Vol.24

RX-121 ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]

RX-121 ガンダムTR-1[ヘイズル]は、RGM-79Q ジム・クゥエルを母体とし、TRシリーズの強化パーツを装着した機体である。これに対し次世代主力機は時代の移行を反映し、TRシリーズの強化パーツを組み込む母体に新型機のRX-178 ガンダムMk-Ⅱを使用している。その次世代主力機から実験的または高コストなパーツを簡素化した廉価版とも言うべき機体がバーザムであり、さらにガンダムMk-Ⅱに近付けた仕様の改良機も存在する。

TR計画による次世代主力機開発

TR計画――装備の換装によるあらゆる任務に対応可能な最強の機動兵器の開発――に基づく素体はRX-121-1 ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]で一応の完成を見た。これと並行してTRシリーズの各機で実験された各種強化パーツも完成。それら全てを統合した機体として正式採用されるはずだった次世代主力機がTR-S ヘイズル・フレアである。だが、完成は大幅に遅延し、その完成までの期間、暫定的な主力機が必要となった。これを受けて開発された機体がバーザムである。本機は生産施設の移転や設計の簡素化、ヘイズル・フレアに採用されていたMAへの変形機構の省略などを行った上で限定生産され、配備された。なお、ヘイズル・フレアの完成の遅れは、万能化換装システムを組み込んだTR-6への仕様変更にあったためと言われる。

RMS-154[BARZAM]バーザム

本図は、TR計画で開発された素体用強化パーツのフィードバック例である。脚部の外観に顕著に見られるように強化パーツの形状が、実験機(TR-1)、簡易生産型(バーザム)、正式採用機(TR-S)というように、進化と同時に洗練されていったことがわかる。増設タイプの装甲板から、一体式装甲へと変化しているが、シルエットや機能は同じである。