素組みでガンプラ! 【基礎】ワンランク上の仕上がりを実現する簡単な部分塗装法 後編

更新日:2016年12月28日 12:48

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は、初心者でもできる部分塗装の方法を紹介します! 後編では少し塗りにくい箇所の塗装法を伝授!(⇒前編はコチラ

 

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▲HGUC MS-06R-1A 黒い三連星ザクII (MSV)

 

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 今回は少々塗るのが難しい箇所の部分塗装を行ってみましょう。代表的な部分がモモ外側の長方形のモールドです。ここは外周が「白」、中央部は「黒」、二連の丸い凹モールドは「全体は赤で中央は黒」と複雑なカラーリングとなっています。

 

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 まずは最も目に付く白の塗装をしてみましょう。前回も説明しましたが、暗い成形色の上に、白などの隠蔽力の低い塗料を塗ると十分な発色が得られず、成形色のダークブルーが透けてしまいます。それを防ぐため、隠蔽力の高い「白」を使いましょう。ここでオススメするのはMr.カラーGX1「クールホワイト」です。

 

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 では実際に塗ってみましょう。「面相筆」を使い、モールドの外周を塗っていきます。非常に細い部分なので、慎重に塗りましょう。

 

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 しかしきれいに塗ることができませんでした。これは長方形モールド“逆エッジ”部分に塗料が不規則に溜まってしまい、塗り分けのラインがキッチリとした直線にならなかったためです。結果的に塗装がはみ出てしまっています。

 

■横から見た状態

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■上から見た状態

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▲逆エッジ部に塗料が溜まり、きっちり塗り分けることができません。

 

 

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 塗り分けラインにスジ彫りなどが彫り込まれていれば、そこで塗料がストップするのできれいに塗り分けるのも簡単なのですが、このような逆エッジの切り返し部分を筆で塗り分けるのは、かなり難しいです。そこでちょっとしたコツをお教えします。スジ彫りなどで使うニードルを使って、この“逆エッジ”部分を軽くケガいて細い溝状を入れます。

 

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 先ほどと同じ要領で筆塗りしても、きちんと塗り分けることができました。これはプラスチックをケガいて溝を入れたことによって、その溝の両サイドがめくれ上がり、その部分が防壁となって塗料が流れ出ずにすんだためです。

 

■横から見た状態

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■上から見た状態

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▲逆エッジ部をケガいたことで周囲が若干めくれあがり、塗料が流れ込まないようになります。

 

 

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 同じ要領でランドセルのスラスターも塗装してみましょう。白の塗り分け部はシールが付属していますが、せっかくなので白も赤も塗装で仕上げてみました。

 

■完成写真はコチラ!

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■まとめ
今回は部分塗装をお送りいたしました。HGUCのポイントは、初級者から上級者まで対応できるシリーズだということです。色分けされたパーツとシールを使用すれば初心者でも組み上げられますが、わずかな部分塗装を施すことで中級レベルの仕上がりにランクアップさせることができます。今回、ホイルシール部分はすべて筆塗りし、マーキングは付属の透明シールを使い製作しました。みなさんもポイント塗装でワンランク上の仕上がりを目指してみてください。

 

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(C)創通・サンライズ

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