トランスフォーマー玩具史上最大の司令官ふたたび!全長約60センチの超ビッグスケールでフォートレスマキシマスが甦る!

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現在の最新技術を盛り込んで、トランスフォーマーの人気キャラクターを立体化している「トランスフォーマーレジェンズシリーズ」。2016年9月には、全長60センチを超える大型アイテム「LG31 フォートレスマキシマス」が発売されることでも話題です。

 

ここでは、ひと足先に米国を中心に発売、「LG31 フォートレスマキシマス」の海外版仕様でもある「タイタンクラス・フォートレスマキシマス」の玩具デザインを担当したタカラトミーの蓮井章悟さんに、本品の開発&誕生エピソードを語っていただきました。

 

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――「フォートレスマキシマス」というキャラクターに関しては……?

 

蓮井:僕は、初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』に慣れ親しんで、その続編の『2010』までは観ていたんですが、そこから先のトランスフォーマー作品に触れたのは、タカラトミーに入社してからなんです。「フォートレスマキシマス」が活躍する『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』とは、少々ジェネレーションギャップを感じる部分もありまして、これまでに僕が携わってきた商品(アニメ作品を原体験していた頃のトランスフォーマーたち)よりも、客観的な目線で見ることができたアイテムです。

 

アニメの本放送当時の原体験こそなかったものの、ヘッドオンシステムのギミックのおもしろさ、巨大なトランスフォーマートイがタカラトミーから発売されていることは知っていましたし、特に、大きなロボットトイの頭部が分離して、別のロボットに変形し、さらにその頭もロボットになるという“多重構造”に魅力を感じていました。

 

――放送当時に発売されていた大型トイも大人気で、これまでに「復刻版」として発売されたことがある人気キャラクターですよね!

 

蓮井:トランスフォーマーのファンの方々の間で「フォートレスマキシマス」の人気が高いことは、この仕事をしているうえで常々感じていました。自分が入社した直後ぐらいに、「ブレイブマキシマス」という形で再度商品化したのですが、初めて見たお子さんたちには新鮮に映っていたと思いますし、往年のファンの方々が喜んでくださっている様子を見ることもできました。なので、とても魅力的なキャラクターだと思っていましたし、今回の商品化にあたり、自分が手掛けることができたことを光栄に思っています。

 

▲2体の比較。左が「TG-23 メトロフレックス」、右が「フォートレスマキシマス」。

▲2体の比較。左が「TG-23 メトロフレックス」、右が「フォートレスマキシマス」。

 

――タイタンクラスの「フォートレスマキシマス」商品化の経緯は……?

 

蓮井:「多くのファンが望むTFアイテムを超巨大な商品で実現するプロジェクト」で商品化された「トランスフォーマー ジェネレーションズ TG-23 メトロフレックス(以下:TG-23 メトロフレックス)」がすごく好評だったんです。

 

それを受けて、「トランスフォーマー ユナイトウォリアーズ UW04 デバスター(以降:UW04 デバスター)」が発売されました。「 TG-23 メトロプレックス」がトランスフォーマートイ史上最大の商品だったところに対して、デバスターは、トランスフォーマートイ史上最大の“合体するロボット玩具”というコンセプトで商品化されたアイテムで、こちらもファンの方々から高い評価をいただくことができました。

 

「メトロプレックス」「デバスター」両アイテムの評価から、このような超巨大なサイズの商品が定番化しつつあり、共同開発しているハスブロ社の提案で「フォートレスマキシマス」の商品化が決まりました。

 

ちょうど「ヘッドマスター」のリメイクをTF玩具で展開していくタイミングであったため、その人気の頂点に君臨するアイテムとして「フォートレスマキシマス」が選ばれています。

 

 

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――蓮井さんが本商品のデザインを担当されるようになったきっかけは……?

