『機動戦士Zガンダム』外伝『ADVANCE OF Z』立体化計画 逆襲のアスワン-2

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カット2

『機動戦士Zガンダム』外伝『ADVANCE OF Z』に登場する機体を立体化していく本連載。今回は、初代ガンプラ王、鋭之介 初代 日野氏が、主役艦のアスワンに挑戦!! 連載第2回は、実際の工作がスタートです。

 

※第1回記事

 

 

異例のとっかかり

さて、それでは実際の工作に突入しましょう!

 

通常私が艦船をスクラッチする場合、まずPCで徹底的に作図します。しかし今回の場合は基本となるアレキサンドリアの形状がしっかり立体で出ているわけですから、キット改造のように、イメージと異なる部分はどこかを探っていくだけでよいわけです。

 

カット1 カット2カタパルトデッキの長さもなんとなく違和感がありますが、ここは後で考えることにして、まず気になるのが、上下MSデッキと、左右の主砲座の位置関係でしょう。これらを調整するためにも、まず上下格納庫を作らなければなりません。

 

 

またまた異例の制作進行

こういった箱形ユニットを制作する場合、厚め(1.5~2ミリ)のプラバンを組んでいくのが初代流なのですが、この格納庫の場合、非常に重要なディテールが集中しています。これを後から彫り込んでいくのは非常に難しく、時間もかかる上、たいした精度は期待できません。

 

そこで今回はディテールの入った舷側板をまず制作することにします。

 

カット3今回のように精度の高いプラバン細片が多数必要な場合は、こういった専用のプラ材切出しツールが便利です。これにより、切断面が垂直でサイズのそろった材料を大量に切り出せます。

 

カット4このように組み合わせて接着し、大まかなディテールの入った板を作っていきます。せっかく手間を掛けるわけですから、穴のサイズや、位置は治具を使うなどして可能な限り正確に作業を進めるようにします。
接着が完了したパーツは何が何やら判らない形状をしていますね(笑)。これは各舷窓の位置関係を基準にしているためやむを得ない状況です。

 

カット5ですが、計画通りきちんと切り出してみればこの通りディテールの入った舷側板になり、正確に切り出したプラ材が基準なので、上下左右4枚とも正対称になる、というわけです。

 

カット6しかし、藤岡氏のディテールはこれだけでは済みません。次の工程は0.3ミリのプラ材を、穴の内側周囲に貼り付け、印象的な段落ちを組んでいきます。ここでは溶けたプラ材がはみ出したりすると台無しになってしまいますし、制作中に剥がれてもフォローできないので、接着剤の適量使用が最大のポイントになります。

 

カット7さらに接着剤が乾く前に各舷側板開孔サイズに切り出した0.5ミリのプラ材をはめ込んで外側と面一になるように押し込みます。

 

カット8こうすることで、全ての開孔部に0.3ミリ均一の厚み、0.5ミリ均一の深さの段落が完成です。

 

カット9今度は1ミリプラ板を、完成した各舷側板と同じ形に切出します。重ねて使用するので、完全に同じ形に切り出します。0.75ミリ角柱を開孔と同数、同サイズに切り出し、開孔してある舷側板をゲージにしながら、丁寧に接着します。

 

カット10乾燥後、先ほどの開口舷側板にはめ込むと、イラストにあるような、段落ち窓(?)ディテールが完成です。しかも別パーツになっているため、塗り分けも非常に簡単というわけです。

 

 

やっといつも通りに

カット11ここまででやっと格納庫の材料が完成!に過ぎないのですが(笑)、ここからはいつもの初代流プラ板組、側面サイズに合わせてカットした天面、底面を接着するだけなので、チャチャっとやっつけました。
このように完成後も舷側板は取り外すことが可能です。

 

カット12主砲座の位置調整を行い、メインエンジンブロックの形状を調整し、上下格納庫を取り付けたところです。

 

今回は異例な作業手順だったことも有り、ややハウツー形式で進めてみました。次回は「やはり足らない艦首長」「なんだこの艦橋アーム」等完成編を予定しております、それではまた!

 

 

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