白虎かなめのワンダーフェスティバル2015冬ディーラーブースプレイバック！ その1 『艦隊これくしょん -艦これ-』後編
去る2014年2月8日に千葉幕張メッセで開催された国内最大級のホビーの祭典ワンダーフェスティバル。アマチュアディーラーの力作ギャラリー第2回は、引き続き『艦隊これくしょん -艦これ-』をピックアップ。今回は軽巡と駆逐艦や潜水艦、深海棲艦を中心に、スケールフィギュア以外のデフォルメフィギュアなども紹介します。巨大な艤装や抜群のスタイルで立体映えする戦艦や重巡も人気ですが、駆逐艦のバラエティに富んだ艤装や様々なパターンの可愛らしさは、フィギュアでも人気なのです。一方、深海棲艦は生物的なクリーチャーアレンジなど質感で造形表現を遊べる、原型師として挑み甲斐のある素材として人気です。
なお前回の記事中で、『艦隊これくしょん -艦これ-』のワンフェス2015冬の当日版権申請数が200以上と書きましたが、この数字は申請ディーラー数であり、件数だったそれまでの当日版権申請数と単純な比較はできませんでした。お詫びして訂正します。１ディーラーで複数申請しているディーラーがかなり多かったので、実際はこの倍は製作販売されていたと思われます。
まずはSakaki Workshopsによる3人の駆逐艦娘からご紹介。ケレン味たっぷりのポージングと緻密な造形で、元気な可愛らしさと勇ましさの両立という小型艦娘の魅力を存分に表現した逸品揃いです。叢雲のように、造形中組み上げて確認するのが難しいポーズや繊細なパーツ群はデジタル造形の強みのひとつですね。
叢雲（Sakaki Workshops）
夕立改二（Sakaki Workshops）
時雨改二（Sakaki Workshops）
続いて少女らしさがよく表現された、踊る海龍亭の駆逐艦たち。原型担当のNOA氏はこれまでに白露、時雨、涼風、五月雨も製作していて、これで白露型駆逐艦7隻をコンプしたことに。まさに愛ですね！
春雨（踊る海龍亭）
夕立（踊る海龍亭）
村雨（踊る海龍亭）
クールな表情と高密度でシャープな造形がとても凛々しい！
叢雲（モデルパッショナ）
第六駆逐隊の艦娘はワンフェスでも人気。チョコンと座った澄まし顔、コンパクトで可愛いのです。
駆逐艦 電改（たいやきっ）
ちょっと生意気で素直になれない曙らしい表情とポーズに、世のクソ提督（笑）たち大歓喜。
駆逐艦 曙（たけみつ堂）
MMDのモデル製作で知られるおんだ氏による時津風。衣服の柔らかさと艤装の硬質感の作り分けが素晴らしい！
時津風（ポリゴノイズ）
イラストを細部まで再現した谷風。1/12という小スケールに見えない緻密さ！
谷風（つんどく工房）
昨夏のイベントのE6クリア報酬だった磯風。クールな表情と展開した艤装のディテールの作り込みが決まっています。
磯風（METALBOX）
しばふ氏の画風を的確に再現した柔らかなキャラ造形と、スケールキット並みの艤装の造形が圧巻！
最上（はこむす）
一斉発射される魚雷の表現が格好良い！ ムチムチなボディラインも雷撃に負けない迫力！
伊19（稲荷庭）
潜水艦で多く目に留まったのがまるゆ。こちらは人気原型師おくむら氏によるもので、素朴な感じが可愛い♪
まるゆ（the poppy puppet）
勝嶋康一氏原型のまるゆはキラキラした笑顔が魅力的。同じキャラでも原型師による表現の違いが楽しいです。
まるゆ（MINE）
ここからは深海棲艦をズラリとご紹介！ 原作でも艦娘と全く異なるタッチで描かれ、原型師の自由な発想が刺激的。ミステリアスなお姉様方が並ぶなか、北方棲姫の登場で幼女方面の隙もなくなりました（笑）。
崩れた艤装と露になった肌。燃えるように赤く染まった塗装と、ため息モノの情報量に圧倒されます。
空母棲姫（てずくな）
展示のみでしたが、内田恭輔氏による独自アレンジが凄まじい存在感を放っていたレ級です。
戦艦レ級＋敵艦載機（Sakaki Workshops）
