『ゴーストバスターズ』オリジナルファンも感涙?あの大人気作が30年ぶりに復活!
『ゴーストバスターズ』といえば、オリジナルは1984年に公開された作品です。リアルタイムで見ていた人であれば、あの有名な主題歌のフレーズを懐かしく思い出すのではないでしょうか。本作ではその内容を今風にアップデイトしてさらにパワーアップ! ここのところ、実際にゴースト調査を行う人々の活動が地味なことを反映させてか、POVの手法などを活用してじわじわとリアルに怖い作品が席巻していますが、たまにはド派手にゴースト退治が見てみたいという人にはピッタリな作品です!
※一部解説にネタバレを含んでます。
ストーリー
大学の物理学教授エリンは、19世紀から残るオルドリッジ邸の調査を依頼された。しかし、大学の終身在職権を得たいエリンは、ここで妙な評判を立てるわけにはいかない。そこで、かつて若気の至りで共同著作を出版した科学大学の研究室にアビーを訪ねることにした。
成り行きで、アビーと相棒ジリアンとともにオルドリッジ邸に行くことになったエリンは、そこで本物のゴーストと初めて遭遇し、黒歴史だったはずの著書が真実だったと思い知る。
ところが、オルドリッジ邸での騒動がネットで話題になり、案の定エリンは大学を解雇されてしまった。
当然、アビーたちも大学を追われ、3人で超常現象調査会社を設立することにした。オフィスの場所を探すも、元消防署は家賃が高くて断念。中華料理屋の2階に構え、イケメンだがものすごく頭が悪い青年ケヴィンを雇い、どうにか会社らしい体裁を整えたのだった。
最初の依頼者は地下鉄駅員のパティ。地下鉄構内で目撃したゴーストの調査だった。ジリアンが開発したゴースト捕獲器を持って現地へ向かい、見事ゴーストを発見するが、捕獲には失敗。しかし、ビデオ収録は成功したので、早速成果をYoutubeで発表するが、逆にインチキ呼ばわりされる始末だった。
めげない彼女らは、ニューヨークの都市伝説に詳しいパティもメンバーに加え、ゴースト捕獲器その他ガジェットを補強し、次の機会に備える。そして、ついにオジー・オズボーン主宰のロックフェス会場にゴーストが出現!
“ゴーストバスターズ”に最大のチャンスがやってきた!!
解説
1984年の大ヒット映画『ゴーストバスターズ』を現代のニューヨークを舞台にリメイク。
主人公がおっさんばかりだった原作から、おばさんに変えたのが主な変更点。ようするに大して変わってはいないということ。どちらかと言うと、男から女に変わったことで、いろんな面でパワーアップしたくらいだろう。
まず、ガジェット類は、さらに強力になった。バックパックに仕込んだゴースト捕獲装置“プロトンパック”は、たぶん原作よりも軽量化された。しかも、今回はエリン用に“ゴースト手榴弾”、アビーには“ゴーストグローブ”、パティに“ゴースト・チッパー”、そしてホルツマン専用の2丁拳銃“プロトン・ショットガン”が新登場。前作よりも多彩な攻撃方法でゴーストと対決できるようになったのだ。
そして、ゴーストバスターズといえば、颯爽と元消防署のガレージから発進する“エクト・ワン”。原作では1959年型キャデラックの改造車だった。今回もキャデラックには違いないが、1981-83年型フリートウッドの霊柩車がベースになっていて、四角く無骨だった前エクト・ワンに比べると、流線型の車体で女性らしさ(!?)を表現している。
さらに今回は、“エクト・ツー”も登場。おバカ受付のケヴィンが乗り回すバイク型だ。でも登場シーンは、短いから見逃さないように。
そんな感じに見どころ盛りだくさんの本作の中で、何といっても一番の見どころは、やはり前作へのオマージュの数々だろう。時代やキャラクターの性別も含めて、ものすごく変えてしまったイメージがあるかもしれないけど、実はほとんど変わっていないと言っても過言ではない。
そのうえ、前作の主演俳優たちが、いろいろなところにカメオで登場。意外な設定の役柄だったり、いかにもな役柄だったり、とにかく彼らが登場するたびに拍手喝采となるはず。しかも、旧キャストの誰もがサービス精神旺盛で、まるで『ゴーストバスターズ』の同窓会状態なのだ。
もちろん、ゴーストたちも大幅にパワーアップ。当然のようにCGで作られたゴーストたちになるわけだが、前作のパペット感も充分に再現したキャラ作りになっているので、ほとんど違和感なく見られるはず。
さらに、あの前作の“ラスボス”マシュマロマンも、ご期待通りの笑顔(と怒り顔)満開で再登場。とにかく登場ゴーストの物量は、完全に原作版を超えているので画面の端から端まで見逃し禁止だぞ。
そして、本作のラスボスとして、いよいよ“アレ”の出番がやってくるわけだ!!
ゴーストバスターズ全員集合! 左からパティ、アビー、エリン、ホルツマン。エリン役のクリステン・ウィグは『サタデーナイト・ライブ』出身で、『ブライズメイズ 史上最悪のウエディングプラン』の主演兼脚本を担当し、アカデミー賞にもノミネートされた才媛。アビー役のメリッサ・マッカーシーもスタンダップ・コメディアン出身で、数々のコメディに出演。『ブライズメイズ 史上最悪のウエディングプラン』でも活躍している。ホルツマン役のケイト・マッキノンも『サタデーナイト・ライブ』出身で、声優としても活躍。『ファインディング・ドリー』や『アングリ―バード』にもキャスティングされているぞ。パティ役のレスリー・ジョーンズも『サタデーナイト・ライブ』からキャリアをスタート。みんなただのおばさん女優というわけではなく、それぞれが、実力派のコメディエンヌたちなのだ。
エリンたちが最初に出会うゴースト。オルドリッジ邸に出現する美人幽霊。本作は3Dでも公開されるので、この美人幽霊も飛び出してくるのだ。そして、3Dならではの見どころは、やはりゴースト捕獲ビーム。なんとビームも画面から飛び出してくるらしいぞ。
実は、本作最大の見どころが、このクリス“マイティ・ソー”ヘムズワース演じる、おバカ受付兼秘書のケヴィン。たぶん、映画史上最悪なほどのおバカなのだ。どれほどバカなのかは、観ての楽しみ。しかし、本作の製作者たちが、いかにこのケヴィンを愛しているかは、エンディングで明らかにされる。とにかく本編が終わってエンドクレジットが流れ始めても、絶対に席を立たないように。劇場が明るくなるまで見どころが続く。その中でも、とりわけこのケヴィンにかなりのボリュームを割いているのだ。
DATA
- 監督・共同脚本・製作総指揮:ポール・フェイグ/製作総指揮:ダン・エイクロイド、他/出演:クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシー、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース、アンディ・ガルシア、他
- 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- 上映時間:116分
- 8月19日より全国ロードショー
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