「高寺成紀の怪獣ラジオSP 調布で『クウガ』を観て語ろう!」神崎先生&ズ・ザイン・ダ&鈴村展弘監督インタビュー!!

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調布のDJ高寺こと、高寺成紀(たかてら・しげのり)さんが、毎回特撮にまつわるゲストをお呼びし、特撮に関する数々の本音トークを伺ってきた「高寺成紀の怪獣ラジオ」が、惜しまれつつも、2016年3月25日の放送をもって終了しました。どの放送回も貴重なエピソードが続出! 特撮ファンを唸らせた「高寺成紀の怪獣ラジオ」は、スタジオから飛び出してのトークイベントも行っており、これもまた話題になりました。

 

今回お届けするのは、、3月12日に開催された「調布映画祭2016」でのスペシャルイベント、「高寺成紀の怪獣ラジオSP 調布で『クウガ』を観て語ろう!」出演者へのインタビューです。

 

お話をお聞きしたのは、当日のメインMCを務めた『仮面ライダークウガ』のプロデューサーで、「高寺成紀の怪獣ラジオ」のパーソナリティでもある高寺成紀さん。当日のスペシャルゲストで、『クウガ』EPISODE11「約束」、EPISODE12「恩師」に初登場! その後もストーリーに深みを与えた、仮面ライダークウガ・五代雄介の恩師である神崎昭二を演じた井上高志(いのうえ・たかし)さん。そして、『クウガ』EPISODE17「臨戦」、EPISODE31「応戦」でメガフォンを取った鈴村展弘(すずむら・のぶひろ)監督。
『クウガ』EPISODE11とEPISODE12などで、グロンギのサイ種怪人、ズ・ザイン・ダとして出演したAKIRAさんの計4名です。鈴村監督とAKIRAさんは、客席からのトーク参加となりましたが、このサプライズゲストの登場に来場者は大興奮! 会場は始終、ファンの熱気に包まれていました。

 

それでは、DJ高寺のとの再会を祈りつつ、当日のステージの合間にお聞きしたスペシャルインタビューをどうぞ!

 

▲イベント会場で来場者と記念撮影。写真左から……AKIRAさん、井上さん、高寺さん、鈴村監督。

 

――今日のイベントでは、EPISODE25「彷徨」とEPISODE26「自分」が上映されましたが、『仮面ライダークウガ』の放送から16年が経った今、改めてご覧になった感想をお聞かせください。

 

井上:今観ても全然古くないし、今だからこそ本当にみんなに観てもらいたい……特に、親子で観てもらいたい、と強く思いました。16年前にこの作品に出してもらえたことを、プロデューサーに感謝したいですね。

 

――井上さんが演じる神崎昭二先生は、主人公である五代雄介の恩師、という重要な役でした。井上さんは、当時どのような演技プランで撮影に臨んだのでしょうか?

 

井上:僕の友人が小学校の教師だったので、いろんな話を聞いたり、小中学校であった事件などについての本をたくさん読み、教師はどんな風に悩んでいたのか、どんな風に対処したのか、というようなことを勉強して、撮影に入りました。でも、いざ台本の読み合わせに行ってみたら、もっと違う気持ちがふっと生まれました。台本に書かれたセリフをそのまま読めばできるんだ……と思ったので、それまでアプローチしてみたものをすっと忘れてしまったんです。雄介役のオダギリジョーさんがいて、彼がとてもナチュラルな人だったせいもあって、非常に雰囲気のいい本読みだったんです。それで、高寺さんに質問をしたら、「ああそうか」と納得できました。

 

高寺:荒川稔久さんのシナリオは、ト書きがとても細かいんです。作品がどういうものを演者に求めているかというのも読み取れるような感じですね。だからか、読み合わせの時、井上さんには「僕はいわゆる芝居がかった芝居をしないほうがいいんですね?」と聞かれたんです。その時は、井上さんにすぐ理解していただけて、とてもありがたかったというか、分かり合えたような気がしました。

 

