グリプス戦役の主力・RMS-106 ハイザック。「ザク」の外観が果たした役割とは――?『機動戦士Zガンダム』描き下ろしのイラスト連載、更新!!

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イラスト●藤岡建機/編集●電撃ホビー編集部

一年戦争後、ザクⅡを接収した地球連邦軍が自軍の技術などを投入して開発したMSが、このハイザックです。T3部隊が先行量産型のテストを行ったことでも知られています。グリプス戦役において主力MSのひとつとなったハイザックですが、「ザク」が用いられたことにはある理由がありました。それが「MSの外見による心理効果の実証」です。地球連邦軍が「ザク」を用いるという光景は、ジオン残党に様々な影響を与えました。それはレジオンも例外ではありません。ジオン系組織の象徴でもあったザクだからこそ、こうした影響があったのです。

 

ar_ba41noteT3部隊で運用された先行量産型を経て、グリプス戦役を戦ったハイザック。戦後はレジオンの手にわたった機体も多いほか、アルカディアプラントで建造されています。

 

 

RSM-106 ハイザック

グリプス戦役における主力MSのひとつであったハイザックは、高い生産性によって大量配備が可能でした。また、「ザク」という外観を用いたことによる敵味方組織への心理的影響を実証するという目的も内包していました。この試みは一定の成果を上げましたが、各地に潜伏するジオン残党の中には、戦い続けるザクに自身を投影し、その意思を一層強固にする者もあったといわれます。ガンダムと同じく、ザクにも特別な意味があることを示した実例といえます。

 

ph01 ph02上がティターンズ仕様、下が地球連邦軍仕様のハイザック。全天周囲モニターなどは装備しますが、ビーム兵器を同時使用できないなど、技術的には発展途上の機体でした。

 

 

ARZ-106HZ ハイザック(レジオン鹵獲仕様)

グリプス戦役後、火星に逃れたティターンズ残党の機体をレジオンが鹵獲、改装して自軍の戦力として配備しました。レジオン軍では、TR強化パーツとの同時使用が前提のため、機体性能の大幅な向上などは行われていません。そのためか、高い生産性や操縦性などで高評価を得ています。また、ジオンの後継組織であるレジオンが、「地球連邦軍からザクを取り戻した」というプロパガンダ的な要素もあったといわれます。火星のアルカディアプラントでも建造されており、現在ではそちらの方が多く配備されています。

 

phA ph07上が戦艦や基地などに配備された通常型、下が主に警備に用いられた軽装型となります。武装に加え、バックパックの形状や脚部の外装ユニットの有無などが異なっています。

 

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(C)創通・サンライズ イラスト/藤岡建機

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