素組みでガンプラ! ~ギラ・ズール~ 前編
ガンプラの楽しみ方は人それぞれ。合わせ目を消したり全塗装して“ガチ”で仕上げていくのも楽しいけれど、せっかく色分けが再現されているガンプラだから、そのまま組んで楽しむのもアリでしょう。
そこで本コーナーでは、プロモデラーの桜井信之氏に、充実した作業環境のない方にもガンプラ作りを楽しめるように、超基本からちょっとしたワザまで、素組みで作る際の“コツ”を紹介してもらうことにしました。少しの手間で十分楽しめる“素組み”の楽しさを、味わっていただければと思います。
今回は、「HGUC AMS-129 ギラ・ズール(アンジェロ・ザウパー専用機)」を例に、シールの貼り方をご紹介!
■HGUC AMS-129 ギラ・ズール(アンジェロ・ザウパー専用機)
~シールを貼るときのコツ~
●今回使った道具
ピンセット
爪楊枝
1 プラモデルに付属しているシール。作例も含め、全塗装して完成品を製作する場合は使用することのないものですが、このシール……想像以上に重宝するアイテムです。今回は特徴的なエングレー ビングなどを、ギラ・ズールに付属しているシールを使って仕上げてみましょう。
2 まずは正面のスカート。インスト(説明書)の指示に従ってシールを貼ります。中央部分のラインを貼った後、両サイドのラインを貼ります。キットの凸モールドからズレないよう位置に注意して貼ります。この段階ではシールを“乗せる”感じで、軽くパーツに置くだけで十分です。
3 スカートには中央部分と両サイドにスジ彫りが入っていて、シールをただ貼っただけでは、シールがスジ彫りに密着せず“浮いた”状態になってしまいます。そこで爪楊枝などを使いスジ彫りに沿ってなぞり、シールをなじませていきます。
4 両サイドの凸凹したモールド部分も同じで、爪楊枝などで上から押さえるように密着させていきます。キットのモールドにシールをなじませるだけで、シールとは思えないほどリアルに仕上げることができます。
5 次はスネのパーツ。複雑な曲線を描き、スネパーツ全体にラインが入っています。このような部分のシールは何枚かに分割されていて、きちんと重ね合わせて貼ることが最も重要でしょう。まずは スネ中央、エングレービングの中心になるシールから貼ります。
6 次に動力パイプ周辺の、最もカーブが付いている場所にシールを貼ります。先ほど貼ったシールに繋がるよう、位置に注意して貼っていきます。
7 このように分割されたシールの接続部分はラインが途切れないように、少々重なり合うように長さが設定されているようです。このままシールを重ねて貼っても問題ありませんが、シールが重なり合った時にできる段差が気になるようであれば、デザインナイフでカットすると、より滑らかに仕上げることができます。
8 その後は次々とシールを貼っていき、一連のラインが貼り終わったら綿棒などで押さえつけ、シールを固定します。この時もキットの凸凹したモールドになじませるように貼っていきましょう。
9 これはヒザ部分に付く小さなパーツ。このパーツは設定画では全体が白く、真ん中が黒く塗られた配色となっています。このパーツもシールで塗り分けを再現します。まずはパーツの中央にシールを置きます。その後、爪楊枝の先端でパーツ中央の凹んだモールド部分にシールを押しつけます。中心の凹んだ部分がズレないよう注意します。
10 その後パーツの外周にシールをなじませていきます。これで完了です。モールドからズレないようにきちんと貼れば、筆やマーカーで塗るよりも簡単に、美しいエングレービングを表現することができます。
前編はここまです! 後編は2014年7月24日に更新予定なので、お楽しみに!!
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