素組みでガンプラ! 【基礎】ワンランク上の仕上がりを実現する簡単な部分塗装法 前編

更新日:2016年12月28日 12:46

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は、初心者でもできる部分塗装の方法を紹介します!

 

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▲HGUC MS-06R-1A 黒い三連星ザクII (MSV)

 

1 近年のガンプラは多色成形が進んでおり、塗装をしなくても、ほぼ劇中どおりのカラーリングを再現できるようになっています。細かい部分はシールを貼ることで対応したりと、かなり工夫されていますが、それでも細かい配色の機体はポイント塗装が必要なアイテムも存在します。そこで、ここでは「HGUC MS-06R-1A 黒い三連星ザクII (MSV)」(通称:06R)を使って部分塗装を行っていきたいと思います。

 

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 黒い三連星カラーの06Rは細かな箇所に白や赤の“さし色”が入っています。キットでは細かな塗り分け部分はシールを貼るように指示されていますが、あまりにも小さな色分け部分はシールでも対応が難しいサイズとなっています。代表的な部分は、モモやバックパックのスラスターなど。ここは白いパーツと一緒に成形されているので、赤と黒で部分塗装を行ってみましょう。

 

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 塗装には溶剤系アクリル塗料を使います。使用する筆は「面相筆」がオススメで、穂先が非常に細く作られているので、細かい部分の塗装に適しています。塗料は専用の溶剤で、塗りやすい状態に薄めましょう。濃すぎると塗りにくいうえ筆ムラが発生し、薄すぎると下地が透けてしまってきちんと発色しません。希釈率に規定値はないので、試し塗りをして筆で塗りやすい状態に調整しましょう。

 

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 穂先に塗料を含ませて、プラモデルに塗料を塗っていきます。塗装は明るい色から順に塗っていくのがセオリーです。ですので、ここでは赤を最初に塗装し、赤の塗料が十分乾燥したら、次に周囲の黒を塗っていきます。最後に赤の中心に黒を塗れば終了です。このように小さな“丸”を上手に塗る場合、ガンダムマーカー(極細)を使用すると、上手に仕上げることができます。塗料とマーカーを使い分けるのも有効な手段です。

 

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 次は06R最大の特徴でもある、脚部に装着されたバーニアノズルを塗装します。バーニアパーツはダークグレーで成形されているため、バーニアの内側を赤で塗装します。しかし成形色がダークグレーのため、赤がきちんと発色しません。赤の塗料は隠蔽力(下の色を覆い隠す力)が低いので、下のグレーが透けてしまっているからです。

 

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 こんな時の最も一般的な対処法は、下地に白を塗装すること。白の塗料が乾燥後に上から赤を塗れば、赤をきれいに発色させられます。赤以外にも黄色などの隠蔽力の低い色を塗る場合にも有効な方法です。

 

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 近年は隠蔽力の高い塗料も発売されているので、これらを使用してもいいでしょう。試しにMr.カラーGXを使ってみましょう。左は通常のもの。右は隠蔽力の高い「ハーマンレッド」で塗ったものです。右のほうがきちんと発色しているのがわかるでしょうか。

 

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 最後にバーニアの外側を「黒鉄色」で塗ります。メタリックカラーがワンポイント入ることにより、華やかさが加わります。プラモデルの中にはメタリック色で成形されたパーツも存在しますが、メタリックに関しては塗装した方がより金属感がアップします。

 

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 モノアイシールドもキットではグレーで成形されているので、黒で塗装すると、より力強い印象に仕上がります。このように比較的広い面積を塗装する場合は「平筆」を使えばムラなく塗ることができます。モノアイも蛍光ピンクで塗装すると発光しているように見せられますよ。

 

今回は比較的塗装の簡単な部分を中心にお送りしました。次回の後編では少し塗りにくい箇所の塗装方法を紹介します。2015年5月12日に更新予定なので、お楽しみに!!

 

 

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