ドローンレースに潜入! 欧米で流行っているFPVレースってどんなもの!?【動画付き】

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文/行正和義

編集・動画/アカザー

 

■クラッシュ続出!興奮のドローンエアレース
2015年12月5日・6日、千葉県にあるリソル生命の森にて、一般社団法人 日本ドローンレース協会の主催で「ジャパン・ドローン・チャンピオンシップ」が開催された。すでに欧米では、ドローン・マニアの間で流行しているドローンレースだが、日本ではまだまだ始まったばかりのイベントだ。

 

レースは、ヘッドマウントディプレイを使ってドローンを操作するFPVクラスと、目視で操作するnonFPVクラスの2クラスが行なわれた。エントリーされた機体の多くは、自作機体だったが、nonFPVクラスには空撮用途のPhantom IIやトイとして販売されているような機体も参加していた。

 

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▲出場したレーシングドローンたち。基本的なサイズや作りは似ているが、細部はそれぞれ異なる。

 

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▲レース前にはレギュレーションに沿っているか機体検査。とくにFPVクラスの無線バンドは認可が必要なので書類チェックも。

 

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▲nonFPVクラスには空撮用ドローンの「DJI Phantom」などもエントリー。レース専用機に比べるとゆったりとした飛びだ。

 

■操縦にはヘッドマウントディスプレイを使用
FPVクラスは機体に搭載したカメラの画像を、ヘッドマウントディプレイや液晶モニターを見ながら飛行させる一人称ビュー・フライトで争われる。高速飛行レースなので専用のビデオ伝送機器を用いるのが一般的だ(4級アマチュア無線免許が必要)。
機体はフレームにモーターとアンプをそれぞれ4つと、制御用基板コントローラー、ラジコン用受信機、リポバッテリーなどで構成される。人気のあるサイズは210~305mmと、非常にコンパクト。

 

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▲FPVレースのパイロット席の様子。ネット裏でビデオゴーグル装着やモニターを覗き込みつつプロポを操作する。各自それぞれ好みがあるようだ。

 

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▲液晶モニターを見ながらのFPV操作はこんな感じ。かなりの高速飛行なのでモニターごしでも相当な迫力がある。

 

■観戦するだけでも楽しいドローンレース
コースは2本のフラッグを周回するnonFPVクラスに比べ、FPVクラスはフラッグではなくゲートをくぐるという高度なもの。予選レースは3機で争われ、1位が勝ち上がるというミニ四駆などでおなじみのルール。しかし、始まったばかりのジャンルなので、中級者~上級者が混在しているのが面白い。ものすごい勢いでコースを飛び滑らかにゲートをくぐっていく機体もあれば、ゲートにぶつかって破損する機体、なかにはコースを外れて林に落ちる機体も。

 

今回の優勝はFPV/nonFPVともに岡聖章選手が獲得。まだ18歳ながら3Dラジコンヘリの競技会で日本一の座を獲得したこともあるラジコンヘリ・パイロット。群を抜く飛行速度と正確なコース取りは群を抜いていた。

 

 

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▲猛スピードでゲートを抜けていくドローンたち。ゲート幅は2.5mでかなりの機体がゲートに当たりクラッシュ!しかし、これでも欧米のドローンレース標準ゲート幅(1.5m)よりも広めだとか。

 

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▲両クラスで優勝した岡聖章選手。若干18歳ながら、ラジコンヘリ歴10年以上のベテランだ。

 

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▲優勝した岡選手の機体。250レーサー(ローターの対角軸間が250mm)としては標準的な作り。

 

■急成長するであろうドローンレース
参加者にいろいろ伺ってみると、はじめて1年未満というケースがほとんど。ヘリや飛行機ラジコンの経験がある人も多いが、ドローンのキャリアに関しては上級者でもここ1~2年程度という(岡選手もドローンを始めたのは1年ほど前)。岡選手が見せた3Dアクロバティックな飛行のように、ドローンでも驚くほどの速度で旋回などができることがわかった。今後はパイロットたちが練習を重ねて操縦技術に磨きをかけてゆくことは間違いなく、あっという間に高レベルなエアレースに成長しそうだ。

 

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▲スタート直後、他の機体が浮上もしていない時点で垂直に近い角度で猛ダッシュする岡選手の機体。

 

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▲市販機体で手軽に参加できるnonFPVクラスも白熱した戦いが!フラッグをぎりぎりで回ろうとしてひっかかる機体も。

 

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▲FPVクラス上位3選手の機体。いずれも機体を傾け速度を出すために、カメラが角度をつけてセットされていた。

 

<関連情報>

ジャパン・ドローン・チャンピオンシップ

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