安彦総監督「1回くらいは権力を振りかざしてもいい」『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦』大ヒット記念イベントレポート

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不朽の名作『機動戦士ガンダム』においてキャラクターデザイン・アニメーションディレクターを手がけた安彦良和先生が、自らの手で描くコミックス『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』。そのアニメシリーズが2015年より公開され、一年戦争の幕開けとなる第5話『激突 ルウム会戦』が2017年9月2日から上映されています。

 

 

9月7日には、その大ヒットを記念したイベントが東京の新宿ピカデリーで開催。本稿では、総監督の安彦良和先生と主題歌「I CAN’T DO ANYTHING-宇宙(そら)よ―」を歌い上げた“AYA”こと島津亜矢さんが登壇したステージの模様をお伝えします!

 

 

MCの呼び込みで2人が登壇し、それぞれに挨拶を済ませた後は、島津さんの起用が安彦総監督の強い希望によるものであることに触れられました。安彦総監督は「(第5話の内容の)引きが強いもんですから、強い歌が欲しかったんです。強い歌ってなんだろうとかなり悩みましたが、島津さんの歌声が耳から離れなくて。1回くらいは総監督という権力を振りかざしてもいいだろうとお願いしました」とトーク。それを受けた島津さんは「『あのガンダムですか!』とビックリしました」とオファーを受けた時の思い出を振り返ります。

 

 

レコーディングに際して、何かリクエストはあったのかと問われると「歌に気持ちが込っている方なので、きっとどういう風に込めようかと迷っているだろうと。そういう話はしましたね。『戦場の女神さんの歌です』と言ったら、一発で了解いただきました」と安彦総監督。音楽制作を担当された服部隆之さんからデモテープを受け取った時には、「非常に難しい歌で、きっと辛いなと。でも、テストで収録した時、一声聞いて『あ、これは違うな』と思った。服部さんが『いきなりメジャー級のパワーでやられちゃったね』と漏らしたのが印象的だった」と続けました。

 

 

今回の舞台挨拶では、事前に島津さんによるライブパートがあることが知らされていました。主題歌のほかにも、「島津さんが色んな歌を歌っていることを知ってもらいたい」という安彦総監督の希望により、中島みゆきさんの「命の別名」がカバーされました。

 

 

歌い終え、感想を求められた安彦総監督は「年齢的に皆さんお分かりかも知れませんが、私はみゆきストです」とニッコリ。その流れで主題歌「I CAN’T DO ANYTHING-宇宙(そら)よ―」も初披露され、歌い上げた後は客席から割れんばかりの拍手が響きました。その歌を聞いた安彦総監督は「服部さんに『ホイットニー・ヒューストンに書くつもりで(歌を)書いてください。ホイットニー・ヒューストンに歌えるなら島津さんにも歌えます』と発注しました」とこの上ない賛辞を送ります。

 

最後の挨拶では「子どもの頃、テレビで見ていた大好きなガンダム。こんなに大きな、こんなに重たい、こんなにすごいことなんだという気持ちを実感しています」と感無量といった様子の島津さん。安彦総監督は「おかげさまで、興行がベスト10にランクインしました。今までの4作と違って、公開も4週間と時間があります。ぜひ劇場に足を運んでください」と締めくくり、イベントの幕を引きました。

 

 

 

DATA

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦

  • 2017年9月2日(土)より全国35館にてイベント上映中(4週間限定)
  • 原作:矢立 肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より)
  • 漫画原作:安彦良和(KADOKAWA「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」より)
  • キャラクターデザイン:安彦良和、ことぶきつかさ
  • オリジナルメカニカルデザイン:大河原邦男
  • メカニカルデザイン:カトキ ハジメ、山根 公利、明貴 美加、アストレイズ
  • 総監督:安彦良和
  • 企画・製作:サンライズ

 

 

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