「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その5・完結編>

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コトブキヤの人気オリジナルコンテンツの『フレームアームズ』より、倉持キョーリュー氏による新たなデザインで構成されたバルチャーの製作をお届けする、製作記事最終回!

 

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ついに完成した電撃ホビーウェブのオレバルチャー作例。
今回は完成画像をご覧いただきながら、塗装についての解説や今までの工作振り返りをお届けします。

 

■モデラー:ちいたわからし……電撃ホビーマガジン2015年7月号ではフレームアームズ・ガール 轟雷の作例も担当した、フレームアームズ大好きモデラー。

 

■第1回記事:「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その1>

■第2回記事:「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その2>

■第3回記事:「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その3>

■第4回記事:「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その4>

 

 

 

ちいた:完成……しました……。

 

編集部:精も根も尽き果てたような顔してますね。お疲れさまです!

 

ちいた:いやぁ、初のウェブ記事なので試行錯誤しましたが、なんとか無事に最終回までたどり着きました。

 

編集部:無事に……? 納品遅刻しましたよね?

 

ちいた:うっ……バラさないで!

 

編集部:作例自体はきちんと納品されましたので、ホッとしましたけどね。
では、完成画像から見ていきましょうか。
まずはノーマル状態のバルチャーから。

 

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編集部:ダークな印象に仕上がりましたね。
何かモチーフみたいなものはあるんでしょうか?

 

ちいた:そうですね。前回もお話ししましたが、バルチャーを見たときに「怪鳥にしたい!」って思っていたので、ダークヒーローじゃなく悪役っぽい怪しい印象になるよう心がけました。

 

編集部:悪役ですか?

 

ちいた:ほら、暗くてカッコイイ色の機体って、「物語序盤は敵役として登場するけど、中盤くらいから主人公たちと分かり合ったりなんかして、一定の距離を保った感じの仲間になる」みたいな展開あるじゃないですか。
ああいうのじゃなくて、「最初から最後まで頭おかしいヤツで、最後まで全く分かり合う素振りも見せない悪役」って感じですね。

 

編集部:はぁ。よく分かりませんが、根っからの悪人って感じですかね。

 

ちいた:いや、まぁそうなんですが、1行でまとめんでください(汗)。
オリジナルの機体を作るときは、自分の中で「こういう立ち位置の機体」って設定を考えておくと、制作テンションが上がるのでオススメです。あと、既存作品から似たようなキャラクター性に寄せることで、色なども決めやすいので作りやすくなります。

 

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編集部:おっ! 瞳のLED光ってますね!

 

ちいた:はい。つん式(3回目記事参照)で無事に光らせることできました。
3回目の記事では紹介し忘れていましたが、LEDのスイッチは横に埋め込んでます。

 

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ちいた:自宅の作業環境だと充分光ってるように思いましたが、塗装で光量が若干落ちる&撮影環境の強い光量で思っていたほど光って見えなくて……撮影時はお手数おかけしました。

 

編集部:環境光でLEDの光を打ち消しちゃうんですよね。そこのところはカメラマンに上手く撮影していただきました。

 

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ちいた:次は鳥形態(巡航形態)です。

 

編集部:今さらですけど、通常のバルチャーにも戻せる仕様なんですね。

 

ちいた:基本私の好きな形で作りましたが、ホビーウェブの「作例」としてあまり形状を変えてしまうことに抵抗があったので、組換えで戻せるようにしました。
デザインされた倉持氏へのリスペクトもありますし、特典のエナジーウィングとかの紹介もありますし、調整は必要でしたが組換え前提のフレームアームズなので、比較的簡単に行えました。

 

編集部:あぁ、意外とそういうきちんとしたことも考えてるんですね。

 

ちいた:当たり前じゃないですか! 何年電撃ホビーマガジンで作例やってると思ってるんですか!

 

編集部:もうマガジンじゃないけどな!

 

 

互いに大ダメージ

 

 

ちいた:……さっ、気を取り直して、塗装の説明をしましょうか!

 

編集部:そ、そうですね!

 

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ちいた:今までの工作の削りカスとか手油を落とすために、超音波洗浄機にかけて乾燥させています。

 

編集部:さっきまでとは打って変わって、現場感溢れる作業風景ですね。

 

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ちいた:今回は暗めの塗装にすることが決まっていたので、ガイアノーツの黒サフで真っ黒にします。

 

※参照:ガイアノーツ サーフェイサーエヴォブラック 製品ページ

 

編集部:サーフェイサーの効果と下地色を兼ねているんですね。

 

ちいた:はい。ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ」は色数もありますし、定着力が強く、塗料の液垂れもしにくいので愛用しています。
黒鉄っぽい部分は、この状態から銀でドライブラシしただけです。
フレーム色はカッパー(GSIクレオス Mr.カラー C10 カッパー)とアイアン(GSIクレオス Mr.カラー SM03 スーパーメタリック スーパーアイアン)で暗めのカッパーに。

赤い部分はメッキシルバー(ガイアノーツ プレミアムシリーズ GP-07 プレミアムメッキシルバー)を下地に、クリアーレッド(ガイアノーツ 041 クリアーレッド)と蛍光オレンジ(ガイアノーツ 106 蛍光オレンジ)を3:1程度の割合で混ぜた色でコート。
クリアーパーツは上記の同色をクリアーブルーのパーツの上からそのまま塗って透かせて、場所によってパープルっぽい色になるようにしています。
あとは……

 

編集部:ちょ、ちょっと待ってください。細かいカラーリングデータとかはないんですか?

