『ザ・ウォーク』明日公開!高所恐怖症の人観賞注意!ツインタワー綱渡りへの道

今や簡単に自撮りのパフォーマンス動画を世界中に発進できる世の中になりましたが、本作の舞台は1974年。そんな時代がやってくるなんてたぶん想像もしていなかった時代にワールド・トレード・センターの屋上にワイヤーを張ってその上を渡ってみようなんて考えて実行しちゃった男の物語です。

 

なにもそんなことをせんでも、と思いながらも、命の危険をかえりみず、困難な物事に挑戦する偉人(奇人、変人?)にはつい感動させられます。しかも最新の視覚効果によりリアルなパフォーマンスシーンが怖すぎです。

 

そんなところに目が行く作品ではありますが、ゼメキス監督作品ということを考えれば、そこに至る過程も大いに楽しめそうですね。

※一部解説にネタバレを含んでます。

 

01

 

文/百鬼

■ストーリー
フランスの片隅に住んでいたフィリップは、8歳の時に通称“白い悪魔たち”と呼ばれるサーカス団の“世界一の綱渡り一座”を初めて見た。すっかり綱渡りの魅力に囚われたフィリップは独学で綱渡りを学び、ついに“白い悪魔たち”に弟子入りする。しかし、若さゆえに傲慢だったフィリップは、やがて厳しく指導する座長ルディと対立してしまう。

 

ひとりパリへ上京したフィリップは、街角で大道芸で綱渡りを披露しながら、それでも自分なりの夢を追いかけていた。そんなある日、歯科クリニックのロビーに置いてある雑誌で、ニューヨークに建設中のワールド・トレード・センターのツインタワーを見てしまう。そして、この世界で最も高いビルに綱を渡して歩くことを決意する……。

 

もちろん、そんなことは違法な上に、とてつもなく危険な行為。ひとりで実行することは不可能。当然、“共犯”になってくれる仲間が必要だった。フィリップ同様に街角で弾き語りで稼ぎながら大学に通うアニー。アニーと同じ大学に通うカメラマン志望のジャン=ルイ。そして、かつて袂を分かったルディを訪ね、“正しい”ワイヤーの張りかたを習得するため、再び“白い悪魔たち”に入門するのだった。
やがて、ノートルダム寺院の2つの塔でリハーサルを成功させた“共犯者たち”は、ついにツインタワーのある大都会ニューヨークに降り立った……。

 

02

 

■解説
1974年8月7日、ニューヨークのワールド・トレード・センターの2つのタワー、“ツインタワー”を命綱なしの綱渡りを成功させ、全世界に衝撃を与えた実際の事件が題材。2008年にはドキュメンタリー映画化もされているが、本作は劇映画として製作された。

 

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、主人公で原作者でもあるフィリップ・プティから直々に綱渡りを伝授されて撮影に臨んだ。もちろん、ツインタワーを命綱なしで渡るシーンは特殊効果(そもそもツインタワー自体が現存していない)だが、パリでの大道芸やサーカス団、自主トレのシーンなど、基本的にボディダブルなしで実際にジョセフが綱渡りしているのだ。体当たりで実在の人物を演じきったジョセフの渾身の綱渡りシーンには大注目だぞ。

 

ツインタワーのシーンでは、地上411メートル、タワー間42.67メートルを、たった1本のバランス棒を手にしただけで“歩いて”渡る。少しでもバランスを崩せば即転落。この緊迫感を最新CGによる特殊効果でリアル過ぎるほどに再現している。もちろん、3D版でも公開するので、3Dで観ればより体感できるし、もしIMAXの3Dで観られるなら完璧。リアルも度が過ぎるくらいになるかもしれないので、高所恐怖症の人は2D版で観たほうが良いかもしれない。ただし、2Dで観ても、この再現度なら十分に怖いはず。しかし、やはり、できれば3D版で観て欲しい作品だ。

 

だがしかし! 本作の本当のお楽しみは、ツインタワーの綱渡りをを最新3Dで疑似体験することではなく、実は“不可能なミッション”に挑戦する、ということにあったりする。前半から中盤までは、たしかにフィリップの自伝的な描写で、彼の綱渡りに対する情熱や師匠との確執、恋愛などを描いている。
しかし、アメリカに上陸したところから物語が加速。いかにしてツインタワーに侵入し、ワイヤーを渡し、決行するのかがメインになる。パリからの仲間だけでは無理。ニューヨークで新たな仲間と出会い、陰謀を巡らしていく。はっきり言って、素人同然の集まりであるにも関わらず、なぜ世紀の綱渡りを成功させることができたのか!? 史実としては判然としているにも関わらず、こいつらにこんな大それたことができる可能性はゼロに等しい。当時のツインタワーを綱渡りするというのは、それほどの“不可能ミッション”なのだ。
はっきり言って、“メイン”の綱渡りシーンよりも、それまでのミッションのほうがハラハラドキドキだぞ。

 

03
フィリップと愉快な仲間たち。たったひとりで成し遂げた快挙ではなく、それなりに色んな人々を巻き込んでの“暴挙”だったわけ。ところで、キャストの容姿服装が見事に70年代。よく見ると、背後のバンや自動車も70年代。完成したばかりのツインタワーも含めて、70年代を堪能できる映画でもあるのだ。

 

04
なんだかんだで、本作のクライマックス空中シーンは圧巻過ぎ。何度でも言いますが、高所恐怖症の人は用心して観てください。CG合成だとわかっていても心臓に悪い。まったく安心できませんよ。

 

<DATA>
監督・脚本・製作:ロバート・ゼメキス/原作:フィリップ・プティ/出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デール、他
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間:123分
1月23日公開予定

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<関連情報>

映画『ザ・ウォーク』オフィシャルサイト

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