『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』グランドフィナーレ舞台挨拶レポート!サプライズゲストの谷口賢志さんが直筆の手紙でエール、デッカーからブレーザーへの光のバトンタッチも!
2023年6月18日(日)、東京の新宿ピカデリーにて映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』グランドフィナーレ舞台挨拶が行われました。ステージには松本大輝さん(アスミ カナタ役)、村山優香さん(キリノ イチカ役)、大地伸永さん(リュウモン ソウマ役)、中村加弥乃さん(ラヴィー星人ディナス役)たち本作出演キャストに加え、ウルトラマンデッカーからバトンを受け継ぐ蕨野友也さん(ヒルマ ゲント役)、さらにサプライズで谷口賢志さん(デッカー・アスミ役)も登壇した当日の模様をお届けしていきます!
登壇後、それぞれに挨拶を済ませた後は本作の好きなシーンが話題に。中村さんは「カナタの変身からゾルギガロガイザーを倒すまで。みんなが待ってた変身だと思うので!」と目を輝かせました。大地さんは「GUTS-SELECTとディナスがデッカーに向かってガッツポーズをするシーン。撮影日は曇っていたんですが、そのシーンの撮影中だけ晴れたのもあって、印象に残っています」と回想しました。
村山さんは「冒頭のディナスが走っているところ。あそこのフォームが綺麗すぎて、ずっと見ていられます」と笑顔。松本さんは「グレースさんとナイゲル局長が助けにくるシーンですね。あそこはドラマ(TVシリーズ)から見てくれている人にはグッとくるポイントだったんじゃないか」と、それぞれの心に残っている場面を挙げました。
その流れで、MCからは大ヒット舞台挨拶の際に生披露したという、4人が山小屋で話すシーンに言及。MCからの「見たいですよね?」というフリに応えて、今回も生披露することになりました。村山さんが思わず笑ってしまったり、中村さんが込み上げてくるものに耐えきれず涙ぐんでしまう場面がありつつも、見事にやり切ると客席からは拍手が贈られました。
続いては、“変身”にまつわる思い出が話題に。中村さんは「色んなところで変身させてもらいましたけど、そのたびに思い出すのは、やっぱり作品中で初めて変身した時のこと。カナタにもらった言葉を思い出します」と話しました。対する松本さんは「1年前のグランドフィナーレですね。みなさんの前でやった初変身は緊張しました。カードも上手く入らなかったし……」と自身の原点を振り返ります。
そんな1年前の松本さんと同じように、この舞台でデッカーからバトンを引き継ぐ蕨野さんがここで登場。松本さんから緊張しているか問われた蕨野さんが「いや?(緊張してなくて)すみません」と余裕の表情で応えると、客席からは笑い声があがりました。そんな蕨野さんは「ウルトラマンという存在を、小さな子たちやファンのみなさんが57年間紡いできてくれたおかげで、トリガー、デッカーからバトンを受け継ぐことができました。私が行かせていただきます。……違うな、今年は“俺が行く”」と決めセリフを絡めたコメント。松本さんが「俺も行かせてください!」と続けると、蕨野さんが「一緒に行くか!」と応じるやりとりもありました。
その後は、『デッカー』キャスト陣から後輩へのメッセージも。「(デッカーが)好きすぎて(ブレーザーに)頭を切り替えられるかなと思っていたんですが、台湾で舞台挨拶をした時にゲントさんのビデオメッセージや、駆けつけてくれたブレーザーを見たお客さんの歓声がすごくて。かっこいいなって思い始めたところに、先日1話を見ちゃったんですよ。めちゃめちゃ面白くて、毎週楽しみです!」と中村さん。大地さんは「同じ隊長として……というのも恥ずかしいですが、僕は子どもたちに怖がられがちで。これからウルサマもあると思うんですけど、子どもたちや大きいお友達への感謝の気持ちを忘れず、みんなと一緒に楽しんでくれたら。僕たちも(ウルサマに)行けたら行きます!」と話しました。
村山さんは「これから本当に、手強い怪獣がたくさん出てくると思います。諦めず、何かあったら私たちを呼んでください! 後輩みたいな先輩ですが……」と控えめにトーク。トリの松本さんが「1年目ということで、緊張するかと思うんですけど……」と切り出すと、蕨野さんがすかさず「緊張はしていない」と突っ込むシーンも。松本さんが続けて「幸せな瞬間がたくさん待っているので、その光景を早く見て欲しいです。どんどんどんどん受け取って、その幸せをみんなに返していってもらえれば」とエールを送ると、蕨野さんは「頑張らせていただきます」と受け止めました。あまりに堂々とした振る舞いの蕨野さんに対して、ここで松本さんが「僕、あんまりヒーローの先輩感ないですよね?何かやってました?」と観客の爆笑をさらうコメントを放ちました。
