美少女プラモデル「カドプラ」の第2弾は『とある科学の超電磁砲T』御坂美琴!こだわりのアクション性能と派手なオプションで魅せる美琴について開発担当者に直撃インタビュー!!
2023年に始動が発表され注目を集めるKADOKAWAの美少女プラスチックモデルブランド「KADOKAWA PLASTIC MODEL SERIES(カドプラ)」。その第2弾アイテムとして『とある科学の超電磁砲T』より、御坂美琴が開発進行中。本記事では、2024年5月8日(水)~12日(日)に開催された「第62回 静岡ホビーショー」で初展示された彩色見本と可動機構の検証モデルを見ながら、プラモデル開発者にその魅力と開発コンセプトを語っていただきました。
「カドプラ 御坂美琴」の注目ポイントは自然な外見とアクションポーズの両立!
――今回お見せいただいているこちらの立体物はどういった状態のものでしょうか?
I氏:色が着いたものが彩色見本で、金型製作はこれを見本に進められます。単色のものはそれ以前に作られた可動機構の検証用の3Dプリント品です。
――キレイな仕上がりですが、こちらもシールレスで未塗装でも設定通りの色分けに仕上がる予定でしょうか?
I氏:はい。胸の校章マークもタンポ印刷で再現されますし、胸のV字ラインは工場塗装で再現されます。
――『このすば3』めぐみんに続くカドプラ第2弾はどうして「御坂美琴」に決まったのでしょうか?
I氏:美琴と言えば2000年代からの人気キャラクターですから、ブランド立ち上げ時に商品化の候補には当然上がっていました。その上で今回第2弾アイテムに選んだのは、第1弾のめぐみんとはまた違ったカドプラの魅力をアピールしやすいと思ったからです。
――めぐみんは色分けの再現や組みやすさ、組む楽しさを打ち出したアイテムでしたね。
I氏:はい、それに加えて今回の美琴では動かして、ポージングさせて遊ぶという楽しみ方を打ち出せるんじゃないかなと。
――なるほど。美琴は他のキャラクターと比べても、劇中でのアクションシーンが多い印象ですからね。
I氏:そうなんですよ。美琴って弊社の完成品フィギュアも含めてたくさんの立体商品が出ていてどれも可愛くて魅力的なんですけども、劇中のアクションシーンなどを見るとやっぱり動かして遊びたくなるじゃないですか。
――ではポイントは可動性能というわけですね?
I氏:そうですね。でも動くからと言って、見た目のキレイさが崩れてしまうのは嬉しくないので、どれだけキレイな見た目で劇中のポーズを再現できるか、というのが今回のポイントになりました。
――その両立で難しかったのはどういった点でしたか?
I氏:シンプルな制服姿なので誤魔化しが効かなかったことですね。可動軸や分割線を隠す余地がないんですよ。服の柄やシワに沿って分割して合わせ目を目立たなくするということができないので、それにどうやって可動軸を盛り込むかというのは、かなり苦労した点です。そういった意味では構造面ではめぐみんよりも難しかったですね。実際に設計期間は美琴の方が長くかかっています。
ハイキックもご覧の通り!可動性能を検証!
――こちらの単色のものは可動検証用サンプルですね。
I氏:アクションポーズを取らせるのに、やはり胴体部分でのヒネリなどの表情付けというのが必要だなと思いまして、胴体がこれくらい傾きます。胸と腰のところでしっかり動くようにしていまして、前後だけじゃなく横にも傾きます。
――かなり反るし、前屈もできるんですね。
I氏:これがこだわったところでもあり、アウトラインをキレイに収めるにはどうしたらいいのか悩んだ所でもあります。この美琴はベストを着ているじゃないですか。その下の方にベストがたわんでる部分があるんですけど、実はここの造形を利用して可動軸を設けているんです。前屈するとベストのリブ部分が隠れて、反ると露出するという風に、実際のベストっぽく見えるような形にしつつ、ここにグリグリ動く回転軸を入れています。
――実際の衣装の境目で分割するんじゃなくて、シワ部分で分割しているのがアイデア賞ですね。
I氏:足もかなり上げられるようになっていまして、結構スカートがタイトというか、大人しいのでそのままではできないと思い、キックポーズを取らせるために、ちょうど良い位置で足が収まる位置でスカートをなびかせているんですよ。
I氏:スカートを分割してパカッと開くという仕様も考えたんですけども、やっぱり見た目が良くないという判断になりました。そこでスカートパーツを一体化しつつも足が上げられるように、こういった形にしたんです。このスカートの形に関してはデータ上での検討が難しかったので、紙を折ってスカートを作り、素体と合わせてポーズと見た目のバランスを検証しながら設計を進めました。
――衣装の型を作る作業みたいですね(笑)
アクション性能を生かすオプションの数々!
――美琴は空中に浮いているシーンも多いですよね。付属のスタンドの強度は浮いた状態でも本体を保持できるのでしょうか?
I氏:その点もご安心ください。商品紹介用の写真で浮いたものがありますが、あれも実際に付属するスタンドで浮かせて撮影しています。スタンドの支柱に関しては大・中・小と3種類入っていますのでどんなキャラクターにでも合うような形になっております。これはカドプラのどの商品にも共通でセットされる予定です。
I氏:ちなみに、コインつきのハンドパーツだけでなく、コインを撃ち出した後のハンドパーツもつきます。実はコインの別パーツ化も考えたのですが、さすがに小さ過ぎましたね。
――ピンセットで弾いた瞬間に転がって失くしそうですからね。一体化で正解かと(笑)。他にはオプションが付属するのでしょうか?
