「ヤマトとは“逆境を乗り越えていく”物語」『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』鈴村健一さんスペシャルインタビュー!

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2017年6月24日(土)に上映が開始される『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二章発進篇。第一章の上映前に電撃ホビーウェブでは監督・羽原信義さんとシリーズ構成・福井晴敏さんにそれぞれ直撃し、本作にかける熱い思いを語ってもらいました。今回は制作陣からヤマトキャラクターに命を吹き込む声優陣にフォーカスします。第2弾は「宇宙戦艦ヤマト」に欠かせない操舵手で、主人公古代進の親友「島大介」役の鈴村健一さん! 本章の見所や、島大介を演じるポイントなどここでしか聞けない熱い話をお見逃しなく!

 

ヤマト2202_第二章最新ビジュアル

 

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プロフィール

9月12日生まれ。インテンション代表取締役、同社所属。1994年にテレビアニメ『マクロス7』のモーリー役でデビュー。『銀魂』(2006年)、『おそ松さん』(2015年)、『Re:CREATORS』(2017年)など数多くのキャラクターを演じている。自他共に認める特撮ファンであり、『仮面ライダー電王』リュウタロスの声(2007年)を始め、アニメだけでなく様々なジャンルで活躍中。

 

 

『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編制作を聞いて

――まず『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の制作を知ったときのご感想をお聞かせください。

鈴村:やっときた! って感じですね(笑)。『宇宙戦艦ヤマト2199』を上映されている最中から『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のリメイクはやるだろうなと思っていましたし、僕の周囲にいるヤマト好きの人からも「次はいつやるの?」と聞かれていたので、ようやく話が具体化した感じです。『宇宙戦艦ヤマト2199』は本当に多くのファンに支えていただいた作品です。そのムーブメントの中でヤマトが大好きな熱いファンの方たちにも大勢お会いし、この人達が期待して待っている続編を制作しないはずがないと信じていました。個人的にはもう少し早く制作されると思っていたのですが、僕も長年この業界にいるので、「早くやれたらいいよね?」と思いながらも、そう簡単には進まないし制作準備に時間がかかるのはわかっています。それでももう少し早く制作されるだろうと考えていたのは、僕自身が早く続編を観てみたいと期待していたからだと思います。

 

――台本を読んだ感想はいかがでしたか?

鈴村:『2202』第一章の第一話に島(大介)は出てこないので、最初に台本を見たときは「あれ、リストラされたかな?」と思いました(笑)。旧作の『さらば』は観ていたので、旧作のままトレースされているシーンもあれば、少々アレンジが加えられている部分もあってワクワクしながら読みました。また物語が始まることと、再びヤマトが発進するということに気分が高揚しましたね。

 

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――第一章・第二章を通して印象に残ったシーンはどこでしょうか?

鈴村:やはりヤマトの発進シーンです! 第一章ではヤマトの発進は描かれなかったですが、今回の第二章はタイトルも〈発進篇〉ですから、ついにヤマトの旅立ちが描かれます。このシーンはとにかく胸が熱くなりますよ! どの作品でも、いつの時代も主人公達の旅立ちは熱くなりますが、今回のヤマトは発進シークエンスも含めて特別なものがあります。第一章をご覧になった方はわかると思いますが、『宇宙戦艦ヤマト2199』の時のように背中を押されて旅立つのとは違います。イスカンダルからの航海から戻って、2202年の平和になった地球にも、無論ガミラス側にも考え方の変化が生まれています。そのバックボーンがあっての発進ですから、個人的にも印象に残っていますし、注目して観ていただきたい部分ですね。

 

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▲PVではヤマトが浮上するシーンが一部紹介されています。鈴村さんのイチオシポイントはぜひ劇場でご覧ください!

 

――今回のテーマは“愛”だとはっきりと謳われていますが、どの辺に“愛”を感じますか?

鈴村:“愛”というのをどうとらえて行くのか現状ではまだわからないですね。ただテーマとして“愛”を掲げたくらいですから、後半に向けてボルテージを上げて描かれていくだろうと思われる“肌触り”はすごく感じています。“愛”って言ってみれば“概念”であるわけですが、僕自身がもっと普遍的でヤマトという作品の根底に眠っていると考えているのは、“逆境を乗り越えていく姿”です。それを描く物語がヤマトだと思っています。あの地球を救ったヤマトなのに、今回は決して祝福されての発進ではありません。今回のヤマトは最初からその“逆境を乗り越えて”の旅立ちになる訳ですから、やっぱり熱くなりますよね!