ここからは谷口さんのサプライズ登場の仕込みとして、みんなの想いを受けたカナタが復活し、変身するまでの流れを生披露することに。登壇者のなかでは唯一事情を把握している蕨野さんがサワ副隊長の代役を務めることとなり、本編のクライマックスを再現しました。一同がまばゆい光に目を伏せている時間を利用して、谷口さんが姿を現しました。谷口さんとの撮影の思い出についてコメントを求められた松本さんは「たくさん刺激をもらいましたし、みなさんにもカナタは15話・16話でガラッと変わったと言ってもらうことが多くて。デッカーとしてもカナタとしても、ターニングポイントだったと思います」と話しました。
サプライズはこれだけにとどまらず、谷口さんから直筆の手紙が読み上げられる場面もありました。「こういうのは普通、現場にこれない人が誰かに読んでもらうものだと思うんだけど……」と照れ隠し(?)しながら、谷口さんは「長くなるんですが、すみません」と断りを入れ、手紙を読み始めました。
「嘘みたいな本当の話です。とある行列に並んでいたら、目の前にいた子どもが泣き始めました。それはもう激しく、お母さんも困った様子で。そしたらお母さんが、『デッカーならどうするかな?』と問いかけて。子どもは涙を流しながら、お母さんをまっすぐ見つめて『泣かない!』って、涙声ながらに強く応えました。僕はそれを見て、胸が熱くなりました。その2日後、このサプライズゲストの話をもらって。奇跡です。とんでもなく驚きました。なぜかはよく分かりませんが、ウルトラマンってすげぇなと感動しました。『(スタッフから)卒業証書的な手紙で、全員をとんでもなく感動させにきてください!』と無茶ぶりを受け、『ほんの数話しか関わっていない僕がやるなんて無理無理!』と、おこがましくて断るつもりでした(笑)。お芝居で絡んでいない人も、初めましての人もいるのに……でもすぐに思い直して、あの『泣かない!』と涙をこらえて言った子どもの気持ち、それを見たお母さんの笑顔、そういうものを伝えるために存在していたのかも知れない、呼ばれたのかも知れないと思いました。僭越ながら、チームウルトラマンデッカーのみなさんに、人生の先輩としてこれだけは絶対だと言えることがあります。チームウルトラマンデッカーは一生、チームウルトラマンデッカーです。卒業はありません。なので、卒業証書はありません。みなさんが全力で戦い続けてくれたことを、一生忘れない人たちが必ずいます。みなさんが全力で届けてくれた想いに、人生を彩られた人たちが必ずいます。勇気をもらい、ガッツポーツをし、立ち上がることができた人たちが、必ずいます。その人たちの代わりに、泣くのを我慢できた子どもの代わりに、笑顔になれた子どもの代わりに、親子の代わりに伝えます。チームウルトラマンデッカー、戦い続けてくれて本当にありがとう。本当に、お疲れさまでした。そしてゲントさん! 新たな時代を、光を! チームウルトラマンブレーザーのみなさんでよろしく、お願いしますね。心から応援しています。最後にカナタ。『言いたいことはあの時、会えた時に全部言えたし、いまさら伝えたいことは特にないんだけどさ。せっかくの機会なんで一言だけ。ま、たくさんウルトラマンはいるけど……色々いっぱい、いるけれど! カナタが命をかけて生きてくれたウルトラマンデッカーが、俺にとっては最高のウルトラマンです。誰がなんと言おうと、俺にとっての最高のウルトラマンはカナタが生きてくれたウルトラマンデッカーです。肩を抱き合いながら爆破のなかを一緒に走ったこと、支え合いながら喉が枯れるほど一緒に叫んだこと、一緒に戦ったこと、一生忘れません。誇りに思います。最後まで立ち続けてくれて、本当にありがとう。追伸! 今カナタのウルトラマンが最高だと言いましたが、あくまで俺のデッカーを除いてのことだから。実質、2位だから! まぁ、ありがとな。じゃあな!ご先祖様!』デッカー・アスミより」
