ランバ・ラル専用ゲルググや、パンダッガイを使った独特の世界観の作品など!電撃ガンプラアカデミー2018年9月編
「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP 2018」の決勝戦もいよいよ迫ってきましたね! ということで今回は、2018年9月1日~9月30日までに届いた作品の中から、サクライ総統がピックアップした5作品を紹介。全投稿作品はワンダースクールにて公開中です!
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サクライ総統イチ押しの5作品
作品名:MS-14S ゲルググ初期生産型(ランバ・ラル専用機)(トレジャー015さん)
工作も大変丁寧ですが、ブルーの色味がとても素晴らしいです。ランバラルと言うとアニメの様に明るいブルーを選択しがちですが、ミリタリー調のブルーに加えてご本人が仰るようにクリアーブルーで深みを加えたのがとても効いていると思います。白で統一したマーキングとフラットな質感が見事にマッチしています。武器の金属色も過度に光り過ぎておらず、メタリック色なのに落ち着いた雰囲気が本体に似合っていると思います。
元キットの印象が残っていないほど作り込まれており、ご本人の拘りがとてもよく伝わってくる作品。数多くのキットが発売されているグフなので、一見あらゆるキットをミキシングするとできそうですが、MSgpoさんが目指した画稿を再現するには適切なキットのチョイスと「必ず完成させる!」という情熱が必要なモデリングです。拘ったというモモの形状もとても目を引くポイントになっていると思います。見事に画稿を再現された素晴らしい作品です。
エアブラシ作業と言うと、ついついエアー圧や塗料の希釈具合、グラデーションの立ち上げ方に話がいってしまうのですが、海外の有名画家の作品を見てもわかるとおり、じつはマスキングで作った効果に最大の特徴があります。マスキングと言っても塗りたくない部分を隠すという意味ではなく、ブラシのボケアシとマスキングでの急激な色の切り替えを多用するところに面白さがあります。これからもさまざまなマスキング法やテクスチャーを使って、いろいろなパターンに挑戦してください。またのご投稿をお待ちしております。
独自のワールドを追求されている紙ひも20号さん久々の新作は、さらにご自身の世界観に磨きがかかっていてとても楽しめる作品。今さら技術的なことをアドバイスする必要はないのですが(笑)、以前苦労されていた樹脂の気泡を利用した泡も見事にコントロールされているように見えます。波紋の表現もお見事だと思います。地上と水中を同時に楽しめるジオラマ作品は近年めっきり少なくなったので、若いモデラーさんには新鮮に映ると思います。早くも次回作を楽しみにしております(笑)。
作品名:HGUC MS-14JG ゲルググJ(ttacさん)
一見しただけではわかりにくいですが、大変丁寧に作られ塗装されている作品です。HGUCのゲルググJはかなり初期のキットのため、かなりの苦労を要したと思います。とくに多くのパーツが一体化されているので、塗装でこれほど“別パーツ感”を出すためには丁寧な塗り分けが必要なのですが、とても清潔感ある仕上がりになっています。グレーではなく淡いライトグリーンのカラーリングもとても似合っています。力作だと感じました、お見事です!
サクライ総統の総評
ようやく秋らしくなってきた今日この頃ですが、皆さんも“模型の秋”を楽しまれているでしょうか?(笑)。やはり夏休みはまとまった作業時間が確保できるので、今月は大変多くの作品が届きました。ありがとうございます。
模型製作を生業にしていると、なかなかプライベート作品や実験を兼ねた習作を作る時間が取れないのですが、この原稿を描き終えたら少し時間ができそうなので「さぁて、何を作ろうかな?」と楽しみにしています。とは言え、この数カ月間で新製品プラモが山のように溜まってしまったので、まずは気になっているアイテムからコツコツと作り始めようと思っています。
近年「罪プラ(積みプラ)」という言葉がネット上に氾濫していますが、僕は未組み立てのキットを貯め込むことが決して罪とは思っていません。なぜなら毎月欲しくなる新製品が国内外合わせて20、30点と発売され、それらを購入していたらきちんと作る人でも当然そうなりますよね(笑)。当然プラモデルは作って完成させるに越したことはありませんが、個人的にはそれ以外の楽しみ方もあると思っています。とくにスケールモデルなどは幾何学模様のように整然とパーツが並んだランナーを見ているだけでワクワクしますし、パーツ1つやボックスアートを眺めていても、そのディテールや表現方法にはメーカーそれぞれの個性が模型に対するスタンスが現れているので、これらを見ながら友人とビールを飲んで話しているだけでとても楽しい時間が過ごせます(僕たちはこれを“ランナー酒”と呼んでいます・笑)。未組み立てのキットが溜まってはいますが、決して闇雲に作るのではなく、ときにフルペイント、ときには成形色活かし、ときにはランナー酒で、それぞれのキットを楽しもうと思っています。
とはいえGBWCも2次審査が発表され、ますます盛り上がるガンプラシーン。通過作品を見ていると、僕もたまにはじっくりと構想を練った“作品”が作りたくなってもいます。どちらにしても、わずかな余暇と短い秋の夜はやはり模型を楽しんで過ごそうと思っています。……とはいえ模型製作は“本能”なので我慢できずにガンガン作っちゃうんだろうなぁ……(笑)。
電撃ガンプラアカデミーへの応募はワンダースクールにて受け付けています。
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