 

蓮井:「UW04 デバスター」からの継続……というところもありますが、米国のハスブロ社から超大型のフォートレスマキシマスでの商品化が提案されたものの、これだけ大型の商品の金型を毎年全部新規で作り起こすだけの予算はなく、「TG-23 メトロフレックス」の金型を半分くらい流用することで「フォートレスマキシマス」を商品化できないか……? という話が出てきたんです。

 

使用するパーツの半分は「TG-23 メトロプレックス」の金型から流用しないとシリーズを代表する超高額の大型商品が作れないということに、弊社の開発チームも、結構、狼狽したところではありました。

 

「フォートレスマキシマス」は、現在も根強いファンが多いだけに、「TG-23 メトロフレックス」がベースで、一部の金型が変わったという程度の仕様で、果たしてファンの皆さんに納得していただけるのだろうか……と。

 

せっかく「UW-04 デバスター」で、「こういった商品を待ってたんだよ!」と言っていただけるアイテムが作れる土壌ができ上がっていながら、ファンの方々の期待を裏切るような商品は作りたくありませんでした。全力で作り上げた「UW-04 デバスター」同様、「フォートレスマキシマス」も多くの方々の“想い”を形にできる商品であってほしいと思い、「何とかできないものかな……」といろいろと自分なりの提案を続けました。そんなことをしているうちに、「蓮井、やる気あるね! じゃあ担当にしようか」といった流れになりました……(笑)。

 

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――そんな流れだったとは驚きました! 実際に開発(デザイン)のお仕事が始まってからも、いろいろとご苦労されたんでしょうね……。

 

蓮井:まず、何とかしてこの「TG-23 メトロフレックス」を「フォートレスマキシマス」に変えなきゃいけない! では、どうするとそれが可能になるのか……という指針を立ててから作業を開始しました。

 

――つまり、プライオリティ(優先順位)を決めた……というわけですね!

 

蓮井:はい。第一に優先すべきことは、ヘッドオンシステムを使うこと。その次に、「TG-23 メトロフレックス」の金型を流用しているのに、ちゃんと“フォートレスマキシマス”に見えることが重要! 極力、目に見えるところは変更して、全く別のものに見えるようにしました。そして、「タイタンマスター」シリーズのキャップストーンアイテムという位置づけの商品になるので、本品より低価格のアイテムとからめて基地遊びができること。この三つを優先して商品開発を進めていく……という形をとりました。

 

▲蓮井氏直筆の「フォートレスマキシマス」設計図。B4の方眼紙複数枚に跨って実寸で描かれている。

▲蓮井氏直筆の「フォートレスマキシマス」設計図。B4の方眼紙複数枚に跨って実寸で描かれている。

 

――この大きさのトイですから、一度で完成したとは思えないのですが、試作品は何体程作られたのでしょうか……?

 

蓮井:2回作りました。「ヘッドオン」ギミックを再現することが最重要点だというのは、ハスブロ社も弊社も同様の考えでしたので、まず始めに、頭部だけの機構モデルを先行してひとつ作りました。それから、全体の重量などのバランスを見るための形状試作モデルを作り、商品の原型となる本試作の製作へと移りました。

 

――今回の商品化よりも前に、「もしもフォートレスマキシマスをヘッドマスターでやるなら、こういった感じで作ってみよう!」といったアイデアは持たれていたのでしょうか……?

 

蓮井:いえ、今回に関してはゼロからのスタートでした。元々考えていたアイデアがあったとしても、既存の金型を流用しての商品開発だったので、あまり役には立たなかったでしょうね……(笑)。

 