谷口さんからの想いを受け取った松本さんは「いやぁ、嬉しいっす。本当にウルトラマンデッカーで、子どもたちや大人たちを奮い立たせることができた、元気にできたんだって、さらに実感できました」と噛みしめるようにコメント。蕨野さんは「こうやって、この“ウルトラマン”というものが紡がれていくんだな、という瞬間を見ることができました」と静かにこぼしました。
最後の挨拶では
「こうしてたくさんの方たちのおかげで、今まで紡がれてきたウルトラマン。この気持ちを忘れず、明日明後日も元気に生きていけるように。今度はウルトラマンブレーザーが地球を救うかも知れない。その物語を活力にして、これからもウルトラマンを支え続けてください(蕨野さん)」
「ウルトラマンの歴史の一部になれたこと、そして今日みなさんにここで出会えたことを心から嬉しく思います。これからもみなさんと一緒に、立ち上がり続けて生きていければいいなと思います(谷口さん)」
「私は小さい頃ウルトラマンにずっとなりたかったんですけど、女の子だからって諦めていたのが今こうしてみなさんの前に立つことができています。武居監督によると、私はウルトラマンにならなそう、ウルトラマンっぽくないなというのが、ウルトラマンになれた理由みたいです。みなさんもチャレンジしたいことがあればどんどんチャレンジして欲しいし、好きなものを好きって大きい声で言って欲しいです。髪型がおそろいのブレーザーさん! 応援しています! また会いましょう!(中村さん)」
「(涙声で)本当に寂しいです。チームのみんなで本当に大きな壁にぶつかってきたけど、それを乗り越えられたのはみなさんのおかげですし、みんながいてくれたから僕も頑張れました。人間ってひとりじゃ生きていけなくて、誰かが助けてくれたり、誰かを無意識で助けてることだってあるし。そうやってひとりひとり頑張って生きているんだって、この作品を通してすごく思いました。なので明日頑張ってみようとか、明日何かやってみようって思うことも、誰かのためになっているかも知れないって思いながら頑張って欲しいです。本当に楽しかったです! ありがとうございました!(大地さん)」
「昨日の夜、何しゃべろうかなってずっと考えてたんですけど、なかなかまとまらなくって。泣きそうになったのでやめて寝たんですけど……本当にみなさん、一年間ありがとうございました。夏のウルサマ、そして冬のニューイヤー、本当にたくさんの方にきていただいて……(目に涙をためながら)泣かないって決めてたのに……。最後にはこうやって声援を聞けて、本当に幸せです。大変なこともあったけど、いつもGUTS-SELECTのみんなと協力し合って助け合って、頑張ってきました。生きてて、私にとって一番の青春でした。本当にみなさん、ありがとうございました。(村山さん)」
「僕たちはウルサマからファンのみなさんとお会いできる機会があって、そこからニューイヤーEXPO……昨日の「NEW GENERATION THE LIVE」からやっと声出しが解禁になって。本当にたくさんの人と出会って、ウルトラマンになって良かったなと感じました。みなさんが声を出せない時でも、拍手やウルトラチャージでたくさんパワーをくれて。それですごい幸せな時間を実感できました。やっぱり、デッカーは最後は笑顔で終わりたいんですよ。終わらなきゃいけないんですよ! だから最後は泣かないでバイバイしようと思います。みなさん! 本当に! ありがとうございました!(松本さん)」とそれぞれの思いの丈を伝え、舞台挨拶の幕を引きました。
DATA
映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』
- TSUBURAYA IMAGINATIONにて独占配信中
- 出演:松本大輝/村山優香/大地伸永/宮澤佐江/黄川田雅哉/中村加弥乃
- 声の出演:土田大/関智一/安田大サーカス/荒井義久/中尾隆聖
- 監修:塚越隆行
- 監督:武居正能
- 脚本:根元歳三
- チーフプロデューサー:北浦嗣巳
- プロデューサー:岡本有将
- 撮影:村川聡
- 照明:小笠原篤志
- 録音:星一郎
- 美術:木場太郎
- 編集:矢船陽介
- キャスティング:島田和正
- アクションコーディネート:寺井大介
- VFX:三輪智章
- 音楽:末廣健一郎・得田真裕
- 主題歌:影山ヒロノブ
- 製作:ウルトラマンデッカー特別編製作委員会
- 配信:TSUBURAYA IMAGINATION
- 劇場配給:バンダイナムコフィルムワークス・円谷プロダクション
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