【平成ガメラ4Kでデジタル復元!!!】女優・中山忍×監督・金子修介トークイベント開催!

更新日:2016年7月8日 10:24

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写真●羽沢正人・中村 哲/文●中村 哲(特撮ライター)

日本の特撮怪獣映画史上、ターニングポイントとなった作品と言われる、金子修介監督と樋口真嗣特技監督の名コンビが手掛けた平成ガメラ映画の3部作。この3部作と『小さき勇者たち~ガメラ~』の4作品をセットにし、新たに4Kでデジタル復元され、1,000分にもおよぶ映像特典を収録した豪華なBlu‐rayBOXが、2016年7月22日にリリースされることが決定!

 

これを記念して、ユナイテッド・シネマ豊洲を会場に、「平成ガメラ 4K デジタル復元版」の4K特別上映が、7月2日(土)~7月22日(金)の3週間のみの期間限定で開催されています。

 

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01 0203▲本上映に合わせて、ユナイテッド・シネマ豊洲のホールに展示された、現存する平成ガメラの撮影プロップ。3部作のポスターに囲まれるように配置されたのは、『ガメラ3』のガメラと、『ガメラ2』のソルジャーレギオンの両者。それぞれ、公開から20数年を経たプロップとは思えないほどのコンディション。今回は写真撮影がOKなので、多数のファンがカメラを向けていました。

 

04 05 06 0708▲『ガメラ3』のガメラ。このスーツは、作品の撮影終了直後にガメラ造形部によって作り起こされた展示用の造形物。経年劣化の影響なのか、甲羅の一部には若干の修復の跡が見受けられますが、それでもなお、ファンを惹きつけるフォルムと存在感は健在です。

 

0910▲『ガメラ2』のソルジャーレギオン。この撮影用のスーツは、角川大映スタジオに保管されていたうちの一体と思われます。ソルジャーレギオンのスーツには、キャンディーズにあやかって、ラン、スー、ミキの通称が付けられていましたが、このスーツの名前はいずれのもの?

 

主な上映内容は、7月2日(土)~7月8日(金)が第一作の『ガメラ 大怪獣空中決戦』、7月9日(土)~7月15日(金)が第二作の『ガメラ2 レギオン襲来』、7月16日(土)~7月22日(金)が第三作の『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』のプログラム。各回の上映には、新作『GAMERA』の1分バージョンの特別映像が合わせて上映され、全入場者には、『ガメラ』劇レア〝ポジフィルム〟がプレゼントされるという、ガメラファンなら絶対に見逃せない豪華な内容となっています。

 

さらに上映期間中には、平成ガメラの関係者による豪華なトークイベントが3回にわたって予定されています。ここでは第1弾として7月6日(水)の第一作の上映前におこなわれた、劇中では鳥類学者の長峰真弓を演じた中山忍さんと金子修介監督の、両ゲストによるトークをレポートします。

 

20数年の時を経ても美しさの変らぬ中山忍さんは、平成ガメラ3部作には、第一作の『ガメラ 大怪獣空中決戦』と第三作の『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』の両作に出演されましたが、今回のトークは第一作を中心に行なわれました。その中でも主なものをピックアップして紹介します。

 

トークの司会は、ラジオパーソナリティの岡村洋一氏が担当されました。

 

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a▲『ガメラ1』の撮影初日となった、伊豆・土肥の米崎漁港でのロケスナップ。現地は前日までの降雨から一転、暑いくらいの好天に恵まれました。漁港内に飾りをばらまいての撮影となりましたが、「あぁ、本当に怪獣映画をやっているんだなぁ」と、金子監督は怪獣映画の初演出に感動し、合わせてこの映画の実現を心から実感したそうです。

 

司会平成ガメラ映画に出演されて、何か変わったことは?

 

中山:ええ、ありました。『ガメラ1』の時は21歳で、それまではアイドル活動やドラマをそれぞれやっていました。当時はお芝居が一番好きだったんですが、自分の人生の仕事に対して迷っていた時に、この『ガメラ1』に出演して初めての賞を受賞して、この作品が以後の自分の道標となってくれました。

 

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司会特撮絡みのシーンの撮影で難しかった演技は?