開発チームの仲間たちからも「金型流用と言っても、拳(のパーツ)ぐらいしか使えないんじゃないの……?」といった感じで、絶対に無理だと言われていましたね。正面からの立ち姿を見ていただきたいんですが、例えば、脚部。両足とも「TG-23 メトロフレックス」のパーツを使っています。腕を開いてみると解かりますが、ここの関節部分も流用パーツです。関節系は、ほぼ全部と言っていいくらい、極力、表面に出ない部分には、「TG-23 メトロフレックス」のパーツを使っています。「TG-23 メトロフレックス」の金型は、「フォートレスマキシマス」に変えることを想定して作られているわけではないので、「フォートレスマキシマス」に流用できそうなパーツと使えなさそうなパーツが入り混じっている中で、足し算と引き算の連続でした。

 

パズルの組み合わせをひたすらやって、あっちを外してこっちを付けて……という作業を延々とやり続けました。「フォートレスマキシマス」は、これまでのトランスフォーマートイとは全く違うやり方で作った……という印象が強いですね。

 

 

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 ▲フォートレスマキシマスとメトロフレックスの「要塞モード」での比較。金型流用しつつも全く異なる要塞へと変形しているのがわかる。

▲フォートレスマキシマスとメトロフレックスの「要塞モード」での比較。金型流用しつつも全く異なる要塞へと変形しているのがわかる。

 

 

――どちらも特徴的なデザインですが、2体の腕、腰、足などをよく見ると、確かにパーツが流用されていることがわかりますね。似たようなパーツが存在しています。

 

蓮井:ちょっとマニアックな目線から見てみると、「TG-23 メトロフレックス」のパーツと共通なので、分解すればの話ですが、組み換えることでオリジナルのトランスフォーマー玩具を作ることができるんです。

 

左と右のパーツを入れ換えたり、表と裏を変更したり……いろいろ工夫しています。例えば「フォートレスマキシマス」には、両腕の後ろに甲板があるんですが、この部分も新規金型ではなくて「TG-23 メトロフレックス」の金型を流用して作っています。「この場所にすればいい!」と思いついた時は、もう苦肉の策で必死に編み出したという感じなのですが、社内でこれを見た人からは、それはもう“目から鱗(うろこ)が出る”くらい驚かれますね(笑)。

 

 

▲2体の比較。左が「TG-23 メトロフレックス」、右が「フォートレスマキシマス」。

▲2体の比較。左が「TG-23 メトロフレックス」、右が「フォートレスマキシマス」。

 

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▲「前後を逆転させたりして、別のロボットを作っているわけですが、変えられる金型は「TG-23 メトロフレックス」の半分だけというのが大変でした。」コストの関係から、プラスチックの合計パーツ数、ネジなどの金属の合計パーツ数に至るまでメトロフレックスと同数で作られているんですよ(蓮井氏談)。

▲「前後を逆転させたりして、別のロボットを作っているわけですが、変えられる金型は“TG-23 メトロフレックス”の半分だけというのが大変でした。コストの関係から、プラスチックの合計パーツ数、ネジなどの金属の合計パーツ数に至るまでメトロフレックスと同数で作られているんですよ」(蓮井氏談)。

 

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▲頭部パーツがロボットに変形した姿、フォートレス(英名:セレブロス)。この中型ロボットの頭をヘッドオン(合体)させることによって胸部のLEDが光りサウンドが鳴る。手に持った感じも、すべてのライト&サウンドギミックがここに詰まっているだけに見た目よりずっしり重い。

 

▲セレブロスの頭部も外すことが可能! これ自体がまた別のトランスフォーマー(写真・右下)に変形する“ダブルヘッドオン”ギミックは必見!

▲セレブロスの頭部も外すことが可能! これ自体がまた別のトランスフォーマー(写真・右下)に変形する“ダブルヘッドオン”ギミックは必見!

 

 

――内蔵されている音声ギミックについてはいかがでしょう……?