 

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▲ズォーダー大帝が唱える“愛”とはどういう意味なのか……。

 

 

“2199”から3年後の島大介とは

――今回物語の中では3年という時間が経過していますが、演技に変化はあるのでしょうか?

鈴村:結果からお話しすると、演技に変化は現れていると思いますが、意図して変化させているつもりはありません。シナリオがすごくしっかり書かれているので、意識して変化をさせなくても島の成長が自然と表現できています。

 

今回の島は『宇宙戦艦ヤマト2199』の第一章とは比べ物にならないほど凛々しくなっていて、その変化は古代以上にわかりやすいと思います。イスカンダルへの旅の中で島はいくつもの“逆境を乗り越えて”きたわけです。古代との絆も深め、ヤマトに乗っている使命と、航海長としての自覚をしっかり持つようになりました。しかし島が劇的に成長したという部分は全く描かれていないんです。ここがヤマトの面白い部分だと思います。劇的に島を成長させるために無理矢理ドラマを作る事をやらずとも、自然にキャラクターが育っていく……。自然な流れで成長していく姿を見せている優れた群像劇だと思います。

 

ですので、素直にシナリオに沿ってお芝居をしていれば、無理なく島が成長していくように見えているわけです。そういう意味で、僕が「島は大人になったんだ」と考えて、無理に演技している部分はありません。ただ大切にしないといけないと思っているのは『宇宙戦艦ヤマト2199』に比べて今回の島は、確実に自分の言葉に責任感と重みが出ているという点です。

 

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象徴的なところなんですが、第一章で古代を止めるシーンが描かれます。宇宙の彼方から助けを求められたから行く! と熱くなっている古代に対して、「そんな荒唐無稽な話しはないだろ?」とリアルに現実を受け止めています。「森くんのこともあるんだから、もう少し冷静に考えなさい」と諭します。

 

そんな視点での意見を古代に伝えられるのは、古代との間に相当深い関係性が築かれているためです。例えば現実の社会でも、友人に「オレ会社を辞めて起業するんだ」と言われた時に「やめなよ」とはなかなか言えないじゃないですか。「そう……、まあ頑張ってごらん」って如才なく言ってしまうことはできますが、「やめておけ!」とはなかなか言えないと思うんです。これが言える関係って相当近い距離感じゃないと難しいですよね。そのうえで古代と共にヤマトに乗るという選択をするわけです。この様に、自分が放った言葉に責任感がないと絶対にできない行動をするシーンが『2202』ではたくさん描かれています。

 

また島は話した言葉に裏表があまりありません。古代に伝えるべき事はきちんと伝えます。対して困った時、迷った時には口をつぐみます。島って顔のアップになって、何かを考えているシーンが多いと思うのですが、そのシーンではセリフはありません。何か言いたい事があるのですが、そこは呑み込んでいる。逆に本当にいわなければいけない時にだけ言葉にして発しているようにも見えるんです。特に今回の『2202』の島にはそれが強く出ています。いわなきゃいけない事、そしていった言葉がどのように影響をおよぼすかを理解し始めていて、大人の人間になっている感じが色濃く出ています。そういった意味でも『宇宙戦艦ヤマト2199』以上に、一つ一つの言葉に責任感を持たせなければと思っています。そのためには “誰に何を”伝えようとしているかを明確に、丁寧にセリフをいわなければいけません。その点に関しては『宇宙戦艦ヤマト2199』の時よりも気を遣って演技することを心がけています。

 

 

アフレコ現場の様子

――アフレコ中に羽原監督やスタッフの人達から演技に関しての指示はありましたか?

鈴村:これが全くありません(笑)。少なくとも僕に関して『2202』では今のところ一度もありませんでした。それは先ほどもお話ししたように僕は本当に演技しやすいシナリオだと思っているので、悩むことも何もなく自然に演技ができているからかもしれません。しっかり台本を読めば全てきちんと書かれていますし、それ以上にシナリオを読み解くのが役者の仕事だと思っています。究極的にいえば、監督や音響監督に「こうして欲しい」といわせないのが本来の役者だと思うので、きちんとシナリオを読解して演じるようにしています。とはいえ、何もいわれないと不安にもなるので(笑)、少しはいって欲しいのですが、今のところ何もいわれていないということはこれで良いのだと理解しています。

 

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――それはスタッフのみなさんが鈴村さんを信頼しているからなのでしょうね?

