素組みでガンプラ! 【基礎】リアル感を高められる技法「ウォッシング」のハウトゥ

更新日:2015年8月21日 01:27
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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は、モールドを際立たせ、よりリアル感を持たせることのできる「ウォッシング」という技法を紹介します!

 

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▲HG シャア専用ザクII

 

 ここでは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の第一弾キットである「HG シャア専用ザクII」を使って“ウォッシング”を行っていきます。“ウォッシング”はスミ入れと同様エナメル系の塗料を使うのが一般的ですが、油性アクリル塗料(通称:ラッカー系)で基本塗装をしない場合は下地塗装を侵すことがないので、エナメル塗料を使う必要がなく、油性アクリル塗料や水溶性アクリル塗料(通称:アクリル系)を使っても問題ありません。しかし今回は塗料として伸びや定着力がよく、色数が豊富な油絵の具を使って“ウォッシング”を行います。

 

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 油絵の具は顔料にリンシードオイルなどの乾性油を練り合わせた絵画用の絵の具です。使用するのは「バーントアンバー」と「バーントシェンナ」など茶系の油絵の具です。「バーントアンバー」は戦車模型のウォッシングなどでよく使用される色です。

 

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 油絵の具には専用の溶剤〈溶き油〉があります。代表的なのは「ペトロール」で石油から精製されたもの。もう一つは「ターペンタイン」で、こちらは松ヤニから精製されたものです。模型に使用する場合はどちらを使っても、それ程差はないので好みで選んで問題ありません。石油系の臭いが苦手な人は「ターペンタイン」の使用をオススメします。さらに、ライターオイルも〈溶き油〉として使用することができます。こちらは気発が早いので、特徴的な塗り跡を作れると同時に、プラスチックを傷めにくいともいえます。

 

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 塗料皿に油絵の具を少量出し、〈溶き油〉で希釈していきます。今回使用したのは「バーントアンバー」と「ペトロール」です。

 

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 希釈率は油絵の具「1」に対して〈溶き油〉が「5」か、それ以上で、時には1:10くらいで溶く場合もあります。エナメル塗料でスミ入れを行う時よりも、さらに薄く溶くのがポイントです。

 

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 これを手早く、全体に塗っていきます。あまり細い筆ではタッチが付いてしまうので、中くらいの平筆を使いましょう。模型全体を洗うように塗料を塗るため、この技法を“ウォッシング”と呼びます。凹んだモールドやスジ彫り部に塗料が溜まるだけでなく、模型全体が茶系のフィルターをかけたような効果が生まれます。

 

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 塗料の濃淡が不自然なところや、色が濃すぎる部分は、綿棒に「ペトロール」を含ませて拭き取れば問題ありません。この点はスミ入れと同じです。ただし完全に拭き取るのではなく、強弱を付けたり、塗料をボカすように拭き取れば、より雰囲気がよくなります。

 

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 油絵の具が乾いたら、スポンジヤスリを用いて、エッジ部分を軽く擦ります。そうすると、プラスチックの成形色が表面に現れ、ドライブラシを行いエッジにハイライトを入れたような効果が生まれます。

 

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 これは“ウォッシング”を行ったことで、全体のトーンが一段下がり、成形色がハイライト色として利用できるためです。エッジ部以外にもハイライト効果を入れたい場所をスポンジヤスリで擦れば、何段階かのグラデーション効果を得ることができます。

 

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10 胴体などのあずき色の部分、手脚などのピンクの部分、ソールやヒザなどのダークグレーの部分、全てに“ウォッシング”を施せたら、じっくりと乾燥させます。油絵の具は溶剤の揮発によって乾燥するのではなく、酸化重合という空気中の酸素と結合し固化するので、慌てず乾燥を待ちましょう。

 

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11 油絵の具を乾燥できたら、ツヤ消し剤を全体にコートして整えます。これでプラスチック特有のテカりと、ウォッシングによる筆ムラは消えて、全体に統一感が生まれます。

 

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12 さらにウェザリングを加えれば、よりリアルな仕上がりになります。ウォッシングの時よりも油絵の具を濃く溶き(1:3程度)、汚れを強調したいところに部分的に塗っていきます。ツヤ消し剤をコートしたことで、模型表面がざらつき、油絵の具が表面ににじんでいくので、塗料の境目が自然にボケていくのです。やりすぎと感じた場合は、「ペトロール」で油絵の具を落としましょう。「ペトロール」を筆に含ませて、塗料の周囲をボカしていくのもいいでしょう。様々な方法でアクセントを付けていくのがオススメです。

 

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13 武器類も同じようにウォッシングを施します。成形色がグレーなので、茶系だけでなく、より暗いグレーや黒を併用するといいでしょう。

 

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■まとめ

これで完成です。赤系の機体に茶のシャドウと汚しが入ったことで情報量が増し、さらにツヤ消しスプレーを併用したことで塗装を行ったような質感に仕上げられます。ここでは「HG シャア専用ザクII」を用いたため、茶系の油絵の具を使用しましたが、他の色の機体の場合は同系色の油絵の具や汚しの種類を考慮した色を選んでウォッシングを行うといいでしょう。

 

完成写真はこちら!

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<DATA>

HG シャア専用ザクII

■1/144スケール
■価格:1,700円(税別)
■発売中

 

素組みでガンプラ! ~組み立ての基本から簡易塗装まで! おすすめプラモデルをきれいに作るコツ~(目次) へ

 

 

<関連情報>

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト
http://www.gundam-the-origin.net/

バンダイ ホビーサイト
http://bandai-hobby.net/

 

 

(C)創通・サンライズ

 


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