『シドニアの騎士』HDR版 Netflix配信記念「東芝4K有機ELレグザ」トークイベント開催

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Netflixにて『シドニアの騎士』のHDR版が配信開始されたことを記念し、トークイベントが開催されました。イベントでは、東芝の4K有機ELテレビ「東芝 レグザX910(65X910)」を使い、従来のSDRとHDRの違いを実証。『シドニアの騎士』プロデューサー 石丸健二氏、副監督 吉平“Tady”直弘氏、東芝 ソリューション開発センター オーディオ&ビジュアル技術開発部 山内日美生氏、Netflix エンジニア メディアエンジニアリング&パートナーシップ 宮川遥氏らがそのHDR映像に関してトークを行ないました。

 

 

HDRとは、「ハイダイナミックレンジ」の略で、映像の輝度(明るさと暗さの幅)を表わす言葉です。HDRは、従来(SDR)に比べ100倍の輝度を持っています。具体的には、暗い場所の中のディテールが潰れにくく、明るい場所の景色が飛びにくい、ということです。

 

 

イベント冒頭では、Netflix代表取締役社長 グレッグ・ピーターズ氏が挨拶。Netflixがオリジナルコンテンツを制作する世界有数の企業になっている点、今後60億ドル以上の投資を予定している点などに触れました。また、4K配信には数年前から対応を始めており、以来世界最大の4K保有サービスとなっているとのこと。そして、最近注力しているのが、HDRなのだそうです。今後もHDR作品は増やしていく予定で、『花火』もHDRで楽しめるようになるとのこと。

 

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▲Netflix代表取締役社長 グレッグ・ピーターズ氏。

 

次に東芝 常務取締役 池田俊宏氏が登場。レグザは2016年10周年を迎えたと挨拶し、X910シリーズのテーマは「没入感への誘い」と述べました。HDRは、目で見たものをそのまま実現する技術であるとして、有機EL技術と融合させることで没入感を実現する、としました。

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▲東芝 常務取締役 池田俊宏氏。

 

二人の挨拶が終わると、Netflix エンジニア メディアエンジニアリング&パートナーシップ 宮川遥氏がNetflixのHDRへの取り組みや、『シドニアの騎士』のHDR化のプロセスを説明。HDRは、テレビのような表示装置だけでなく、元の映像データもHDR用である必要があります。『シドニアの騎士』をHDR化するにあたって、制作元であるポリゴン・ピクチュアズが映像の元データをNetflixに渡し、ロサンジェルスにてHDR化の作業が行われました。

 

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▲Netflix エンジニア メディアエンジニアリング&パートナーシップ 宮川遥氏。

 

続いて、実際の映像を見ながらのトークショウが始まりました。

IMG_7642▲左から、『シドニアの騎士』プロデューサー 石丸健二氏、副監督吉平“Tady”直弘氏、東芝 ソリューション開発センター オーディオ&ビジュアル技術開発部 山内日美生氏、Netflix エンジニア メディアエンジニアリング&パートナーシップ 宮川遥氏。

 

 

映像の違いは確かに顕著で、石丸プロデューサーは「最初に見た時に、光がすごく明るいなという印象」と語ったように、宇宙空間の星やスラスター光、モニターの表示場面、発進シーンの内壁ディテールなどが、潰れず、そして飛ばずに表示されていました。

 

そもそも『シドニアの騎士』はCGで構成されており、保有している情報量は多いのですが、従来のSDRの場合は、コントラストが激しい画面において、暗い部分を取るか明るい部分を取るか、その輝度の範囲内での取捨選択をせねばならこともあったそうです。HDRであれば、明るいところも暗いところも表現できる幅が広がるので、こうしたジャッジをすることが減るはず。吉平氏も「白と黒がすごく違う」とのこと。吉平氏からはまた「早く(HDRで)作りたい」とのひとことも。

 

IMG_7670▲モニタ画面。左がHDR、右がSDR。取材時に撮影した写真なので、斜めから見ており正確な比較は不可能ですが、HDRのほうが色にしまりがあることがわかります(モニタ中央に顕著)。解像度は、両画面とも1920×1080ドットと、同等です。

 

▲こちらも取材時の写真なので参考程度に。テクスチャの見え方がだいぶん違っています。

▲こちらも取材時の写真なので参考程度に。テクスチャの見え方がだいぶん違っています。

 

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▲左のHDRと右のSDRでは、光が当たっている部分の明るさが違います。

 

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▲こちらはオフィシャルの写真。見比べてみれば、左(HDR)と右(SDR)の、画面の“濃さ”が違っています。

 

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▲こちらもオフィシャル。ヘルメットの先端、HDRでは文字がハッキリ見えます。

 

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▲さいごにもう1枚オフィシャル写真をご紹介。左のHDRのほうが、光の存在感そのものが違いますね。

 

一方、東芝の山内氏からは、レグザX910の、有機ELについての言及も。吉平氏が、暗闇にもグラデーションが入っている点に言及すると、「自発光デバイス※1だから黒は本当に消えて黒くできる」とのこと。さらに、有機ELは各画素で光をコントロールできるため、色の描き分けもより緻密に実現できるとのことでした。

※1 液晶テレビの場合は、ドット毎に極小のシャッターが配置されていて、その裏にある“バックライト”の光を調整することで色や明るさを表示していますが、有機ELの場合はドット(となる端子)自体が明滅することで表示を行なっています。

 

 

こうしてトークショウも終了。本日視聴したSDRとHDRは、解像度(細かさ)は変わらないものの、明るさの表現力が上がっているという点で、納得できる画質でありました。模型で例えて言うなら、同じディテールを持っている表面に、同系色のドライブラシをしたかしていないか? といったところではないでしょうか?(暗いところはより暗く……とはいきませんが)ともあれ、『シドニアの騎士』のHDRの映像は気持ちがいいので、Netflixでぜひ!

 

 

DATA

シドニアの騎士(HDR版)

  • 配信:Netflix

 

 

東芝 レグザ X910(65X910)

  • 価格:オープン
  • 画面寸法:142.8×85.1×19cm(W×H×D)
  • パネル(画素):有機EL(3840×2160)

 

 

関連情報

 

(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

2017年1月21日(土)

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