素組みでガンプラ! 【基礎】ホコリ表現などに役立つ塗装法「ピグメント」の使い方 後編
超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。
今回は車輌などのウェザリングに使う、粉末による塗装法「ピグメント」を紹介したいと思います。後編では上半身のウェザリングをご紹介!(⇒前編はコチラ)
1 今回はガンタンク初期型の上半身のウェザリングを行います。まずは「Mr.ウェザリングカラー/ステインブラウン」を使い、ガンタンクのボディを汚していきましょう。スジ彫りやディテールの周辺を中心に「Mr.ウェザリングカラー/ステインブラウン」をランダムに乗せていきます。
2 この状態で20分ほど乾燥させ、Mr.ウェザリングカラー専用溶剤を含ませた綿棒で、余分な塗料を落としていきます。この方法は使用している塗料こそ違いますが、以前、紹介した「HG シャア専用ザクII」の手法と同じです(⇒詳細はこちら)。使用する色を変えればサビ垂れや雨垂れなども表現できるので、ガンタンク初期型の使用環境を考えて、さまざまなウェザリングを施してください。
3 次に〈排気管〉の“焼け”や“サビ”を表現します。使用するのは「ウェザリングパステル」のチャコールブラックとラストオレンジです。まずはチャコールブラックを水性アクリル溶剤でペースト状にします。その際、チャコールブラックだけでは黒すぎるので、少量のダークブラウンを混入し、色みを調整します。これをガンタンクの背中に装着されている〈排気管〉全体に塗り付けます。
4 その後、「ウェザリングパステル」ラストオレンジを水性アクリル溶剤で溶いたものを、エッジ部分などポイントを絞って塗布していきます。これが乾燥すると、〈排気管〉全体は砲撃の際に放射される熱で焼け、その一部はサビが浮いたような状況を再現することができます。〈履帯〉のときと同じように、余分な「ウェザリングパステル」は綿棒などで擦り落して完成です。
5 ピグメントのもうひとつの使い方として、粉のまま模型に擦り付ける方法があります。この方法ではホコリが溜まった状態や、各部の奥まったところに汚れが溜まった状態を再現できます。ピグメントは粉状のままでは十分に定着しないので、より強力に定着させたい場合は、水性アクリル溶剤を点々と乗せて、ピグメントを固めていきます。これで完成です。
■完成写真はコチラ!
■まとめ
今までポイント塗装や、ツヤのコントロール、ウォッシングなどで〈素組み〉に色どりを加える方法を紹介してきましたが、「ピグメント」を使っても基本塗装を施したとは思えない、リアリティある仕上げを行うことができます。〈履帯〉を装着した陸戦兵器である初期型ガンタンクは、このようにピグメントで仕上げるのはもってこいのアイテムといえるでしょう。みなさんもピグメントを使って、リアルなガンタンクを作ってみてください。
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<関連情報>
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