美少女プラモデル「カドプラ」第1弾『TVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を!3』めぐみんがいよいよ完成間近!最終テストショットを前にその性能とこだわりポイントを開発担当者が語る!!

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2023年に始動が発表され、ホビー業界で大いに話題を呼んだKADOKAWAの美少女プラスチックモデルブランド「KADOKAWA PLASTIC MODEL SERIES(カドプラ)」。その第1弾アイテムであるTVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を!3』めぐみんの発売がこの夏に迫り、2024年5月8日(水)から開催の「第62回静岡ホビーショー」では待望の、ほぼ最終段階のテストショットがついに公開されました。そこで本記事では注目の新ブランドアイテムの実力はどんなものなのか? プラモデル開発を担当するお2人に語っていただきました。


▲今回お話を伺ったKADOKAWAでプラモデルアイテムの開発を行うMD事業局のO氏(右)とI氏(左)。



「カドプラ」の性能はいかに!? ほぼ製品版のテストショットを拝見!

――前回のインタビュー記事(2023年11月に前・後編で掲載、このページ下部の「関連記事」欄参照)でも商品の内容についてお話いただきましたが、その後ユーザー様の反応などはいかがでしょうか?

O氏:お陰様で予想以上の反響をいただきまして、特にニッパーがついた豪華版セットについては、我々の予想を遥かに上回るご予約をいただいております。ニッパー付き商品はプラモデルのスターターセット的なものですから、それだけ「プラモデルは作ったことはないけど「めぐみん」というキャラクターが好きだから買おう」という方が多かったのかなと。


――それは良い話ですね! 「めぐみん」をきっかけに模型制作を始める人が生まれるわけですから。

I氏:はい。そんな風に我々が参入することが模型業界全体に対して少しでも貢献できていればと願っておりましたので、これは嬉しかったですね。


O氏:一方で既にプラモデルを愛好しているユーザー様の中には、新しい商品シリーズの第1弾アイテムということもあって、「クオリティー的にはどんなもんだろう?」と不安視されている声も拝見しました。


――予約されたベテランのプラモデル愛好家にも「どれどれ、まずはカドプラのお手並み拝見」的なスタンスの方は多そうですからね。

O氏:そうですね(笑)。どれだけ事前情報で出てくる3Dデータや彩色見本の出来が良くても、関節がプラプラだったり、パーツの合いが悪かったりしたら商品としては不満が残りますから。そのあたりは多くの製品に接してきた既存ユーザーの皆様には、厳しい目でご覧になっている方もいらっしゃるかと思います。また初心者の方の中にも「本当に自分が組めるのか」と心配な方もいらっしゃるでしょう。しかしそんな人たちにこそ今回見ていただきたいのがこちらです!


――おお!

▲シリーズ第1弾商品として発表された「この素晴らしい世界に祝福を!3 めぐみん」(以下:めぐみん)。組み立ては接着剤不要のスナップフィット方式。成形色と塗装済みパーツで組むだけでカラフルに仕上がり、物語の中のポージングが決まる可動モデルです。DXver.には水着姿の本体が丸々もう一体付属することでも話題に。


――こちらのめぐみんの立体物はどういった開発段階で、どのような状態のものなのでしょうか

O氏:テストショットにおける最終段階のものを、ニッパー1つでストレートに組み上げたものです。形や色分け、可動性能に関してはもうほとんど商品の素組み状態と同じだと思っていただければと。


――色を塗っているわけではないんですよね? もう設定通りの色分けがほぼ完璧に実現されているようですが。

O氏:はい。成型色ごとのパーツ分割と工場塗装で色分けされており、シール貼りも塗装も不要で、キットのまま組めばこの通りに仕上がります。質感に関してはここからさらに改善されて、製品版ではシボ加工(微小なザラつきを意図的に持たせる加工)でもう少しツヤを消してプラスチックの質感を抑えた仕上がりになる予定です。


――カラフルな仕上がりが楽しいです。

▲インタビュー時の段階ではシボ加工が入る前の状態。パーツごとの色分けと塗装によって素組みでもこの色分けが完成!


