不破諫は、最後まで不破諫だった――『ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー』完成披露舞台挨拶レポート

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取材・撮影・文●キャプテン住谷

2021年8月12日(木)、東京の新宿バルト9にて同月27日(金)より全国公開となるVシネクスト『ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー』の完成披露舞台挨拶が行われました。ステージには岡田龍太郎さん(不破諫/仮面ライダーバルカン役)、井桁弘恵さん(刃唯阿/仮面ライダーバルキリー役)、鶴嶋乃愛さん(イズ/アズ役)、桜木那智さん(天津垓/仮面ライダーサウザー役)、中川大輔さん(迅/仮面ライダー迅役)、砂川脩弥さん( 滅/仮面ライダー滅役)、山口大地さん(雷/仮面ライダー雷役)、中山咲月さん(亡/仮面ライダー亡役)ら豪華キャストに加え、本作のメガホンをとった筧昌也監督が登場。本編の余韻に浸るファンたちに向けて、トークショーを披露しました。

 

 

 

井桁さんの提案により、今回の舞台挨拶は役衣装で登壇することにしたというキャスト陣。鶴嶋さんが役衣装に袖を通すのは2020年の秋、本作の撮影がクランクアップしてぶりだそうで、やや恥ずかしそうな笑顔を見せました。

 

 

本公開を前にして、舞台挨拶にこぎつけた胸の内を「やっと(ファンに)届いたか。撮影が終わってから1年近く、僕たちはずっとお披露目できる日を待ち望んでいました。こうして無事に出せたことが嬉しいですね」と岡田さん。一方の井桁さんは「TV本編終了から2年近く、どれくらいの方が(本作を)待っていてくれているんだろうという不安もありました。でも、こうして皆さんの顔を見ることができてホッとしています」と吐露。そんな井桁さんの晴れやかな笑顔を受けて、客席からは拍手が起こりました。

 

本作では、岡田さんの提案によって不破がバイクアクションを見せるシーンが追加されたとのこと。岡田さんは「不破は何故か車より先に(戦闘の現場に)走ってきたりすることが多く、バイクに乗るシーンがあまりなかった。仮面ライダーですから、(バイクに)ライドさせてください」と、衣装合わせのタイミングで筧監督に直談判したことを明かしました。「(岡田さんは)役に対するこだわりが多いと聞いていたので、少し身構えていた」と受けた筧監督は、「開口一番バイクに乗せて欲しいと言われ、バルキリーも劇場版ではバイクアクションがあったし、不破はひとりでいる時間が多いキャラなので“アリだな”と思いました。むしろ、脚本の段階で(バイクシーンを)用意できず、すみません……という気持ちになりましたね」と裏話を披露しました。

 

桜木さん演じる天津垓は、とある印象的なセリフが本編に登場するとのこと。そのセリフについて「出演時間は短いものの、印象に残るシーンにしたいと監督に相談しました」と桜木さん。筧監督は「僕はまだゼロワンとサウザーの撮影に立ち会ったことがないので、いずれ演出してみたいですね。『ゼロワン Others』も第3弾があれば……」と、『ゼロワン』最終章となる本作を制作してなお、さらなる意欲を見せました。

 

 

前作で衝撃的な展開を演じた滅亡迅雷.netメンバーへとスポットが当たると、「終わり方が絶望的だったので、ファンの皆さんに続編の公開を待ってもらったのが申し訳ない。早く続きを見て、僕らなりの答えを受け取って欲しいと思っていました」と中川さん。砂川さんは「ゼロワンの最終章となる『ゼロワン Others』シリーズを滅亡迅雷から始めることができたのは、役者として嬉しいですね。でも、これでいったん終わってしまったというのはやはり寂しいです」と少しションボリ。続く山口さんも「これで物語が一度終わると考えると、だんだん悲しくなってきちゃって……」と撮影時の気持ちを振り返りました。中山さんは「自分も(中川さんと)同じような気持ちで、公開できるのを楽しみにしていました」とコメント。

 

最後の挨拶では、「こうして皆さんと同じ時間を共有できたのが嬉しいです」と笑顔を見せた井桁さん。岡田さんは「不破諫は、最後まで不破諫だった。カオスな時代ですが、みんなを励ますヒーローの一部になれたことが嬉しかったです」と締めくくり、舞台挨拶の幕を引きました。

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