鈴村:以前、福井さんや羽原監督と一度話したことがあるのですが、お二人とも『宇宙戦艦ヤマト2199』からバトンを引き継いだ人達をとても信頼してくださっているようです。『宇宙戦艦ヤマト2199』を観たとき、キャラクターとしての個性も面白いし、お芝居も合っていると思う。それを信じて演じてもらえれば僕達から何かいうことは何もないと仰ってくださりました。その時とても信頼してくださっているのは伝わりましたし、逆にその信頼を裏切ってはいけないと思っています。

 

 

『さらば宇宙戦艦ヤマト』との差

――新キャラクターのクラウス・キーマンについてどんな印象をお持ちでしょうか?

鈴村:敵にも味方にも思えますが、現在のところでは完全にミステリアスな存在ですね。でも、それはわからないように作劇されているので、物語が進むにつれて自然とわかってくるのだと思います。とはいえ、何かの理念を持って行動していることが端々に見えているので、ヤマトにとってまさに“キーマン”になる存在なのだと思っています。現時点ではどんなキャラクターか解かりませんが、その謎のキャラクターを神谷(浩史)君が演じているのがとても面白いですね。

 

そのミステリアスな部分が神谷君にフィットしていて、“裏で何かを考えている”という部分を抱えて常に緊張感のある演技をしているのでナイスキャスティングだと思います。旧作には登場しないキャラクターなので、どんな行動をするのか分からない。このミステリアスさは作品にとっていい存在だと思います。なおかつこんな良いキャラクターをこのまま放っておくはずはないので、「気になるな……、このキャラクターどこに向かうのかな?」と楽しみにして観ています。

 

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▲神谷浩史さんが演じるキーマン。謎が多い新キャラクターが第二章ではどう動くのか気になりますね……。

 

――『さらば宇宙戦艦ヤマト』があの様な結末なので、演じていて不安な部分はありますでしょうか?

鈴村:物語がどういう結末を迎えるかに言及できる立場ではないので、どのような結末が来ても甘んじて受け入れるつもりでいます。僕は役者なので、それをどう演じるかに集中しているので全く不安はありませんが、ただ単純に……、いちファンとして観た場合、めちゃくちゃ興味はありますね(笑)。同じガトランティスと戦う物語ですが、劇場版『さらば宇宙戦艦ヤマト』とTV版の『宇宙戦艦ヤマト2』のどちらに分岐するかで、ヤマトも島の運命も大きく変わります。ここは「福井さん、どうするつもりだろう」と楽しみにしている部分です。

 

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

鈴村:いよいよヤマトが発進します。物語は第一章から始まっていますが、今度の第二章が本当の始まりと言っても過言ではないと思います。普通ヒーローは第一章で登場するのが常なのですが、それをあえて第二章まで発進させないという選択自体が、どれだけ丁寧に物語を作っているかがわかっていただけると思います。監督はじめスタッフのみなさんも、この『2202』を制作するにあたり、いろいろな“逆境”にぶつかっています。これをみながどう乗り越えていくのかを楽しみにしていてください。そして『2202』第一章・第二章を観て、少しでも満足していただけたのなら、監督たちも頑張ったという証なのでぜひとも応援よろしくお願いいたします。そして今回の長いヤマトの旅をご一緒にヤマトのクルーとして“乗り越えて”いければと思います。

 

――ありがとうございました!

 

DATA

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第ニ章「発進篇」

  • 全国20館にて期間限定劇場上映(シリーズ全七章順次劇場上映)
  • 上映開始日:2017年6月24日(土)
  • 上映館:[東京]新宿ピカデリー、シネマサンシャイン池袋、MOVIX亀有、MOVIX昭島[神奈川]横浜ブルク13、川崎チネチッタ[千葉]MOVIX柏の葉[埼玉]MOVIXさいたま[栃木]MOVIX宇都宮[静岡]MOVIX清水[宮城]MOVIX仙台[北海道]札幌シネマフロンティア[大阪]大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ[京都]MOVIX京都[愛知]ミッドランドスクエアシネマ、MOVIX三好[岡山]MOVIX倉敷[広島]広島バルト11[福岡]T・ジョイ博多

 

関連情報

 

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(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会


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