 

中山:難しかったのは、物干し竿の先で位置を指示してくれたギャオスよりもガメラでした。福岡ドームの天井を破って顔をのぞかせるシーンでは、ガメラの大きさを今一つ認識できずに演じていました(苦笑)。

 

金子:そうだったの?(笑)。でも、そこに怪獣が実際に存在するという、忍ちゃんらの真剣な目付きに、自分も監督としてリアルな怪獣映画の演出ができたというのを覚えています。キャストの皆さんには、怪獣がこの世に存在しているんだということを信じることから始めてくださいとお願いしました。

 

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司会平成ガメラの3作品で一番大変だった撮影は?

 

金子:パッと思いつくのは『ガメラ3』で、洞窟に行く道の手前にある川に橋をかける作業ですね。『ガメラ1』では、木曽の吊り橋のシーン。この撮影はもの凄く暑い日で、自分は体調が悪くて熱を出していたんですが、けっこうな汗をかいてるうちに自然に治っちゃったんです(笑)。

 

中山:あの場所はその日、日本で一番暑いとのことで、NHKもニュースの取材に来ていましたね。吊り橋の撮影では人数制限があって、自分が正夫少年を抱きかかえたまま転ぶシーンの撮影では、少年の形をした人形を抱えて演じました。でも、余りの熱さで柔らかくなって溶けているんじゃ?と…(苦笑)。

 

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司会振り返って残念だったことは?

 

中山:何より『ガメラ2』に出演できなかったことですね。監督には出演をお願いする長文のお手紙を差し上げたんですが、「今回は宇宙怪獣だから、鳥類学者の出番はないから」と。思わず「なんだよ~っ!」と…(苦笑)。

 

金子:忍ちゃんからの手紙には胸が熱くなって、できれば出演して欲しいなと思っていたんですが、作品のコンセプト上、鳥類学者が登場する理由が何もなかったですからね。

 

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司会ガメラの血は何で緑色なんですか?

 

金子:う~ん、ガメラは古代の遺伝子操作によって誕生した怪獣ですから、ヘモグロビンよりかは葉緑素が循環系として良かったのかなと…。

 

司会最後に皆さんに一言、お願いします。

 

中山:ガメラは私の人生にとって分岐点となった大切な作品です。21年も前の『ガメラ1』が、4Kのキレイな映像で見ていただけることを、たいへん嬉しく思っています。

 

金子:『ガメラ1』はプロデューサーサイドから「脚本が長い」と言われて、撮影や劇中のシーンをコンパクトにし、95分の優秀な作品に仕上げました。凝縮した仕上がりの『ガメラ1』を存分に楽しんでください。

 

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上記のようなエピソードの披露の数々に、当初は20分間と設定されていたトークも、10分近くタイムオーバーとなりましたが、満員の会場に詰め掛けたガメラファンの皆さんにとっては、大満足といえる内容のトークショーとなりました。

 

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なお、第1回のトークに続く第2回のトークは、7月13日(水)の20時00分から、スーツアクターを演じた、真鍋尚晃氏、大橋明氏、福沢博文氏と特撮班助監督の神谷誠氏の4名をゲストに招いて開催。こちらもぜひとも盛り上がることを期待したいものです。

 


 

 

また、「平成ガメラ」4作品を徹底フィーチャーした本『平成ガメラパーフェクション』(KADOKAWA/電撃ホビー編集部刊行)も絶賛発売中です。

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中山忍さんと金子修介監督のほか、作品に登場した、藤谷文子さん、水野美紀さんや本田博太郎さん、螢雪次朗さん、津田寛治さん、そして田﨑竜太監督、樋口真嗣さん、伊藤和典さんなどにインタビュー取材を敢行。

 

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今だから語ることのできる本作の魅力をたっぷりお伝えしているので、こちらもぜひチェックください!

 

⇒平成ガメラ パーフェクション

 

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