素組みでガンプラ!【基礎】フィルタリングによる色味の変化 前編

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

ここでは「1/144 HGUC・MS-06F-2ザクⅡF2型(連邦軍仕様)」を使用して、〈フィルタリング〉について紹介します。

 

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▲1/144 HGUC・MS-06F-2ザクⅡF2型(連邦軍仕様)

 

〈フィルタリング〉とは、油彩系塗料やエナメル系塗料を使って、模型の上から色の付いたフィルターを被せたように、若干の色味の変化を加える技術です。本来はフル塗装を行った作品に行うテクニックですが、成形色を活かした“かんたん仕上げ”においては、元々のプラスチックの色味を変化させることができるので、むしろ有効な手段といえるでしょう。

 

_MG_6166ザクⅡF2型はHGUCシリーズの中でもベストキットであると呼び声も高いほど、構造・形状ともに優れたキットです。ほとんどの部位に合わせ目が露出しない工夫が施されていますが、肩アーマーに関しては中央部分に合わせ目が見えてしまいます。

 

_MG_6170 _MG_6173しかし、隙間ができないよう丁寧に接着してヤスリがけをすれば、写真のようにほとんど目立たなくなります。この部分の合わせ目は、塗装の前段階として処理しておくことをオススメします。

 

_MG_3042 _MG_3047今回はGSIクレオスから発売されている「Mr.ウエザリングカラー・ステインブラウン」を使って〈フィルタリング〉を行います。この製品は成分が油彩塗料に近く、伸びが良いので、〈フィルタリング〉には適しています。なお、油彩塗料を使ってもフィルタリングは可能なので、好みに合わせて選択してください。

 

_MG_3061大切なのは塗料の希釈度合い。写真左は通常のスミ入れを行う時の希釈です。しかし〈フィルタリング〉では、写真右のようにさらに薄く溶いて使用します。イメージとしては“色の付いた薄め液”といった具合です。

 

_MG_3029 _MG_3058組み立て作業が終了したら、いつものように「ツヤ消しクリアー」を吹いて、キット表面のツヤを消します。今回最初にツヤを消したのは、“表面のツヤをコントロールする”ためではなく、“塗料の染み込み(滲み)を利用する”ためです。写真左側はプラ板の表面にそのまま塗料を乗せ、右側がツヤを消した部分に塗料を乗せたものです。ツヤを消したため、プラ板表面にザラ付きがうまれ、その部分に塗料が染み込んで広がっているのがわかります。

 

_MG_3064 _MG_3068 _MG_3071では実際に〈フィルタリング〉を施していきましょう。コシの柔らかい平筆を使って(柔らかい獣毛筆がオススメ)、〈フィルタリング〉用に薄く希釈した塗料を塗っていきます。“塗料を塗る”というより、“プラパーツを染めて色味を変化させていく”感じです。上腕部のように、組んだ状態ではパーツにテンションがかかるものは、いったん分解して作業すると、パーツの割れを軽減できます。

 

_MG_3081 _MG_3032〈フィルタリング〉が終わった状態です。写真左側のフィルタリング前は「セールカラー」のような単調な色味でしたが、〈フィルタリング〉を行うことで「サンディブラウン」のような色味に変化しているのがわかります。ブロックごとに色味の変化度合を変えると、よりアクセントが付き雰囲気もアップしているのがわかると思います。

 

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これで〈フィルタリング〉は終了です。木工作業で行う〈オイルステイン〉に近い効果ということがわかったと思います。色味の具合によっては複数回塗り重ねても良いでしょう。

 

お気付きの方もいると思いますが、〈フィルタリング〉も〈ウォッシング〉もスミ入れも、使用する塗料の種類は同じです。“希釈率と目的”が変化することで、技法の呼び名が変わっているのです。この作業で「自分が何をしたいのか」を明確にしたうえで筆を動かしてください。

 

後編では、さらにキットに強弱をつけるための〈フィルタリング〉方法を紹介したいと思います。

 

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DATA

1/144 HGUC・MS-06F-2ザクⅡF2型(連邦軍仕様)

  • 1/144スケールプラスチックキット
  • 価格:1,620円(税込)
  • 発売元:バンダイホビー事業部

 

関連情報

 

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