印象に仕上がります。同時に色みにも若干の変化が現れ、概ね淡く、パステル調の色みになります。ツヤを消しただけで、まるで全塗装したかのような仕上がりにできるのです。

 

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8 もうひとつ大切なのは、パーツはできるだけブロック単位でスプレーすることです。割り箸やクリップなどで“持ち手”を付けて、それぞれ〈つや消しスプレー〉を塗布後、パーツを組み上げていきましょう。完全にバラバラである必要はありませんが、スネ・モモ・足首などの単位にバラしてスプレーを吹くことが大切です。また、黒いパーツは特に色みの変化が激しく、〈つや消しスプレー〉を吹き過ぎると、“黒”ではなく“黒に近いグレー”になってしまうので注意してください。

 

次回の後編では、ツヤ消しでやってはいけないことなど、より詳しい内容について説明したいと思います。2015年4月9日に更新予定なので、お楽しみに!!

 

 

素組みでガンプラ! ~組み立ての基本から簡易塗装まで! おすすめプラモデルをきれいに作るコツ~(目次) へ

 

 

(C)創通・サンライズ

 


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