『劇場霊』ぱるるvs呪い人形!? Jホラーの名匠が贈るホラー最新作!

『女優霊』以来、日本のホラー映画界をけん引してきた中田秀夫監督の待望の新作ホラーです。タイトルからして『女優霊』を連想してしまいますが、今回は恐怖の素となるのが球体関節人形という趣向が凝らされています。ヒロインは島崎遥香(AKB48)ということも話題ですが、どんな恐怖に遭遇するのか、ここはやはりタイトル通りに劇場へ行って、ゾッとする体験を味わってください!

※一部解説にネタバレを含んでます。

 

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文/百鬼

■ストーリー
駆け出しの女優、沙羅は、ヨーロッパに実在した残虐な女貴族を主人公にした舞台のオーディションを受けることになった。オーディション会場には、沙羅と同じ事務所所属の人気女優、葵もいて、オーディションとは名ばかりの出来レースだった。運よく端役で舞台に立てることになった沙羅だが、小道具として舞台に持ち込まれた等身大の球体関節人形に不吉なものを感じる。やがて、人形に関わった小道具担当の女性が変死。舞台上で人形と関わる葵も不慮の事故で降板することになってしまう。そして、事故現場に居合わせた沙羅は、そこであの人形を目撃する……。

 

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■解説
代表作は『女優霊』『リング』『クロユリ団地』と、まさにJホラーの第一人者といえる中田秀夫監督の最新ホラーだ。今回のお題は球体関節人形。しかも頭部だけが怨念を宿したまま焼け残ったという設定なのだ。球体関節人形って、見方によっては、結構普通に不気味だったりもするので、その部分は問題なし。人間におそろしく似てるが、無機質感も半端ないというのが、このタイプの人形の特質でもある。だから怖い。置いてあるだけで怖い。こっちを見てるようで、どこも見てなさそうというのが怖い。関節はあるけど、自力で動かせないというのが人形としての限界で、それがいつの間にやら動くとなったら、まさにホラーだろう。本作のメインとなる球体関節人形“ちょうだい”ちゃんは、基本的にそういう怖さを目指した存在……だと思う。

 

無機質な人形に魂が宿り人間を襲う。「なんだ、チャッキーかよ!」と思うかもしれない。正解である。本作の人形は“歩く”し、“人間を襲う”。まさに『チャイルド・プレイ』の“チャッキー”なのだ。もちろん、“動かない”はずの口が動いて「ちょうだい……」としゃべる。完全にチャッキーの同類なのだ。
もちろん、この歩いたり、動いたり、人間を襲うシーンは爆笑を誘うところ(?)。これまでの中田ホラーと一線を画すポイントでもある。Jホラーのジメジメした“怖さ”ではなく、チャッキーやジェイソンなどの“殺戮マシーン”の恐怖を描いたタイプに近い。この手のホラーは、どれだけ爆笑できるかが評価ポイントでもあるはず。そうなると、この『女優霊』はなかなかの及第点なのだ。

 

主演はAKB48の島崎遙香。本格的な演技は初めてという、ぱるるの“演技力”のお蔭で、“ちょっと頭でっかちな駆け出し女優”という役柄が、なかなかリアルになったといえる。他の登場キャラも、それぞれ“いかにも”な設定で、実に典型的な少女漫画系ホラーになっている。その手の作品が好きな人には、たまらない映画になったといえるだろう。

 

最大の見どころは、もちろんクライマックス。球体関節人形が本格的に活動を開始。次から次へと人間を襲うシーン。女性からは生気を吸い取り、男性はただ殺す。思いもかけないほどの大量虐殺がスクリーン上で展開されるのだ。当然、この殺戮人形と対決するのはヒロインの沙羅。現職の刑事さえ何もできずに餌食にされてしまったようなヤツに、ぱるるがどうやって挑むのか!? 果たして生き残ることはできるのか!? そして本当に人形の怨念は解けるのか!? 結果は劇場でチェックだ!

 

03
本作のもうひとりの“主役”。「ちょうだい」が決まり文句の球体関節人形ちゃん。不世出の人形作家による一点モノだ。ある事件によって頭部だけが残り、今回の舞台で小道具係に見出されて、新たに身体を手に入れたのだ。しかし、彼女は“肉体”そのものを欲している……。

 

<DATA>

劇場霊
監督:中田秀夫/企画:秋元康/脚本:加藤淳也、三宅隆太/音楽:川井憲次
出演:島崎遥香、足立梨花、高田里穂、町田啓太、中村育二、小市慢太郎、ほか
配給:松竹株式会社
上映時間:94分
11月21日全国ロードショー

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<関連情報>

映画『劇場霊』公式サイト
http://gekijourei.jp/

 

(C)2015「劇場霊」製作委員会

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