アドバンスド・ガルバルディβ
RMS-117 ガルバルディβの近代化改修(アドバンスド化)機。原型機であるガルバルディβは、「TR計画」において高機動仕様が開発され、バックパックに増設される各種ポッドの実験機としての側面を有していた。しかし、原型機はトランスパックシステムに対応していなかったため、胴体部から背部にフレームと装甲を増設する強化措置を施すことで対応。胴体前部のラッチにはバインダースラスターを、背面上部には同式の試作型高機動ブースターポッドを搭載する。この試作高機動ブースターポッドは、両サイドのラッチを介して各種オプションを装着可能で、高機動機化、中距離支援機化、EWAC機化といった3種類のトランスパック機として運用が可能であった。この試作高機動ブースターポッドは、マルチ・コネクター・ポッドへと発展することとなる。
なお、本機とその開発データはパイロットが機体とともにエゥーゴに離反したため、ティターンズが想定していたアドバンスド機化は果たせなかった。このデータは、のちにネモ・カノンやリック・ディアス[シュトゥッツアー]のシールド・ブースターの開発に役立てられた。これ以降、ティターンズにおいてブースターポッドの実験は[アドバンスド・ヘイズル]へと引き継がれた。余談だが、ガルバルディβのアドバンスド化機がティターンズで実現していた場合、「ガルバルディγ(ガンマ)」と名付けられたとされる。
実際に、ガルバルディβのアドバンスド化機は、グリプス戦役時にトリスタン艦隊が運用していた機体が、火星に持ち込まれ、実機やそのデータを用いてレジオンが少数を再生産している。
背面上部に設けられたコネクターの装備を換装し、様々な仕様へと換装する。トランスパックシステムの中核をなすシステムであり、ガルバルディβ高機動型で試験が行われたのち、[アドバンスド・ヘイズル]に引き継がれた。一部の武装などはマルチウエポンラックを介して装着される。ガンダムTR-1やガンダムTR-6のように、多様なオプションを換装による多用途性を担保するシステムのひとつといえる。