――可動機構と自然なアウトラインも両立されていて、何より「めぐみん」として可愛い仕上がりだと思います!

I氏:ありがとうございます。キャラクターを好きなユーザーさんにお届けして、満足していただけるものに仕上がったかなと思っております。


▲帽子の赤い模様部分はあえて生地を張り付けたようなランダムな形状となっています。これを四方から組み付けていく作業が楽しい。
▲スカート裾の黄色い模様も塗装やシールではなく別パーツで色分けが再現されています。


――このスカート裾の黄色い色分けの別パーツがかっちりはまって、ツライチ(重なりに段差が少ない状態)になっているのは気持ちいいですねぇ。

I氏:やはり帽子や服の模様のパーツ分割は、3Dプリント品でいくら検証を重ねても金型で成形した時にどこまで精度が出せるかというのは未知数で、結構ここで苦労するだろうなと思っていたんです。でも工場の方で綿密に調整を重ねていただいて、しっかり綺麗な形になりました。ここは本当に会心のポイントですね。


――組み付けていくのも楽しそうです。

O氏:パーツをはめ合わせることで見知った色分けや形が出来上がっていきますからね。模型を初めて作る人にも、組む楽しさを体感していただけるんじゃないかと思っています。


「ちょむすけ」の額の十字もしっかり再現!!

O氏:そして付属する「ちょむすけ」もこの通り、口のピンクだけは工場塗装による処理で、そこ以外は目も額の十字も別パーツで色分けされています。

▲こんなに小さいちょむすけの額や目まで別パーツ化!


――こんな所まで色分けを!

I氏:かなりこだわって作ったので、「ちょむすけ」にもぜひ注目していただきたいですね。


服のシワに隠すステルス合わせ目技術!?

――パーツの合わせ目もほとんど見えないのですが、これは合わせ目処理をしているわけではないのですか?

I氏:はい、実際の商品の仕様通りに、接着剤を使わず組み立てただけです。


――袖の赤い部分は、これは一体パーツですか?

O氏:いえ、これは前後分割パーツです。合わせ目は目立たないように服のシワの形状に沿った曲線で出ているんですよ。


――え……あ、ホントだ! 注意して見ないとわからない(汗)。

▲腕パーツの合わせ目。服のしわの形状に合わせた曲線なので非常に目立たない。


I氏:金型的には合わせ目は直線にしてしまった方が楽なのですが、完成した時の見映えはこの曲がった形の方が優れているので、そこはうまく工場で調整していただきました。これが少しでもズレるとかえって隙間が空いて組むのが大変になるところですが、このように目立たない合わせ目となっています。


――まさにステルス合わせ目技術ですね。しかも合わせ目がしっかり合うということは組みやすいということでもあります

O氏:実はそういう所が他にもいくつかあって、水着も実際の水着で縫い目が入るであろう箇所に合わせ目が出るようにしています。


▲水着の脇部分。実際に縫い目が出る場所なので、合わせ目がきても違和感はない仕上がりに。


――「DX ver.」では水着版のボディも付属しますが、人体部分の合わせ目はどんな感じでしょうか?

O氏:合わせ目はもちろんありますが、パーツ同士がピッタリ合うように工場と調整を重ねてなるべく目立たないようにしています。


I氏:これらも合わせ目が出にくい構造を心掛けました。例えば前腕とスネはスライド成形で1パーツ構成にしているので、そもそも合わせ目が出ないようになっています。

▲太モモと上腕などの回転軸はどうしても見えてしまいますが、そこから先はスライド一体パーツとなっています。



遊びやすい関節。杖を構えたポーズもしっかり保持! 