I氏:こちらのコインを撃ち出す際のエフェクトパーツと砂鉄の剣が入りますね。
――砂鉄の剣とは、またレアな武器を(汗)
I氏:実はこの電撃エフェクトパーツには仕掛けがありまして、バラして別の飾り方もできるようになっているんです。バラしたパーツにこうして根本パーツを装着すると地面から立ち上がる電流も再現できるんですよ。
――可変式エフェクトパーツ! 遊びやディスプレイの幅が広がりそうですね。
I氏:せっかく良く動く設計にしたので、いろんなポーズを取れて、さらにそれに合わせた演出ができるように作りました。
――これがECサイトでの限定特典とかではなくて、通常版にもDX ver.にもデフォルトで付属するのはなんとも豪華ですね。
I氏:レールガンの電撃エフェクトパーツや砂鉄剣はどちらも通常版やDX ver.など各商品に共通で入っています。やはり「美琴と言えばこれ!」という特徴的なものなので、これだけはどうしても全商品に入れたいと思い、この仕様となりました。
DX ver.にはやっぱり水着ボディが付いてくる!
――そして『このすば3』めぐみんと同じく「DX ver.」には水着ボディと頭部が付属するわけですね。
I氏:はい。「DX ver.」を買えば制服姿と水着姿が1体ずつ揃う仕様です。「DX ver.」には口を開けた笑顔のフェイスパーツが追加で入っていまして、戦闘シーンとはまた違う無邪気で可愛い姿が楽しめるかと。
――同じサイズ感で水着姿のキャラクターがどんどんそろっていくのは嬉しいですね。並べて飾りたくなります。
I氏:全体の造形面に関しては、めぐみんと同じくできるだけ分割線が出ないようにこだわっておりまして、お腹と太モモは一体パーツで側面に合わせ目が出ないようになっています。そういったところもよりレベルアップに挑みつつ取り組んでいます。
ECサイトでの購入特典PETシートで空間を演出!
I氏:また、KADOKAWAのECサイトでの購入の無償特典として、電撃エフェクトと地面のPETシートが付属します。
I氏:エフェクトとPETシートを組み合わせてヴィネット風に楽しむこともできます。ジオラマを作るのはさすがに大変ですが、こうしたパーツを使うことで簡易に空間を演出して、また雰囲気が違うディスプレイを楽しんでいただけるものになっています。
――そしてKADOKAWAのECサイトでの購入の有償特典としてはこちらのゲコ太デザインのニッパーがついてくるのですね。
――前作(めぐみん)ではニッパーがついた豪華セットの予約が予想以上に多かったと聞きました。
I氏:そうですね。ニッパー付き商品はプラモデルのスターターセット的なものですから、今回も同様に「プラモデルは作ったことはないけど美琴というキャラクターが好き」という方の初めてプラモデルを作るきっかけになれれば嬉しいですね。
――それでは最後にユーザーの皆様に一言お願いします。
I氏:私自身も『とある』シリーズは大好きなので、見ていてこの絵がいいな、このポーズを取らせたいなという所を今回商品の遊べるギミックとして詰め込んだので、ぜひ組んで触って、そこからぜひ動かして遊んでいただければ嬉しいです。発売は2025年と少し先になりますが、それまでどうぞ楽しみにお待ちください。
――ありがとうございました。
今回のインタビューで紹介された『とある科学の超電磁砲T』御坂美琴のプラスチックモデルは2024年5月20日(月)よりKADOKAWAグループECサイトほか、全国のホビーショップなどで予約開始となるので、お見逃しなく!
DATA
KADOKAWA PLASTIC MODEL SERIES 「とある科学の超電磁砲」 御坂美琴
- 組み立て式プラスチックモデル
- ノンスケール
- 全高:約163mm
- 商品内容:
通常版…本体×1、表情パーツ×3種、手首パーツ×5種、電撃エフェクト×1式、砂鉄剣×1、ディスプレイ用台座×1
DX ver.…本体×1、水着ボディ×1、表情パーツ×4種、手首パーツ×5種、水着用手首パーツ×5種、電撃エフェクト×1式、砂鉄剣×1、ディスプレイ用台座×1 - 発売元:KADOKAWA
- カドカワストア、キャラアニ.com、エビテン購入特典:電撃エフェクトPETシート×1
- 価格:通常版…8,250円(税込)、DX ver.…9,900円(税込)、通常版薄刃ニッパー ゲコ太カラーver.付き…11,000円(税込)、DX ver. 薄刃ニッパー ゲコ太カラーver.付き…12,650円(税込)
- 2025年1月発売予定
※2024年5月20日(月)より順次予約受付開始となります。
※KADOKAWAスペシャルセットは国内ではカドカワストア、キャラアニ.com、エビテン限定販売です。
※本商品の組み立てにはニッパーが必要です。
※画像は開発中の試作品です。実際の商品とは異なります。
(C)2018 鎌池和馬/冬川基/KADOKAWA/PROJECT-RAILGUN T
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