食玩「スーパーミニプラ 戦闘メカ ザブングル」を製作!工作とキットの素晴らしさが、塗装で一層際立つ!【後篇】

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この夏要注目の食玩プラキット「スーパーミニプラ 戦闘メカ ザブングル」!

 

電撃ホビーウェブが送るレビュー後篇は、塗装済み完成品の写真と古木誠人氏による詳細な解説をあわせて紹介しています。

 

※バックナンバーも併せてご覧ください。

 

塗装を施すことで、グッと締まった印象となった本アイテム。仕上げていただいたうえで古木氏とお話ししたのは、やはり本体のバランスの良さ。可動、変形、ディテール、あるいは手の入れやすさなど、個々のポイントは過剰すぎないのですが、全体が極めて高いレベルでまとまっている。真に過剰な部分はその“良好なバランス”。そのため、改造も施しやすく、作り手の意志を反映しやすいキットとであるといえます。

 

それでは、古木氏によるコメントと写真で、完成品をじっくりご確認ください!

 

1 2塗装の済んだ前後画像。渋めの青を基調とした色づかいと、各部の微調整で、素組みの状態よりさらに締まった、いかつい印象を与えます。

 

古木:「“スーパーミニプラ 戦闘メカ ザブングル”をウォーカーマシン形態でキッチリ仕上げてみよう!」「食玩だけどここまでできるよ!」といった感じで製作させていただきました。

 

まず、各部位の形状がダルくなっている箇所を丁寧に成形し、ヒケも少しあるので、シアノンを盛りつけて表面処理を行いました。全体的にスジ彫りやプラ材、市販パーツなどでディテールを追加し、情報量を増しました。また、塗装しやすいように後ハメ加工などを施しながら組み立てています。加工に使った工具は、アートナイフ、タガネ、0.1ミリのエッチングノコ。今回は好みで肩の高さ位置調整や脚部の延長を行っていますが、そのままでもOKです! 問題ないです! あくまで好みなので(笑)。

 

3「ザブングル・グラフィティ」ポスター風のポーズでパシャリ。全身に手を入れてはいるものの、可動は生きているので多彩なポージングが可能です。

 

5素組み状態との比較。キットがアニメーションのセル画風となっているのに対し、今回の作例では後年に発売された「マスターファイル」や、あるいは1/144キットのボックスアートのような、より実在感のある風合いに。精密なディテールと本体の渋い青が、表現されてないのに砂塵や錆を思わせます。どんなイメージも受け止める、良作キットであることが伺えるワンショット。

 

 

頭部

6頭部はカラーリングと装甲断面のホワイト、シャープになった各部モールドでより精悍な表情となりました。ジロンが乗り込む左目側のヒサシにだけ貼られたデカールがオシャレ。

 

古木:両頬や後頭部側面などの甘いモールドを彫り直し、目尻にスジ彫りを追加。ヘルメットと一体化しているマスク部は塗装しやすいようエッチングノコで切り離し別パーツ化、作業後に接着しています。

 

 

胴体

7 8胴体部分は前篇でもお見せした工作が、塗装とスミ入れによって質感を持って立ち上がってきました。怒り肩にする工作により、肩部はフレームが強く主張しいかにもマシーンといった見せ場になっています。また、上面装甲はもちろん、腰からお尻にかけての“車”や“エンジン”を思わせる追加ディテールは圧巻。

 

古木:肩関節パーツは後ハメできるように加工を施し、少し怒り肩になるように調整してみました。怒り肩にすることにより、肩関節パーツが胸装甲より少し飛び出します。傾斜も付くので、プラ材を貼り付け削り込み、傾きを緩和しています。首回りにはすじ彫りを追加。胸、腹部にすじ彫り、タガネやピンバイスで彫り込んだ箇所に、プラ剤を埋め込みディテールの追加。脇腹のパーツ合わせ目をカットして、内部が少し見えるようにしています。

 

9ブングル・スキッパーコックピット部分。驚きなのはこのウインドシールドのフレーム、なんとクリアパーツを彫り込んだだけでこの質感とのこと。また、ウイングもC面を削ってディテールをシャープにするだけでこの形状。古木氏曰く、「いやー、もとのかたちがいいですねー」とのことでした。恐るべし。

 

古木:両サイドのインテークのディテールアップや、スジ彫りの追加をしました。ウイングのC面を削り込んでシャープに。

 

10前篇もご紹介した、古木氏特注のスペーサー。塗装が施されたことで悪目立ちしない“縁の下の力持ち”的なパーツとなりました。また、塗装に関しては頭部のように、「青い装甲材の一部断面がホワイトで塗装される」というルールを採用。アイキャッチとして抜群の効果を発揮し、かつ世界観を壊さない追加塗装となっています。

 

古木:腰回りのカウルは、上面から見たときの隙間が気になったので、腹部下部に1ミリ厚のプラ板を貼り付けて延長。腰側には0.75ミリ厚のプラ板に、市販パーツやプラパイプなどでデコレーションしたパーツを作り、これを仕込み隙間を調整しています。

 

 

腕部

114複雑な形状の肩部分は、形状をより研ぎ出して締めています。また、各部の肉抜き穴をふさぎ、分割ラインもディテールとして処理したことで密度感が増しました。前述の通り関節は一切死んでいないので、シューティングポーズもこのとおり! 後ハメ加工に関しては前篇もあわせてご覧ください。

 