――ちゃんと受注写真の通りにストレスなく組み上がることは伝わりました。では組んだ後の遊びやすさの問題……例えば関節の保持力などはいかがでしょうか?

I氏:関節の保持力も(写真で見せている現物が)ほぼ商品状態で、現状で満足のいくものとなっています。関節が緩くてプラプラするなんてこともありません。ご覧ください。

▲杖を片手で保持しても腕が下がらない!


――おお! 先端にボリュームがある杖を片手で持って構えても問題なくポーズを維持できていますね。

I氏:杖を持つ手首の部分などは通常よりシビアになるので、そこは部分的に金型調整のトライ数を多めにして、工場とも検証を重ねながら調整しました。


――(試作品を動かしながら)丁度良い渋みです。この調整は難しいですよね。渋すぎても今度は動かしにくなるので。

I氏:そうですね。なかなか資料やデータの数値だけでは共有するのが難しい要素なので、生産担当者が中国の工場に直接入って、そこで現物を見て話し合いながら調整を進めました。あとはポーズを取らせた状態で放置してみて、何日か経っても腕が下がってこないかとか、そういった持続力なども検証しています。

O氏:関節の保持力は遊びやすさに直接関わるので、特に気を付けたポイントですね。キャラクターに興味を持って模型を初めて手にしたという人が動かしてガッカリすることなく、「プラモって楽しいな」という体験をしてもらいたいですから。



静岡ホビーショーで現物を見に行こう!

――5月12日(日)まで開催される「第62回静岡ホビーショー」のKADOKAWAブースにはこちらの現物が展示されているのですか?

I氏:そちらはもうほとんど製品版と同じものです。展示するのは今手元にある状態にシボ加工を施して、表面の質感が完成したものを展示しています。

※「第62回静岡ホビーショー」一般公開日の入場受付はすでに終了済みです。


――では、最後に静岡ホビーショーへ来る人へ一言メッセージをお願いします。

O氏:製品版に近い、「組んだらこれができる」と言えるものを展示していますので、来場された際にはぜひ現物を見ていただきたいですね。

I氏:今回のインタビューを通して、ご予約をいただいている方々にめぐみんの商品としての完成度により安心感を持っていただけたら幸いです。もちろん予約だけではなく一般店舗でも販売されますので、ぜひお店へ行って手に取っていただきたいです。


――ありがとうございました。

▲「第62回静岡ホビーショー」では「DX ver.」の水着ボディも展示! 来場の際はぜひ会場でご確認ください。


DATA

KADOKAWA PLASTIC MODEL SERIES 「この素晴らしい世界に祝福を!3」 めぐみん

  • 組み立て式プラスチックモデル
  • ノンスケール
  • 全高:約150mm
  • 商品内容:
    通常版…本体×1、表情パーツ×3種、手首パーツ×3種、帽子×1、マント×1、めぐみんの杖×1、ちょむすけ×1、ディスプレイ用台座×1
    DXver.…本体×1、水着ボディ×1、表情パーツ×4種、手首パーツ×3種、水着用手首パーツ×3種、帽子×1、マント×1、めぐみんの杖×1、ちょむすけ×1、ディスプレイ用台座×1
  • カドカワストア、キャラアニ.com、エビテン購入特典:爆裂魔法エフェクトパーツ×1
  • KADOKAWAスペシャルセット特典:薄刃ニッパー めぐみんカラーver.×1
  • 発売元:KADOKAWA
  • 価格:通常版…8,250円(税込)、DXver.…9,900円(税込)、通常版KADOKAWAスペシャルセット…11,000円(税込)、DXver.KADOKAWAスペシャルセット…12,650円(税込)
  • 2024年8月発売予定

※KADOKAWAスペシャルセットはカドカワストア、キャラアニ.com、エビテンで販売。
※本商品の組み立てにはニッパーが必要です。
※画像は塗装済みの試作品です。実際の商品とは異なります。


(C)2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会

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