【機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス】デルフォイ隊に対する地球連邦軍の対応、そこには「ガンダム神話」が関係していた!?「ガンダム」が持つ政治的・軍事的な意味を解説

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本日、12月27日(水)は『機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス』第12話が掲載された、『月刊コミック電撃大王2018年2月号』の発売日です! たった3艦という、わずかな戦力での作戦を強いられることとなったデルフォイ隊。ヨーンたち地球連邦軍、そしてアルノーたちネオ・ジオン軍残党は、それぞれの思いを抱え決戦の地へ赴きます!

 

ph01さて、決戦にあたってデルフォイ隊は地球連邦軍に援軍を要請しましたが、それが受け入れられることはありませんでした。援軍を派遣しなかった地球連邦軍には「ある思惑」があったのです。それは、デルフォイに配備されたガンダム[グリンブルスティ]と大きな関係がありました。

 

ph02「ガンダム」があるというだけで増援を断る理由になる……それほどの意味がこのMSにはありました。

 

 

「ガンダム」の名が持つ意味と、地球連邦軍の思惑

一年戦争におけるRX-78-2 ガンダムの活躍以降、「ガンダム」の名は特別な意味を持つようになりました。その結果、民衆は地球連邦軍ではなく、「ガンダム」に期待を寄せたのです。それは「ガンダム」が政治的な存在になったことを意味していました。

 

この状況を快く思わなかった地球連邦軍にとって、今回の作戦は格好の機会でした。「ガンダム」を擁するデルフォイ隊にあえて増援を送らず、暗に失敗するよう仕向けたうえで、危機は地球連邦軍宇宙艦隊によって救う――そんなシナリオを描いていたのです。

 

ph03一年戦争以降の戦乱において、「ガンダム」は重要な意味を持っていました。民衆に神格化されていた「ガンダム」の名を失墜させることを地球連邦軍は狙っていたのです。

 

 

各時代のガンダム

一年戦争から第一次ネオ・ジオン戦争まで、いくつものガンダムタイプが開発・運用され、その多くが各時代の戦乱において多大な戦果をあげていきました。

 

ph04RX-78-2 ガンダム以降、ガンダムは組織を象徴する機体であるだけでなく、戦乱の終結に大きな役割を果たしました。それが喧伝された結果、民衆の間に「ガンダム神話」が構築されていったのです。

 

●一年戦争――RX-78-2 ガンダム

ph06地球連邦軍の「RX計画」で開発された試作MS。極めて高い性能を誇り「白いヤツ」として、ジオン公国軍の兵士たちに恐れられました。地球連邦軍では以降も本機の名を継いだMSが開発されていくことになります。

 

●グリプス戦役――MSZ-006 Zガンダム

ph07反地球連邦組織「エゥーゴ」が「Z計画」において開発した可変MS。単独での大気圏突入能力などを持った最初期の可変MSであると同時に、組織の象徴ともなりました。第一次ネオ・ジオン戦争でも運用されました。

 

●第一次ネオ・ジオン戦争――MSZ-010 ZZガンダム

ph08合体変形機構を備えたガンダムで、アーガマ隊に配備されました。頭部にハイ・メガ・キャノンを装備するなど、高い攻撃力を有します。「ガンダムチーム」の象徴的な機体として、敵味方にその存在が知られていました。

 

 

ガンダムが引き起こした戦争

一年戦争が終結してから3年後の宇宙世紀0083年、ジオン残党である「デラーズ・フリート」が地球連邦に対する反乱を起こします。「デラーズ紛争」と呼ばれるこの戦乱には、当時「ガンダム開発計画」で試作されたMSが深く関わっていました。そして戦乱の後に結成されたティターンズには、中止になった「ガンダム開発計画」の資金が流用されたといわれています。

 

いずれも民衆の多くは知る由もないことでしたが、一年戦争を経てガンダムの名は政争の具として利用されるほどのものになっていたのです……。

 

ph09RX-78GP02 ガンダム試作2号機。ガンダム開発計画で開発された機体で、条約で禁止されているはずの核兵器を装備します。デラーズ・フリートに強奪され、地球連邦軍の観艦式を襲撃しました。

 

ph10AGX-04 ガーベラ・テトラ。アナハイム・エレクトロニクス社より秘密裏にシーマ艦隊に譲渡されました。外装こそ変更されているものの、元はガンダムタイプのMSだったと噂されています。

 

ヒーローとしてもてはやされる一方で、陰謀に利用されることもあるガンダムたち。それぞれの陣営がどのような思惑でガンダムを捉えているのか考えながら、あらためて物語を眺めてみれば新たな事実が見えてくるかもしれません。

 

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