Vol.59

●RX-154+ARZ-124HB II M BARZAM RAH II AQUA

●バーザム・アクア・ラーⅡ
バーザムと[アクア・ハンブラビⅡ]が合体した水中戦仕様。グリプス戦役での実戦配備時には既に主戦場が宇宙に移っていたため、本機が運用されることはなかった。戦後に火星で設 計された本機は、レジオンによって運用され、地下氷河防衛に投入された際には目覚ましい活躍を見せた。グリプス戦役が仮にティターンズの勝利に終わっていたならば、旧式となったアクア・ジムに替わり地球の海を反乱分子から護っていたことは間違いないだろう。

︎●AQUA PRIMROSE II

●アクア・プリムローズⅡ/バーザム搭載仕様
ガンダムTR-6[ウーンドウォート]やバーザムに内蔵された[プリムローズⅡ]が、[アクア・ハンブラビⅡ]と合体した状態でドラムフレームごと分離したモビルポッド形態。なお、ガンダムTR-6[ウーンドウォート]とバーザムとでは、ドラムフレームに接続されている各ユニットの仕様と構成が異なる。

●AQUA PRIMROSE

●アクア・プリムローズ
[ヘイズル・アウスラ]水中形態はそのユニットの構造上、プリムローズ単体でもモビルポッドとして水中戦への対応が可能。この際、アクア・ユニットを装着したバックパックごと分離する。また、[ハイゼンスレイ]からの分離時は、アクア・ストロベリーⅡとして運用される。

︎●ARZ-124HB II M [AQUA HAMBRABI II]

●アクア・ハンブラビⅡ
[フルドド]の後継機として開発されたFF-X39A[ フルドドⅡ]は、ティターンズおよび連邦軍の運用する全てのMSと合体・装備が可能な強化Gパーツである。本機、合体によってMSの性能を一世代分、強化する点が特徴であった。同様にその派生特化型で水中戦用強化GパーツであるARZ-124HBⅡM [アクア・ハンブラビⅡ]も理論上、ティターンズおよび地球連邦軍製の全MSとの合体が可能となっている。
MSとの合体に際しては、最初にサブアームで機体の股間部をロックし、MSの背部に位置、両肩をブースター・ユニットで挟み込み、ドラムフレーム部で固定する。これらの合体方式は、「万能化換装システム」によって制御・管理される。この機構により、あらゆるMSとの合体が可能となる汎用性を確保している。
この背景には、当時の地球連軍MSが開発拠点ごとに独自規格の試作機を開発していたことが挙げられる。これらの規格を統一し、運用することが「TR計画」の目的のひとつである「機種統合計画」である。本機の機構も「TR計画」の完成系であるRX-124 ガンダムTR-6[ウーンドウォート]、そして[ウーンドウォート]の換システムを流用している。

●RX-121-2P GUNDAM TR-1+ ARZ-124HB II M [HAZEL OWSLA RAHII AQUA]

●[ヘイズル・アウスラ・ラーⅡ・アクア]
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]は、元々「TR計画」の「万能化換装システム」と、その強化装備の開発と運用の実験機であった。しかし、その汎用性の高さから限定的に生産と配備が進められた。もちろん[アクア・ハンブラビⅡ]との合体も可能で、この[ヘイズル・アウスラ]が水中戦対応仕様となる。
本機の場合、通常の合体と異なり股間部ではなくバックパックのブーストポット部ラッチに[アクア・ハンブラビⅡ]が接続される。これは[ハイゼンスレイ・ラーⅡ]や[ヘイズル・ラーⅡ]と[フルドドⅡ]の合体と同じ接続方式である。同様の方式で[ハイゼンスレイ]や[ヘイズル]も[アクア・ハンブラビⅡ]を装備可能。

︎●RMS-179+ARZ-124HB II M GM II RAH II AQUA

●ジムⅡ・ラーⅡ・アクア
地球連邦軍の主力機であるジムⅡが、[アクア・ハンブラビⅡ]と合体した水中戦対応仕様。肩部のマイクロ・ミサイルやミサイル・ランチャー、魚雷ポッド、ビーム・ピック、ハンド・アンカー、ハープーン・ガンなど、アクア・ジムの装備を引き継いでいる点が特徴。このことから本機([アクア・ハンブラビⅡ]とそのアクア・ユニット装備機)がアクア・ジムの後継機として想定されていたことが理解できる。

●MS-11+ARZ-124HB II M ACT ZAKU RAH II AQUAU

●アクト・ザク・ラーⅡ・アクア
アクト・ザクは、一年戦争時、ジオン公国軍が実施した「ペズン計画」に組み込まれた機体である。ザクⅡをベースとした高い生産性に加え、高出力ジェネレーターの搭載によるビーム兵器の搭載、マグネット・コーティングの採用による運動性の向上など、総合性能においてはゲルググ以上とも言われる。しかし、一年戦争期には開発時期の関係もあり、目立った戦果を挙げることはなかった。戦後においては地球連邦軍のニュータイプ研究所に配備され、リニア・シートを搭載した近代改修型が配備されている。
このようにアクト・ザクなどの旧式機においても、[フルドドⅡ]([アクア・ハンブラビⅡ]の「万能化換装システム」によって、合体が可能となっている。これは、MSの新旧、組織に関係なく、(極論すれば)四肢を備えた人型兵器あるMSであれば、合体できることを示す一例といえる形態である。

︎●地球連邦海軍の鎗

一年戦争時、ジオン公国軍は地球侵攻に際し、複数のタイプの水陸両用MSを開発・投入した。MS開発において後塵を拝した地球連邦軍ではRGM-79 ジムの局地戦用改修機にとどまり、新規開発が行われることはなった。戦後においてもその状況に大きな変化はなく、鹵獲したジオン公国軍機を改修して使用していた。だが、ティターンズが主導する「TR計画」では、高度な万能性を有する新型主力機の開発がメインとなり、水中戦に対応するための強化パーツとして[アクア・ハンブラビⅡ]が設計されることなった。

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