最強のジョーカー!アルトアイゼン[Ver.Progressive]をさらに改造する!!<第1回>【電撃スパロボNo.102】

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モデラー●富永高志/文・編集●電撃ホビー編集部

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今週の電撃スパロボは2015年1月に発売された「アルトアイゼン[Ver.Progressive]」の作例をお届けします。本機体はスーパーロボット大戦COMPACT2(第1部 / 第3部)、IMPACT、OGシリーズと登場回数が多く、ファンからの人気も高い機体となっています。

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▲「アルトアイゼン[Ver.Progressive]」1/144スケールプラスチックモデル。価格:4800円(税抜)。※現在店舗在庫のみ。

 

初期に発売されたアルトアイゼンに、可動範囲拡大やプロポーション変更が施され完全新規造形となったキットを、さらにひと手間加える本作例。今回は素組み状態からどの部分を改修していくか解説していきます!

 

 

旧キットと比べるとその差は歴然!これがProgressive!!

編集部:さて、今回は通常のアルトアイゼンではなくProgressive版ということで、可動範囲が拡大されているとのことですが。

 

富永:はい。デフォルトでも肩を上げることができ、腕を振り上げることが可能になりましたね。

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▲素組みしたアルトアイゼン[Ver.Progressive]

 

編集部:確かに。前にアルトアイゼンを組んだとき、肩があまり上がらなかった記憶があります。

 

富永:(笑)こんなこともあろうかと、旧仕様のアルトアイゼンを持ってきました!(デビュー前に作ったものですが……。)

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▲改造済みとはいえ肩はそこまで上がらない。

 

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▲Progressive版は大きく肩が持ち上がる。

 

編集部:比べると、肩の上がり方が全然違いますね。

 

富永:これにより肩の跳ね上げもできるようになっています。旧仕様はボールジョイントでつながってはいますが、あまり上がりませんね。胴体以外にも首の可動範囲も広めになっているのでいろいろな向きに顔を向けることができます。

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編集部:確かに、すごい持ち上がる(笑)。

 

富永:これなら腰を引いたポーズでも目線が目標を捕らえる演技ができます。

 

編集部:ゲーム通りにリボルビング・ステークが打てますね。旧仕様と比べて全体的にボリュームアップしている訳ではないんですよね?

 

富永:若干サイズは大きくなっていますが(旧仕様が17センチ、Progressive版が17.5センチ)、締まるところは締まっているといった感じです。なんといっても最大のポイントは腰が回るところです! 旧仕様は腰が一体になっているのでポーズを取るのか難しいと思います。

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編集部:腰のスイングは重要ですもんね。足の部分は何かポイントありますか?

 

富永:足周りはまず、股関節ですね。旧仕様はボールジョイントでしたがポリキャップ接続に変更されているため股を大きく開くことができ腿も回転できます。それと共に、膝関節も大きく変更されています。

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▲ポリキャップ接続に変更されている。

 

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▲左が旧仕様、右がProgressive版。

 

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▲旧仕様の膝関節。(ポリキャップ接続)

 

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▲Progressive版の膝関節。構造が一新されている。

 

 

編集部:構造と可動範囲が違いますね。

 

富永:旧仕様はポリキャップによる差込式でしたが、Progressive版はABSによる可動式となっています。

 

編集部:となると、関節は一体型ですよね?

 

富永:完全に挟み込み式です。

 

編集部:あ~、これは後ハメが面倒なタイプですね(苦笑)。

 

富永:脛の部分に関してはマスキングで対応するしかないですね。おおむね、Progressive版のポイントはこんな感じです。

 

 

改造ポイントの洗い出し!

編集部:旧仕様と比較してきましたが、どの辺を改造するのでしょうか?(手をつける箇所がないような……。)

 

富永:まず、アルトアイゼンの特徴的な肩のスラスターカバーを展開できるようにします。現状のままだと赤のカバーが上がらないので白の部分も少ししか可動しません。ここは旧仕様も同じだったので、改造済みの方と同じ加工をしていきたいですね。赤いカバー側にポリユニットを内蔵し可動できるようにしたいと考えています。

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▲スラスターの可動範囲。(左:旧仕様改造済み 右:Progressive版)

 

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▲ポリユニットを内蔵してスラスター部分を可動できるように。

 

編集部:なるほど。では、以前改造したときと同じような方法で加工するんですね?