 

蓮井:その辺りは、自分が一番こだわったところです。

 

先もお話ししましたように、限られた金型とパーツ数は、フォートレスマキシマスに見えることに重きを置いているため、多くのパーツが外観部分に使われ、1987年に発売された旧商品のフォートレスマキシマスに入っていたような、エレベーターなどの盛りだくさんなギミックを引き継いで組み込むというのは、コスト上とても難しいのです。それでも、どこか一カ所だけでも、旧商品にはなかった魅力的なギミックを入れたいと思い、“ライト&サウンドを伴うダブルヘッドオンギミック”をフォートレスマキシマスの頭部側に組み込んだんです。

 

頭の部分がフォートレスマキシマスの本体だということを示すうえでは、頭部に全てのエレクトロフィーチャーが入っていて、彼(フォトレスマキシマス)の魂がここにあるということがわかるようにするのが、一番面白いんじゃないかと思ったんですね。旧玩具には目が光るギミックはなく、シールを貼ることでキャラクターの表情を出すことに成功していました。目が光るというのは、当時のファンの方々の夢の部分じゃないのかな……、そして“ここに魂が入っていて欲しい!”という自分の思いもあり、誠心誠意組み込んだという感じです。

 

それと、首が左右に動かせることも旧商品と異なる部分です。ちゃんと回りますし、首を回してもライト&サウンドギミックは発動するので、表情が出せたと思います。

 

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▲「フォートレスマキシマスの頭部に単4電池が2本と基盤、スピーカー、LEDといったエレクトロニクスは、全て頭の部分に入っています。それでいながらフォートレスマキシマスの胸部のスイッチに連動して頭がどの角度を向いていてもライト&サウンドギミックが発動するようになっています」(蓮井氏談)。

▲「フォートレスマキシマスの頭部に単4電池が2本と基盤、スピーカー、LEDといったエレクトロニクスは、全て頭の部分に入っています。それでいながらフォートレスマキシマスの胸部のスイッチに連動して頭がどの角度を向いていてもライト&サウンドギミックが発動するようになっています」(蓮井氏談)。

 

▲「頭部をフォートレスマキシマス本体にヘッドオン(合体)することによって、音声が鳴ると同時に、目が光ります。ヘッドオンした後は、フォートレス時とは異なる音声に変わるようになっています」(蓮井氏談)。

▲「頭部をフォートレスマキシマス本体にヘッドオン(合体)することによって、音声が鳴ると同時に、目が光ります。ヘッドオンした後は、フォートレス時とは異なる音声に変わるようになっています」(蓮井氏談)。

 

 

――9月に発売される日本版には、当然のことながら、日本語の音声が収録されているのでしょうか……?

 

蓮井:自分は海外版の開発担当なので、まだ詳細は聞いていませんが日本語のボイスになると思います。日本版でも面白い工夫をしているようですよ!

 

――それでは最後に、日本語版となる「LG31 フォートレスマキシマス」の発売を心待ちにしているトランスフォーマーファンの皆さんへメッセージをお願いします!

 

蓮井:本品の商品開発の過程は、まさに棘(いばら)の道でしたが(笑)、ファンの皆さんに納得していただけるものを作り上げられたんじゃないかな……と自負しています。

 

トランスフォーマートイの開発チームの面々が口を揃えて「無理!」と言っていたくらいですから、たぶん、他のデザイナーの誰であっても、金型流用でここまで徹底したものは作れなかったんじゃないかと思います(笑)。

 

「TG-23 メトロプレックス」をお持ちの方は、ぜひ、「フォートレスマキシマス」と並べて飾ってみてください。2体を比較して見ることで、きっとまた違った楽しみが見つかると思います。もちろん、ヘッドオンシステムも必見のギミックですので、いろいろ遊んでみてください!

 

 

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

 

 

プロフィール

蓮井章悟(はすい・しょうご)
タカラトミー デザイナー

1999年入社。『ビーストウォーズ リターンズ』よりトランスフォーマーチームに参加。
海外向けアイテムを担当した後、MP-10コンボイよりマスターピースシリーズを担当。
現在は再び海外アイテムの開発に携わっており、2017年発売予定アイテムをデザイン中。

 

 

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