井上:そこからは、自分がどれだけ自然にその場にいられるかが大切だと思いました。オダギリさんの顔を見た時、こっちが自然に笑い返せるかどうか……。12話のラストシーンで、それができたということです。二人で笑い合ってサムズアップを交わすところも、オダギリさんが来た瞬間にふっと笑顔になって、自然に手が上がった、という感じでした。(沢渡)桜子さん(演:村田和美さん)とのシーンでは会話があるので、ある程度セリフをちゃんとしなければいけない、というのはありましたが、彼女もスッとその場にいてくれる、こちらが非常にやりやすい芝居をしてくれる人だったので、演技ではあっても普通に会話しているような雰囲気でできました。『クウガ』は、みんな笑顔のいい俳優さんたちでした。ナチュラルな魅力を持っている人を高寺さんが選んだ、ということが大きいのかもしれません。その中に僕が入れたということは、僕もそうならなきゃいけない。それを、企まずにできたということは、僕にとって大きな収穫でした。

 

――現場の空気自体が、柔らかくナチュラルな感じだったんでしょうか?

 

井上:もちろん、スタッフの皆さんは必死でやっていましたよ(笑)。でも、僕らが演技する時にそういう空気にしてくれる、というのがとてもやりやすかったですね。

 

鈴村:子供番組は、役者の待ち時間がとても長いことが多いんです。ですが『クウガ』では、「できるだけ、そういうことはしないように気をつけて欲しい」と、高寺さんから言われていました。

 

井上:それはとてもありがたいですね。

 

――さて、AKIRAさんは、その11話・12話に、グロンギ怪人のズ・ザイン・ダとして出演されました。神崎先生とは特に絡みはありませんでしたが、井上さんは画面でズ・ザイン・ダを観て、どんな感想をお持ちになりましたか?

 

井上:とても迫力があってね、とんでもない人だと思いました。これはクウガがやられちゃうんじゃないかというほどの怖さでした(笑)。

 

高寺:怪人態の着ぐるみより、AKIRAさんの腕のほうが太いんじゃないかと思いましたよね。

 

鈴村:実寸ではもちろん着ぐるみのほうが大きいんですけど、そう思ってしまうぐらいの迫力はあったんですよ(笑)。

 

――では、AKIRAさん、そのズ・ザイン・ダを演じた思い出などをお願いします。

 

AKIRA:ズ・ザイン・ダは、しいたげられた環境にいて、積み重ねた怒りや鬱憤でブチ切れていかなきゃいけないのかな、でも繊細なところもあるのかもしれないな……と、考えながら、テンションを上げて撮影に臨みました。

 

――グロンギ怪人は、怪人態だけでなく人間態もあり、怪人同士で会話もある……という、それまでにはあまりなかったタイプの怪人でしたが、演技について大変だった思い出などはありますか?

 

高寺:16年も前ですけど覚えてますか?(笑)

 

AKIRA:台本確認します(←本当に私物の台本を読み始める/一同笑)。これ、裏表紙にグロンギ語をカタカナで書いてあるんです。ここに書かざるをえないぐらい覚えられなくて、ロケバスの中で何度も読み返しました。日本語じゃないから感情が入れにくいですし、テンションが上がるとセリフを忘れて「なんだっけ?」ってなっちゃうんです。このカタカナを読むだけで精一杯でしたね。日本語のイントネーションに合わせると変な感じになってしまうんですが、感情でセリフを追っていくことで、それなりに日本語とは違ったニュアンスになったんじゃないかな、と思います。

 

鈴村:グロンギ同士がグロンギ語での会話するときは大変だったでしょうね。向こうのセリフもある程度覚えておかないと、リアクションが取れませんから。

 

AKIRA:どんな言葉を相手が言ってから、自分が話し始めるか……というのを考えないといけなくて、難しかったですね。

 

――しかし、たとえ監督でも、セリフが間違っているかどうか分からないのでは?

 

鈴村:分からないですよ! 現場に“グロンギ博士”って呼ばれていた文芸の村山(桂)さんがいて、「今“ギ”が“グ”になってました」とかチェックしてくれていたんです。撮影が進むと、録音技師もだんだんグロンギ語を覚えてくるようになってました。「聞き流す英語」みたいに覚えちゃったんでしょうね(笑)。

 

――今ではファンの方々の中にグロンギ語を話せるような方までいるようですが、グロンギ怪人だったAKIRAさんご自身は?

 

AKIRA:今でも分かりません(笑)。でも、当時覚えにくかった言葉に限って、今も覚えていたりします。本当に必死になって覚えていたんだな、と思いますね。

 

――それでは、『クウガ』に出演した後に、周囲からの反響などはありましたか?

