『スノーホワイト/氷の王国』この世で一番強いのは誰?魔女姉妹競演
2011年に公開された『スノーホワイト』の続編です。『白雪姫』がこんな物語になっちゃった、ということで好評を博した前作をさらにパワーアップさせたのが本作です。ラヴェンナ女王を倒してメデタシじゃなかったんです。今後は氷の女王があれやこれやとスゴい魔法で世界を恐怖におとしいれます。前作のエリック、ラヴェンナ女王に新キャラクターを加え、オリジナルストーリーで描かれる本作、その展開やいかに?
※一部解説にネタバレを含んでます。
ストーリー
むかしむかし、魔法の鏡の力で世界に君臨しようとしていたラヴェンナ女王には、ひとりの妹フレイヤがいた。彼女は姉と違い心優しい女性だった。そして、ひとりの兵士と恋をして子供を産み、幸せの絶頂にいた。しかし、ある残酷な運命によって、その子が死んでしまい、フレイヤは魔の力を覚醒させてしまった。彼女は周囲のあらゆるものを凍らせ、自分自身の心さえも凍らせてしまったのだ。
愛を信じられなくなったフレイヤは、周囲の国々を攻めたて滅ぼして、子供たちを攫い、最強の軍隊を育てていった。エリックとサラも、そんな子供たちだった。
しかし、最強の戦士となった彼らは、フレイヤの教えに背き愛し合ってしまう。エリックたちは王国からの脱出を試みるが、フレイヤに知られることになり、2人は氷の壁によって隔てられ、サラが殺されるのを目撃したエリックも致命傷を負い、そのまま川に捨てられてしまった。
時は流れ、ラヴェンナ女王はスノーホワイトとエリックによって滅ぼされ、王国に束の間の平和が訪れていた。しかし、ある日、力を取り戻しつつある魔法の鏡を聖地に届けようとしていたところ、謎の軍隊に襲撃され、鏡が持ち去られるという事件が起こった。
鏡を持ち去ったのは、フレイヤの軍隊だった。エリックはウィリアム王子の依頼で2人のドワーフ騎士を伴い鏡の行方を探索することになったのだが……。
解説
あらすじにも書いたように、本作は2012年公開の『スノーホワイト』の前編であり、続編になっている。前作は『白雪姫』をベースに現代的解釈を加えまくったスペクタルなアクション・アドベンチャーだったわけだが、今回は完全なオリジナル。
前回同様の邪悪な魔女ラヴェンナも再登場だけど、姉を超える超強力魔法を操る妹も参戦。果たしてエリックは最強魔女姉妹に勝てるのだろうか!?
今回、スノーホワイトは邪悪な鏡の影響を受けてしまったせいで(大人の事情もあるのかも……?)、この大事な一戦には参加しない。その代わり、エリックの幼馴染みで最強の戦士サラが参戦!! もちろん、前段の「あらすじ」には殺害されたと書いたが、なぜかエリックの前に現れるのだ。果たして、本当に味方なのか、それとも……!? というのが見どころのひとつでもある。
だがしかし、本作最大の見どころといえば、やはり女王ラヴェンナの復活だろう。演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサ姐さんことシャーリーズ・セロン!! あのスキンヘッド姿でもお美しかったわけだが、今回は前作同様のキラキラピカピカな女王様コスなのだ!! これは、もう足元にひれ伏すのさえ憚られる神々しさ。前作では残念ながら、クリステン“目つきの悪い白雪姫”スチュワートなんぞに滅ぼされてしまったのに、こうして奇跡の復活を遂げられたのだ。
しかも、今回はラヴェンナ女王様の妹君フレイヤ女王も降臨。演じるのはエミリー・ブラント。かつてヴィクトリア女王を演じて主役を張ったくらい女王役にピッタリなのだ。近年では『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のヒロインも印象深い美人さん。さらに待機作品では、あの名作『メリー・ポピンズ』の続編(なんと半世紀ぶり!!)でヒロインを演じるらしい。まさに美人女王姉妹を鑑賞できるという優れた作品なのだ。
しかも、本作では謎の戦士サラも参戦。演じるのはジェシカ・チャステイン。『ゼロ・ダーク・サーティ』ではアカデミー主演女優賞にノミネートされたほどの演技派の美人女優。実は、本作の「ヒロイン」は、このサラなのだが、ここはやっぱり3人ともが「ヒロイン」なんだと思うのだが、そこはぜひともスクリーンで各自判断してほしい!!
エリックと愉快な一行。サラちゃん以外は、ドワーフ族の方々。実は彼らの恋愛模様も本作の大きなチェック項目のひとつ。特に後列の“モヒカン”ドワーフとその隣のドワーフ“美女”の恋は、主人公とヒロインの関係以上に気になってしまうはずだ。 ちなみにエリックのクリス“マイティ・ソー”ヘムズワースは、設定上はそこそこ強いけど、なんか、あまり強そうでもなかったりする。この作品は、いろんな面で女性陣が最強すぎるのだ。
ラヴェンナ女王が、なぜ本作でも出現するのか、当然、スノーホワイトと戦う前のエピソードも描かれるわけだが、滅ぼされた後でも現れる。果たして、滅んだはずの彼女がどうやって復活を遂げたのか!? 本作の最大の見せ場でもあるわけだ。
フレイヤ女王とその軍団。白い大きな熊さんにまたがって進軍するのだ。さすが氷の女王。けっして“雪の女王”ではないのだ。レリゴーは唄わない。しかし、なぜレリゴーが歌えそうなほど優しかったフレイヤが、こんな邪悪な女王になってしまったのか。ここにも大きな秘密があったりする!?
DATA
スノーホワイト/氷の王国
- 監督:セドリック・ニコラス=トロイヤン/キャラクター原案:エヴァン・ドーハティ/出演:クリス・ヘムズワース、シャーリーズ・セロン、エミリー・ブラント、ジェシカ・チャステイン、ニック・フロスト、ほか
- 配給:東宝東和
- 上映時間:114分
- 公開中
関連情報
(C) 2015 Universal Pictures