コケティッシュなポーズと少女らしさを強調した造形が可愛い！
北方棲姫（メルボックス）
腕で寄せた胸に目がいきますが、うねる髪やドレスの質感、神秘的な表情など見ごたえのあるフィギュアです。
中間棲姫（さいころぶたい）
コンプティーク掲載のポスターイラストを再現。禍々しい躍動感が凄いです。
ル級（陽炎ショートパンツ）
戦いに消極的な雰囲気と爆乳、彼女の二大特徴が凝縮を堪能できる胸像とはナイスです。
港湾棲姫 胸像（i:Pach-wks）
ヲ級はとくに人気の高い深海棲艦で、今回も多くの作品が見られました。よぴのアツシ氏によるヲ級は、クールな雰囲気が印象的。
空母ヲ級（CARREY）
頭部のドーム部分がクリアーパーツ製で内部が透けて見える表現が、某映画モンスター的でおもしろい！ 太もものキルマークも注目。
空母ヲ級改（肉男爵倶楽部）
ダメージ状態と通常状態のコンパチ仕様のヲ級。このように普通の肌色に塗るのもアリですね！
空母ヲ級 破ver.（Kizuna）
1/35スケールのキャラフィギュアを製作しているディーラーから深海棲艦も登場。これ全部が掌に乗るボリュームなのです！
深海棲艦セット（青葉蘭造形部）
最後はデフォルメフィギュアなどです。好きなキャラを比較的手軽に揃えられるので、多数のキャラが登場する『艦隊これくしょん-艦これ-』のような作品に向いていますね。デフォルメの仕方も様々で、原型師の工夫が楽しめるカテゴリーといえるでしょう。
人気デフォルメ可動シリーズの新作は、第六駆逐隊の人気艦娘。特徴を捉えた造形が可愛くてハラショー☆
まめ響（風民風味）
ベテラン原型師、佐藤嘉昭氏の天津風。しっかりしたバランス取りは流石。
ディフォルメ天津風（ほんだら商会）
ねんどろいどで未発売の高雄を造形。人気シリーズの補完が楽しめるのもイベントの醍醐味。
ねんどろいど 重巡洋艦 高雄（R-FS11136）
こちらは根強い人気のデフォルメシリーズの艦娘。北方棲姫と天津風もありました。
Pinky:st 陸奥さん（吉村報恩堂物販部）
元絵をデフォルメにうまく落とし込んだポーズと、艤装の適度な作り込みが可愛い！
駆逐艦Aセット（陽炎運命）
もっちりだんご状、最早デフォルメなのかも謎（笑）な雪風。前歯がキュート過ぎ！
ゆきかぜだんご（平八座禅VS Bカンパニー）
各種ドール用の衣装も多く見かけましたね。こちらのディーラのように、レジンキットの艤装まで付属した力作もありました。
川内型セット、白露型セット、天津風セット（ぷらちな★ぱれっと）
白虎かなめのイチオシ！
最後は今回の、独断で選んだ私が一番お気に入りの作品を。最大の理由は私が初雪嫁艦の提督（爆）だからですが、表情やコタツも含めたシチュエーションの“らしさ”が素敵。宴会芸さんは2014夏も初雪を造形していたディーラーさん、こだわりの初雪愛に感銘しました！
初雪（宴会芸）
とてもバラエティーに富んだ『艦隊これくしょん -艦これ-』後編、いかがでしたか？ こうして見ると「お姉さん」から「美少女」、「ミリタリー」「メカ」「クリーチャー」と大抵のカテゴリーが含まれる懐の深い作品で、多くの原型師が参入するのも頷けます。なお『艦隊これくしょん -艦これ-』の当日版権申請アイテムは、版権元の規定で同仕様の商品は再販不可という決まりがあります。つまり同じ物を展示販売できるのは今回限り。そのなかで多くの原型師が製作する魅力がある作品なのは、ここまで見てくださった貴方なら、説明するまでもないですよね。一般メーカーによる商品がさらに増える今夏は、どのくらい変動が出るのか興味深いところです。次回は『ガールズ＆パンツァー』などその他の人気タイトルからご紹介の予定です。
（自分もワンフェスで幾つか艦娘のキットを購入させて頂きましたが、いつ組めるやら……フィギュアライター白虎かなめ）
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