 

AKIRA:僕の息子が幼稚園ぐらいの時だったか、僕が出ていた回を見せたんです。グロンギ怪人を怖いと思ったか思わなかったかは分かりませんけど、それからサムズアップは僕と息子の合図のようになりました。今でも使っています。

 

――神崎先生が雄介に教えたサムズアップが、今度はAKIRAさんと息子さんの合図にもなったんですね! 今日のイベントでも、井上さんが12話で雄介に語った言葉と同じセリフを言って、サムズアップをした時、お客さんの中にも泣いている人がいたほどでした。やはり、『クウガ』を見た人にとって、特に印象強いエピソードだったのだと思いますが。

 

鈴村:五代雄介は1話からずっとサムズアップをしているし、その理由もちゃんと話の中に出て来てはいるんですが、それを教えた当人である神崎先生は11話になってやっと出て来る。満を持して、といった感じです。それでみんながさらに感動する。この先生に教わったから、雄介はこんな素直な人になったんだな……という肝心要の役なんですよね。それで、余計に感動して泣いてしまう人も出て来たんだと思います。

 

――これだけ大きな存在である神崎先生ですが、この役を演じた後、井上さんご自身に何か変化はありましたか?

 

井上:演技に取り組む時、自分の中にあるナチュラルさというのが非常に大切なんだ……と、どんな役をやる時でも考えるようになりました。新劇をやる中では、演劇に関する文献を漁って調べながらやったりしてきましたが、映像作品では、現場でいかに雑念なく演じられるかが大事で、カメラの前に立って深呼吸したら自然な感じになるのが一番いい、と思うようになりました。

 

――今回上映した25話「彷徨」、26話「自分」でも、神崎先生を見つけた瞬間の雄介の笑顔と、雄介を見つけた神崎先生の笑顔、どちらもとても自然でした。

 

鈴村:実を言うと、あのラストシーンの撮影では、実際には雄介も拓くん(神崎先生の教え子)もあの場にはいなかったんです。最初に別の場所でカメラテストをして、それから現場に行って撮っています。井上さんは雑踏の中にポツンと立ってもらって、すごく遠くから望遠レンズで撮っていました。今だったら絶対にそんな撮影できませんね(笑)。声も聞こえないぐらいの遠い距離でした。

 

井上:スタッフの人がカメラを構えていて、「この辺りにいると思って演技して下さい」と言われただけでした(笑)。でも、バイクの音がしてふっとそちらを向いたら、雄介がいるのが分かった……という感じがしたんです。それで、嬉しくなってしまったからか、何だかとても高揚した感じに見えるんですよ(笑)。そうした雰囲気はスタッフが作ってくれたもので、そんな現場は今までありませんでしたね。神崎が最初に登場した時は、悩んでいて眉間にシワが寄っていました。でも、そのシワがだんだん消えてきて、雄介に再会した時には、本当にいい顔になる……。それが自然にできたんじゃないかと思います。

 

――これまでずっとファンでいた方々もとても多いと思いますが、これからBlu-rayで『クウガ』を初めて観るという方もいると思います。最後に、そうしたファンの皆さんへ、一言メッセージをお願いします。

 

井上:Blu-rayでは、映像もすごくきれいになっていますから、それだけで見る価値はあると思います。出演者、あるいは情景も鮮明に画面に表れています。目の表情などももっと良く見えるでしょうし、ただうつむいているだけでも、思いがきっともっと伝わると思います。ぜひBlu-rayで観ていただきたいですね。グロンギ怪人ももっと怖く見えるかもしれませんよ(笑)。

 

AKIRA:僕は、子どもたちに観てもらいたいですね。本当に心ある作品だと思いますから、ずっと残していきたいです。ですから、今回Blu-rayで発売されたというのは、とても嬉しいことだと思います。

 

鈴村:今も仮面ライダーシリーズは続いていますけど、今ではいろんな条件があって、もうこれは絶対に撮れないんですよ。もう一度『クウガ』をやります、と言っても、今の状況では不可能で、未来永劫同じものは作れないんです。だから僕も、今の子どもたちに見て欲しいと思います。子どもたちに、何か光るもの……「あ、そうだったのか」と思えるような何かを見つけてもらえると嬉しいですね。

 

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

 

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(c)東映


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