 

富永:そうですね。ただ、この構造だと展開したときに隙間ができてしまい、カバー内部がスカスカな状態です。白側と同じようなディテールを追加します。

 

編集部:スラスター内部の追加は大変そうですね……。

 

富永:それともうひとつポイントとして、肩アーマーを下げられるようにしたいです。クレイモアのハッチを可能な限り正面に向けたまま右腕のリボルビング・ステークを突き出せるようにするのが目的です。

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▲肩の接続部分を加工する。

 

編集部:確かに、この動きができるか否かでポーズの差がでますね。

 

富永:内部の溝を掘り込んで上手く調整したいと思います。

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編集部:後は全体のボリュームに合わせて盛っていくようにするんですか?

 

富永:できるだけキットの形状は活かす方向でいきます。頭部に関しては耳の部分を出っ張るように加工します。

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▲改造した耳の付け根部分。

 

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▲デフォルトだと少し薄い。

 

富永:次に3連マシンキャノンの銃口内部に市販のモールドを追加してガトリング砲のようにしたいと考えています。他のアニメ作品やスパロボ参戦作品における携行武器やチェーンガンの銃口なんかも寄りのシーンでは内部に銃口が3つあったりしますしね。

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編集部:確かに、遠めからのシーンでは黒塗りで銃口は1つにしか見えませんが、寄ったシーンでは複数ありますね。でも、この小さい銃口内にそんなことできるんですか!?

 

富永:昔同じようなことをやったので大丈夫です! それと手首に関して、少し大きめなのが気になります。

 

編集部:旧仕様と比べると大きいですね。アルトアイゼンくらいだとあまり違和感ない様な(笑)。

 

富永:この大きさだと敵を殴り倒せる感じですが、パーソナルトルーパーとしての収まりとしては旧仕様の方がいいかなと思います。

 

編集部:なるほど。では、旧仕様をそのまま移植するのでしょうか?

 

富永:そうですね。ジョイント部分を加工、さらに手のディテールを追加していきます。

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▲旧仕様で改造した手首

 

富永:次にサイドスカート部分のアーマーの一部が一体となっているので、これを段差をつけるようにします。まあ、設定画ではキットと同じようになっていますが(笑)。

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▲Progressive板のサイドアーマー。

 

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▲改造済みのサイドアーマー。厚みが増している。

 

編集部:細かい部分ですが、言われると気になるポイントですね。段差をつけるとなるとプラ板をつけるのでしょうか?

 

富永:そうですね。ここはプラ板を足してディテールアップしていこうかなと。

 

編集部:足に関しては何かあります?

 

富永:足はいじるところがないので、後ハメ加工をしっかりやっていきます!

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▲膝関節の構造。挟み込みタイプなので後ハメ加工が難しい箇所。

 

富永:後は、足のアンクル部分や腰部分の細かいディテールアップなどもしていきます。胴体部分の合わせ目処理もひと工夫必要ですね。

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編集部:塗装はどんな感じにする予定ですか?

 

富永:今回はスタンダードな赤でいこうかと思います。各部のマーキングも市販の汎用デカールで対応していきます。

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▲クレイモアハッチに黄色い△マークなどを追加する。

 

富永:時間に余裕があれば平手の指の角度を調整したいと考えています。イメージ的にはアニメ『スーパーロボット⼤戦OG ジ・インスペクター』のOPカットのアルトアイゼンを再現できるようにしたいかと。

 

編集部:あぁ~! アレできるとカッコイイですね! となると元のキットのパーツを切断して角度をつける感じですか?

 

富永:そうですね。その方法で加工します。

 

編集部:これは完成が待ち遠しいです!

 

 

DATA

アルトアイゼン[Ver.Progressive]

  • 1/144スケールプラスチックモデル
  • 全高:約17.5センチ
  • 価格:4,800円(税抜)
  • 発売中
  • 発売元:コトブキヤ

※現在店頭在庫のみ

 

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