Vol.26

ARZ-154 BARZAM バーザム(レジオン鹵獲仕様)

レジオンの特別任務部隊専用MS。一般兵用として配備されているハイザック系と比較しても高性能な高級機である。
バーザムは、次世代主力機として計画されたTR-S[ヘイズル・フレア]の簡易タイプといえる仕様の機体であり、TR-Sの開発実験機TR-1[ヘイズルアウスラ]の素体であるジムクゥエル部分を、新型のムーバブル・フレームに置き換えた設計がなされている。そのため、グランユニットをはじめとしてTR系の各種強化装備に対しても高い互換性を有する点が特徴と言える。グリプス戦争時には活躍の機会に恵まれなかった当機だが、火星の地でその換装能力を生かして運用されることで、本来の能力を発揮した。
こうしたTR計画機の先進的な機体構造は、時を経て、新世代MSへ受け継がれていくこととなる。

ARZ-124 PRIMROSEⅡ プリムローズⅡ

TR-6の胴体部を構成するモビルポッド。TR系MSの強化パーツの換装を制御する中核を成し、MSの性能を次世代クラスにまでグレードアップすることが可能な高性能強化ユニットである。バーザムの胴体部、複合装甲の下にも同等のユニットが搭載されている。他にあまり類を見ないバーザム独特の胴体構造は、このプリムローズを内蔵したことによるものである。背骨から腰に相当するドラムフレーム部分には、変形時に飛行補助用パーツとなるウイングバインダーを装備する。

ARZ-154BZ2 BARZAMⅡ バーザムⅡ

TR-6の四肢パーツにバーザムを換装した形態で、機種統合計画におけるジムやバーザムなどの連邦軍系主力MSの後継機に相当する。外観やパーツ構成の共通点から、TR-6がヘイズルアウスラの後継機であり、バーザムの完成形であることがわかる。大型ブレードアンテナはEWAC機と連動したサイコミュ式の管制システムであり、指揮官機に装備されるオプション部品で、通信使用時にはブレードが左右に展開する。
V字のブレードアンテナはガンダム系MSの象徴とも言える機構である。そのため、WR形態からMSへの変形時に展開するMSZ-006Z ガンダムや、後のデストロイドモード発動時に展開するRX-0 ユニコーンガンダムなど、特殊な機構を有する機体も多い。

GRAN-UNIT

飛行禁止令が布かれている火星における戦艦やMSの主な移動方法は、ホバーが中心となっている。このため、レジオンのMSは地上戦時や長距離移動時には脚部に「グランユニット」と呼ばれるホバー移動装置を装備する。また、ユニット装備時には同時に、胸部にミサイルポットや追加装甲を装着して運用される。広義のSFSの一種として、両脇に2機のMSを搭載して移動することも可能。高速移動時には背中に装着したシールドブースターを併用する。このグランユニットは、TR-4(陸戦型ロゼット)用のホバーユニットとして実験されていたものの完成系で、火星プラントで量産された。バーザム以外にも、ハイザックやマラサイを代表とするティターンズ製MSに装備可能な汎用強化装備である。