古木:少しダルい肩アーマーの上面形状を丁寧に整形。上腕の肉抜き穴をプラ材とシアノンでふさいでいます。挟み込みによる組み立てが多いので、肩、前腕を後ハメ加工やパーツ分割の変更をして対応。上腕のパーツ合わせ目をタガネなどで凹みディテールを追加。また、前腕の内側のパーツをカフス部ラインで一度カットして外側のパーツに接着、パーツ分割を変更しました。どちらもパーツの合わせ目を、パネルライン風に見立てています。前腕側面のタイヤハウスの四角い穴は、プラ材とシアノンでふさいでいます。

 

 

脚部

12 13脚部は前篇でも写真を掲載した、ヒザの赤いパーツを中心に集中的に改造が施されています。特にヒザは限界まで曲げても関節部分がしっかりディテールに覆われ、メカの体裁を保っているパート。

 

古木:太モモのパーツの合わせ目は恒例のパネルライン風に。ヒザ周りの隙間には、赤いパーツの内側にプラ材やプラパイプを薄く切ったものを貼り付けました。膝から下の装甲表面にもディテールを追加しています。

 

14スネ部分には延長工作が施され、キットよりもスマートかつメカらしいシルエットとなりました。また、ふくらはぎ側面ウイング裏のランプ風処理は、テストショットのクリアーパーツを活かした反則技! キットでもここは別パーツになので、カラーリングや加工などワンポイントを仕込みやすい場所です。

 

古木:スネ内部のフレームの足首のボールジョイント受け上部で、1.5ミリプラ材で延長しています。これにあわせて、外装も下部部でプラ材を貼り付けて延長しています。腕部同様に挟み込みが多いので、後ハメ加工と、合わせ目を恒例のパネルライン処理で対応しました。ふくらはぎの合わせ目は、外側に寄せて変更しています。

 

 

武器・手首

15 16豊富な武装群もスーパーミニプラ ザブングルの魅力です。最初に解説するライフルは、キットのシルエットと、加工によるディテールアップを両立させた本作例最大の難所! その甲斐あって、抜群の完成度にして見どころとなりました。引き金から人差し指を外した手首パーツにも注目です。

 

古木:ライフルは薄かったので、プラ材で全体的に約1.5ミリ幅増ししています。幅増しする際、ある程度ブロックごとにエッチングノコで分割して、片側にプラ材を貼り付けたり、ブロックの中央でカットしてから、その間にプラ材を入れたりして幅増ししています。幅増し後、分割したブロックを再接着しています。

 

また、スコープなどは部分的にプラ棒や市販パーツで作り直しています。手首パーツはキット1組余分にいただいたので、穴が開いてない握り拳とライフル用に人差し指が伸びている状態のものを作りました。平手の人差し指を移植して作っています。

 

17また、穴にプラ材を詰めて彫り込んだ、しっかり拳を握った手首も用意。パンチやファイティングポーズが捗ります。

 

18 1920武装群はウイングの折れていないザブングルでも装備できるようにクリアランスを確保。9連ミサイルポッドの開孔工作は、素組み無塗装派にもオススメの改造です。

 

古木:3連バズーカと4連ハンドキャノンの一体化している砲身をエバーグリーンのプラパイプに替えています。3連は直径4ミリ、4連は直径3.2ミリのものを使用。怒り肩にしたため、3連バズーカと9連ミサイルポッドのマウント部は、取り付け側を削りこんで調整しました。

 

21古木:9連ミサイルポッドは前後の射出口をピンバイスで開けたぐらいです。

 

22最後はどうにも嬉しい、全部乗せザブングル!

 

古木:非常に良くできたキットですし、とても組みやすいので、丁寧に仕上げるだけでも完成度はかなり上がります。表面処理やスジ彫りなど地味な作業ですが、効果抜群なのでぜひチャレンジしてみてください。私も必ず購入します! ガッツリ作り込みたいので(笑)。

 


 

 

前後篇に分けてお送りしてきた「スーパーミニプラ 戦闘メカ ザブングル」作例レビュー、いかがだったでしょうか。今回は紹介しきれませんでしたが、同梱されているギャロップタイプやトラッド11タイプの出来も大変良く、触っているだけで幸せになれるモデルです。ぜひこいつで、ゾラの荒野を駆ける夢を見てみてください!!!

 

 

カラーリングデータ

  • 青:GX5スージーブルー+GX1クールホワイト+(67)パープル+(72)ミディアムブルー
  • 青(スネアーマー):GX5スージーブルー+(67)パープル+GX1クールホワイト
  • 白:GX1クールホワイト
  • 赤:UG04 MSレッド
  • 黄:GX4キアライエロー
  • 橙:GX4キアライエロー+GX3ハーマンレッド少量+GX1クールホワイト少量
  • 灰(関節等):UG09 MSグレージオン系
  • 灰(武器マウント部):UG15 MSファントムグレー
  • タイヤ:(137)タイヤブラック

 

DATA

スーパーミニプラ 戦闘メカ ザブングル

  • PS(ポリスチレン)製組み立てプラキット/ガム(ソーダ味)付属
  • 組立キット一式(全4種):ブングル・スキッパー、ブングル・ローバー、トラッド11タイプ+オプションセットA、ギャロップタイプ+オプションセットB
  • 全高:125ミリ(ザブングルWM時)、55ミリ(トラッド11タイプ/ギャロップタイプ)
  • 価格:各850円(税抜)
  • 発売中
  • 発売元:バンダイキャンディ事業部

 

関連情報

 

(C)創通・サンライズ


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