最強のジョーカー!アルトアイゼン[Ver.Progressive]をさらに改造する!!<第3回>~完成編~【電撃スパロボNo.106】

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モデラー●富永高志/文・編集●電撃ホビー編集部

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今週の電撃スパロボは2015年1月に発売された「アルトアイゼン[Ver.Progressive]」の作例第3回目をお届けします。本機体はスーパーロボット大戦COMPACT2(第1部 / 第3部)、IMPACT、OGシリーズと登場回数が多く、ファンからの人気も高い機体となっています。

I201704OGAI1_P ▲「アルトアイゼン[Ver.Progressive]」1/144スケールプラスチックモデル。価格:4800円(税抜)。※現在店舗在庫のみ。

 

初期に発売されたアルトアイゼンに、可動範囲拡大やプロポーション変更が施され完全新規造形となったキットを、さらにひと手間加える本作例。今回はついに完成したアルトアイゼン[Ver.Progressive]の姿を加工したポイントともにご紹介! Ver.Progressiveだからこそできるポーズ集もあるので最後までお見逃しなく!

 

※これまでの製作過程は、以下のバックナンバーをご覧ください

第1回:最強のジョーカー!アルトアイゼン[Ver.Progressive]をさらに改造する!!<第1回>【電撃スパロボNo.102】
第2回:最強のジョーカー!アルトアイゼン[Ver.Progressive]をさらに改造する!!<第2回>~加工編~【電撃スパロボNo.105】

 


 

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コトブキヤ 1/144スケール プラスチックキット改造

 

■孤狼、再び

かねてより製作を進めてきたアルトアイゼン[Ver.Progressive]が完成しました。第1回でも触れている通り、キット自体は完全新規造形によるリファインがなされているため、全体のスタイルや各部のバランス、可動を含むギミックが劇的に進化しています。とはいえ、あくまでも個人的な視点で見た場合、肩部スラスターユニット上部が旧キットと同じく固定のままで、下部の可動範囲が狭い点だけが気になるところです。

 

そこで今回の作例では、この部分の可動を追加して可動範囲を高めるとともに、もう少し可動範囲を上げたい部分の改修とディテールアップを行っています。肩部スラスターユニットは、過去に担当させていただいたアルトアイゼン・ナハトと同様、市販のT字状ポリパーツとランナーによる可動部を追加し、ゲーム中に見られるアクションを可能としました。これに合わせてユニット自体も一部の形状修正と内部スラスターの追加も行っています。その他の可動追加工作ですが、肩アーマー基部の上下可動拡大による腕部の可動範囲拡大、足首関節ブロックの左右入れ替えと干渉部削りこみによる接地性向上を行っています。ちなみにこの2点は、無塗装でも簡単に行えるのでオススメです。この他にも、頭部側面ブレード基部や3連マシンキャノンの銃口など、ピンポイントでディテールアップを行い、キット本体の引き締めを図っています。塗装に関しては、これまでのパーソナルトルーパー(以下PT)と同様、部分的にメタリックを用いた他はソリッドな仕上げでまとめ、各部のデカールワークで引き締めています。

 

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▲アルトアイゼン・ナハト(電撃ホビーマガジン2008年3月号掲載)

 

■人生には分の悪い賭けと向き合う時もある

久々にPTの作例、それも進化したアルトアイゼンでやりたかったことを行えたのは、個人的にもまたとない幸運であったと感じています。ランページ・ゴーストを決めるために、相方ヴァイスリッターのVer.Progressive化にも期待したいところですね。

 

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頭部

ヒートホーンおよび側面ブレードの大型化、首の可動により、旧キットとは印象が変わっています。側面ブレード基部(右:B5、左:B10)に市販のモールドパーツを接着し、凸状に形状修正しています。カメラアイや胸部センサーにはアクセントとして、オーロラフィルムを貼っています。

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胴体

旧キットから引き締めと可動部追加が行われており、スタイリッシュさと幅広い可動を実現しています。腕部接続フレーム(右:H3+H7+H10、左:H2+H8+H9)が挟み込み式のため、外装部の合わせ目に0.5ミリ幅の段差を彫りこんでモールド化しています。腹部の上部フレーム(H14+H15+PC1・H+PC1・C)は、側面の凸部を削って後ハメ化。塗装後D16の受けに接続できるよう、背部の凸部は残しています。