 

ちいた:自分は昔からほとんどカラーのパーセンテージは書いてないですよ。

・撮影環境、見る媒体によって色は違って見える。
・パーセンテージを書いても同じ色は作れない。
・そもそも全く同じ色で塗りたい?

などの理由から、大雑把にしか書かないようにしています。
ことフレームアームズに関して言えば、「作る人が良いと思う色」にしてもらったほうが良いという持論です。

 

編集部:ちいた節炸裂ですね。でも言っていることは分かります。

結局はどうするにしても、自分がいざ塗るぞっていうときに試し塗りを繰り返して調整していくしかないですもんね。

 

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ちいた:紫の部分はマルーン(GSIクレオス Mr.カラー C100 マルーン)とパープルヴァイオレット(ガイアノーツ 017 パープルヴァイオレット)で濁った暗いパープルを作って、ハイライトはそこに白を加えた右の色でグラデーション塗装しています。

 

編集部:うーん、何かこう他に「目からうろこ」みたいな塗装とかないですかね?

 

ちいた:こんなのはどうでしょう?

 

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ちいた:最近は日本刀を装備してるロボットも多いので、研ぎ刃の表現方法です。
真っ黒に塗った刀の、刃の部分を中心に粒子の細かいメッキシルバーを吹きます。

 

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編集部:この段階だと粒子が散って、塗り残したみたいになってますね。

 

ちいた:クリアーブラック(ガイアノーツ 043 クリアーブラック)で峯の部分をコートしていきます。

 

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編集部:散った粒子が抑えられて、大分それらしくなりましたね。

 

ちいた:クリアーカラーで抑えることで散った粒子の少ない部分はほぼ黒に、刃に向かうほど金属色が強くなり、グラデーションが付くことで塗装の塩梅を調整しやすいんです。
クリアーコートをすることで金属色の輝きが鈍るので、最終的に刃先部分だけメッキシルバーでドライブラシしています。
もっとこだわるのであれば、うっすら波紋を描けばより日本刀っぽくなるかもしれません。

 

編集部:今回は追加パーツの大鎌や爪の部分にも、同様の塗装が施されていますね。
というわけで、4回目で作成したパーツを組み込んだ状態で見ていきましょう。

 

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ちいた:まずは基本形態。

 

編集部:おぉ! やっぱり色が付くと印象が変わりますね!

 

ちいた:派手な装備をたくさん追加したのでバランスは悪くなりましたがね(苦笑)。
ウィルバーナインのマチェットを髪に見立てたことで、ポーズに表情を付ける幅もひろがりました。

 

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編集部:おぉ……!? カッコイイ! 髪を振り乱しているように見えなくもない!

 

ちいた:「見えなくもない」って……貴方のその正直なところ嫌いじゃないわ。
続いて怪鳥形態!

 

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編集部:猛禽類! って感じですね! 各所に配置された赤もイイ感じです。

 

ちいた:怪しくて悪い感じに強調できたかと思います。
コレを見ていただいてる方にも、自分のイメージした悪役感が伝わってると嬉しいです。

 

編集部:これでスタジオで撮影した写真は全てですね!
いやぁ、お疲れさまでした!
ガッツリ製作工程を追った記事になりましたが、初のウェブ作例、いかがでしたか?

 

ちいた:いや、なに締めに入ってるんですか?

 

編集部:??

 

ちいた:コトブキヤ直営店で買うと付いてくる、エナジーウィングを紹介してないでしょ!

 

編集部:撮影にちいた氏遅刻したし、エナジーウイング持ってこなかったし、ちいた氏遅刻したし。

 

ちいた:いや! ニ回言わないで!
というわけで、ここからは私が撮影した写真で特典装備画像をお送りします。

 

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編集部:偏光のクリアメッキって、珍しいパーツですけど綺麗ですね~。

 

ちいた:そうですね。
塗装を覚えてからはメッキパーツの特典ってそんなに興味なかったんですけど、組み込んでみたら凄く綺麗なのでもう一個欲しくなっちゃいました。

 

編集部:ちなみに、現時点でコトブキヤオンラインショップの配布はもう終了しております。

 

ちいた:なんと!

 

編集部:売れ行き好調のようですからね。
コトブキヤ実店舗にはまだ在庫があるかもしれないので、今から手に入れようという方はまずは最寄りのお店に問い合わせてみてください。

 

ちいた:むむむ、何かのキッカケでの再配布に期待したいですね。

 

編集部:さて、今度こそ終了ですかね。

 

ちいた:そんな終わらせたいんすか!?

 

編集部:いや、そんなことはないのですが、あまり長くなってもくどいかなと。

 

ちいた:そうですね~……ウェブ記事だからいくらでも量は増やせますが、長ければいいわけでもなし、作業の手間もかかりますしね。

 

編集部:実際、この記事作るだけで何回ディスカッションしたか……。でも試行錯誤の中でウェブ記事の一個の有り方としては提示できたんじゃないでしょうか。

 

ちいた:そうですね。誌面だと中々こういう軽いノリの掛け合いはしづらいですしね。
では、自分で撮った画像がまだあるんですが載せてもらっていいですか?

 

編集部:まだあるんかい! 今の会話はなんだったんですか!?
あとちょっとだけですからねッ!

 

ちいた:わーい!! こんな感じで次回もバカ騒ぎアレコレ考えながら記事を作っていきましょう!

 

編集部:それはさっきからこっちを睨んでる編集長に聞いてきてください。

 

ちいた:ぐふっ……。

 

 

次ページでは、ちいたわからし氏渾身のバルチャー撮影写真の数々をお届けします!>>

 

 

 


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