素組みでガンプラ! 【その1-1】シールを貼るコツ ~RG ストライクフリーダムガンダム~
ガンプラの楽しみ方は人それぞれ。合わせ目を消したり全塗装して“ガチ”で仕上げていくのも楽しいけれど、せっかく色分けが再現されているガンプラだから、そのまま組んで楽しむのもアリでしょう。
そこで本コーナーでは、プロモデラーの桜井信之氏に、それほど充実した作業環境のない方にもガンプラ作りを楽しめるように、超基本からちょっとしたワザまで、素組みで作る際の“コツ”を紹介してもらうことにしました。
初心者の方も、そして「全塗装の経験はあるけど時間や環境が……」という方も、少しの手間で十分楽しめる“素組み”の楽しさを、味わっていただければと思います。
今回は、発売とともに大人気となった「RG 1/144 ストライクフリーダムガンダム」を例に、RGシリーズの特徴でもある「リアリスティックデカール」の貼り方を指南。シールの貼り方として役に立つ方法をお届けします。
■RG 1/144 ストライクフリーダムガンダム
~リアリスティックデカールの貼り方~
●今回使った道具 (いずれも100円ショップなどで購入可能)
ピンセット
綿棒
スプレーボトル
まずは組んでみます。RG(リアルグレード)というキットの特徴なので、改造はもとより塗装も行っていません。これだけ良く動いて遊べるキットなので、塗装後に塗膜の剥がれを気にするより、素直に組んで様々なポーズをとらせ遊ぶのも、本シリーズの楽しみ方の一つと言えるでしょう。
キットに付属のシール「リアリスティックデカール」です。非常に薄く、表面がツヤ消しになっていますが、アクセントとしてメタリックの部分も含まれています。
シールの貼り方の基本として、決して指では貼らないこと。透明素材なので、シールの裏側に指紋が付着すると、貼り付け後も目立ってしまいます。必ずピンセットを使用することが大切です。
■「水貼り」をやってみる
RGストライクフリーダムのシール貼りにおいて最大のポイントは、この透明のシールドといえるでしょう。
ここで一つ紹介したい技法が“水貼り”です。店舗などのウインドウや車のスモークを貼る時に用いられる方法で、一時的にシール面の粘着力を弱め、位置決めが容易になります。
まず100円ショップのもので構わないので、ミストを噴射できる「スプレーボトル」を用意します。その中に水を入れ、貼り付けるキットの表面と、シールの裏面に水を少々噴霧します。この時5%未満で中性洗剤を混入しておくと、静電気の発生を軽減できます。「5%未満」と言っても難しいのですが、250㏄程度のボトルなら1~2滴といったところです。
前述しましたが、表面が濡れているので、シールの接着能力が弱まり、キット表面での位置決めが楽になっています。
慎重に位置決めをしたら、中央付近を押してキットにシールを密着させます。
次に綿棒を手に取ってください。濡れているためにまだシールは貼りついていないので、手を離しても大丈夫です。綿棒を手にしたら、中心から上に、更に中心から下に綿棒を動かして、内部の水分を押し出すとともに、シールを密着させます。
シール面積が小さい場合は2方向への密着作業で問題ありませんが、面積が大きい場合は、中心から放射状に数回にわたってこの作業を繰り返します。
1時間ほど放置して水分を完全に乾燥させれば作業完了。やはりシール面積が大きい場合は3~4時間放置したほうが良いのですが、1/144スケールの場合は1時間で十分だと思います。
■(次ページ) メタリックのシールは水貼りしない!!