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サイドアーマーはD21とD22の赤で塗る部分の前後に1ミリプラ板を接着して、張り出しを再現しています。リアアーマーの目立つピンは天面をマイナスモールド状にすることで、見た目の向上を図っています。

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スラスターがボールジョイントで個別可動するバックパックはキットのままで、塗り分けによる質感の違いを再現しています。なお、胸部やヒザ、足首などに見られる球体上のモールドは、ガイアノーツより販売されている4アーティストマーカーのシルバーを面相筆で塗装しています。下地を選ばない発色とメッキに近い輝き、速乾性に優れているのが大きな特徴で、はみ出してもエナメル溶剤で拭き取れるなど、非常に使い勝手の良いツールです。

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腕部

肩アーマーは基部のスライドレールを拡大するため、A12、A13、C2の一部をカットしています。これによって腕の跳ね上げが可能となり、ポージングの幅が広がります。この部分は無塗装でも可能です。

 

スラスターユニット上部はT字ジョイントとランナーによる可動部を追加し、ゲーム中のアクションを可能としています。それとともに、ユニットの形状を1ミリプラ板とポリエステルパテ(以下ポリパテ)で修正しました。また、内側のスカスカ感を軽減するため、ゲシュペンストMk-IIの肩アーマースラスターパーツを加工し、内部スラスターに見立てています。肩アーマーメインブロック(G8+G11)は、この加工に合わせた接続部を追加し、ガタツキを抑えるため裏側に1ミリプラ板2枚を接着しています。

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スクエア・クレイモアハッチ下部(E1)の押し出しピン跡にはモールドパーツを接着してディテールに見立てています。肩アーマー基部(右:H6、左:H5)とクレイモアハッチ部ヒンジ(I6)の肉抜きはポリパテで埋めています。

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右腕はA11の肉抜きをポリパテで埋め、シリンダーは弾が装填されているイメージを再現するため、市販のモールドパーツを接着。

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左腕はA8とF5の肉抜きをポリパテで埋め、3連マシンキャノンの銃口は市販のモールドパーツで作成したディテールアップパーツを接着。手首はサイズがちょうど良い旧キットのものを流用し、握り手は彫りこみによるディテールアップ。

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左平手は指の角度を変えて接着し、『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』OPのワンシーン表現を狙いました。手首のボール部はVer.Progressiveのものを移植しています。

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脚部

関節構造の見直しにより、ヒザや爪先などの可動範囲が拡大しています。足首関節ブロックの左右を入れ替え、可動式となったアンクルガードが干渉する部分を削ると、開脚の際の接地性が向上します。ここも無塗装で行えます。ヒザ関節は大腿部側を加工して後ハメ化。

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戦闘演出ポーズ集

ヒートホーン

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3連マシンキャノン

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リボルビング・ステーク

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スクエア・クレイモア

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切り札(最後のリロードシーン)

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『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』OPのワンシーン

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カラーリングデータ

  • 本体赤:GX1番・クールホワイト→68番・モンザレッド(成型色が赤の部分は白の前にGX2番・ウイノーブラックを吹いています)
  • 本体白:クールホワイト
  • 本体黒:71番・ミッドナイトブルー
  • 本体黄:クールホワイト→58番・黄橙色+GX4番・キアライエロー少量
  • 関節;G20番・ガンメタル
  • ステーク:ウイノーブラック→G123番・スターブライトジュラルミン
  • スラスターおよびマシンキャノン銃口:ウイノーブラック→G125番・スターブライトアイアン
  • ポイントの銀:ウイノーブラック→G121番・スターブライトシルバー
  • シリンダーの金:ウイノーブラック→G124番・スターブライトブラス
  • 仕上げ:181番・スーパークリアー半光沢+182番・スーパークリアーつや消し

※ Gはガイアカラー、その他はすべてGSIクレオス「Mr.カラー」および「Mr.カラーGX」

 

DATA

アルトアイゼン[Ver.Progressive]

  • 1/144スケールプラスチックモデル
  • 全高:約17.5センチ
  • 価格:4,800円(税抜)
  • 発売中
  • 発売元:コトブキヤ

※現在店頭在庫のみ

 

関連情報

 

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