【週刊 電撃スパロボNo.003】サイバスター (精霊憑依Ver.)を作る<その3>

更新日:2015年10月14日 11:52

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毎週月曜日更新! 『週刊 電撃スパロボ』コーナーでは、現在「サイバスター(精霊憑依Ver.)Premium Edition」を製作中。今回は、後ハメ加工など、工作のポイントをお届けしていきつつ、到着したばかりのパッケージイラストなどなど、ボリューム満点の内容でお届けします。

 

■モデラー:

富永高志(とみなが たかし)…電撃ホビーマガジンでも『スパロボ』関連作例を多く担当。

 

 

■「サイバスター(精霊憑依Ver.)Premium Edition」の工作について

編集部: さて、今週も「サイバスター(精霊憑依Ver.)Premium Edition」を製作していきましょう……実際、かなり製作が進んできたわけですが、実際に製作しながら、ここは気をつけた方がいい、という部分はありましたか?

 

富永: 全塗装で仕上げることを考えると、いわゆる後ハメ加工をしたほうが良い部分、というのが数カ所存在します。実際にお見せしつつご紹介していきましょうか。

 

編集部: よろしくお願いいたします。

 

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▲フェイス部分(A19)とトサカ(A9+M3)はそれぞれの突起を写真のようにカットする。この加工により保持力が低下するため、最終的な取り付けには接着が必要になる。

 

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▲カカト(H6+H20)は画像のように受け部分の穴を広げ、爪(L6+L7)の凸部も若干削る。この上から外装(E5,E13)を取り付けるので接着は不要だが、保持力を高めるなら接着を推奨。

 

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▲アンクルガード(E7,E8)はピンの受けを画像のように削る。足首パーツ(I9)のピンもほんの少し削ると後ハメができるが、削りすぎると保持力が低下するため、少しずつ調整していくのがコツ。

 

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▲前腕部は画像のように接続部を削って後ハメ化。ここも最後に接着して強度を確保する。

 

富永: 本キットに関しては、この辺りのパーツを後ハメ加工すれば、塗装のときにかなり楽になると思います。

 

編集部: ちなみに後ハメ加工時に注意することはありますか?

 

富永: 後ハメ加工をしてしまうと、どうしても強度が低下してしまいますので、完成後のことも考えれば、闇雲にやれば良い、というものではない、というところですね。関節周りの保持力が低下したり、パーツ同士の接着が必要になってしまう部分もありますから。

 

編集部: なるほど。

 

富永: 本キットだと、上腕や太モモなどはパーツの合わせ目がモールドとして処理されていますから、ここは後ハメ加工しなくても後から簡単に関節が組み込めるようになっているんです。そういう部分が、よく配慮されているなぁ、と感じますね。

 

編集部: 他に気になった部分はありますか?

 

富永: 素組みをしたときに、完成後、目立ちそうな部分の肉抜き穴や押し出しピン跡を処理しましたね。

 

編集部: ああ……プラモデルとしてはどうしても発生することではありますが、動かしたときに目立ちそうな部分を、仮組みの段階でキチンと見つけておきたいですね。

 

富永: はい。たとえば、肩や胸から突き出している装甲パーツの裏側(D3、C5、C8)や、肩関節基部(G25,26)が、足回りだとヒザ装甲(D5)の裏側の押し出しピンの跡と、足首関節部(I9)が、少し目立つと感じましたので、ポリエステルパテ(ポリパテ)で埋めています。

 

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▲肩や胸部の鋭く尖ったパーツの裏面をパテで埋めている。

 

富永:またスカートの裏側は、派手に見える部分であるため、ここもポリパテで埋めました。このあとで「装甲の重なり」を意識したスジ彫りを行います。

 

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富永: あとは、各所の装甲のフチを薄く削りこんでいます。ナイフでカンナがけを行ってから、サンドペーパーで整えました。こうした加工は全身に行うことで、見た目にアクセントを付けることができます。

 

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▲腕部装甲(E12)など、装甲のフチが薄く見えるよう削りこんでいる(右が加工前、左が加工後)。

 

編集部: こうすると、かなりシャープな印象になりますね。

……さて、この後は塗装、なのですが、ちょっと多めに時間をとれればと思っています。先日、関東も梅雨入りしましたので。湿気で塗装失敗したら大変ですし……。

 

富永: そうですね。ちょっと時間をいただきまして、次々回にいよいよ完成! という感じになるかと思います。

 

編集部: では6月29日の完成をお楽しみに! あ、今回はもう少し続きます!

 

 

■「サイバスター(精霊憑依Ver.)」パッケージイラスト公開!

現在製作中の「サイバスター(精霊憑依Ver.)」では、通常版とPremium Editionにそれぞれ異なるパッケージイラストが採用されています。制作は「エグゼクスバイン」「ガリルナガン」に続き、森下直親氏が担当されていますが、そのパッケージイラストが到着しましたので、お届けしましょう。

 

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▲「「サイバスター(精霊憑依Ver.)」通常版パッケージ。

 

通常版のパッケージイラストでは、サイバスター時に使用していた「ディスカッター・乱舞の太刀」を昇華させた「真伝・乱舞の太刀」使用時のポージングを再現。マサキの師匠で、剣皇と讃えられたゼオルート・ザン・ゼノサキスの技の冴えを再現した剣技で、『魔装機神III』まではサイバスターの最強武装として猛威を振るいました。

 

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▲「サイバスター(精霊憑依Ver.)」Premium Editionパッケージ。

 

一方、「Premium Edition」のパッケージイラストでは「ラプラスデモンモード」を発動させたサイバスターが描かれています。『魔装機神F』で追加された「アカシックノヴァ」使用時に移行する本形態はこのキットでももちろん再現されています。「アカシックノヴァ」は、巨人族の王たるカドゥム・ハーカームをクロスゲートの彼方へと葬り去った、「真伝・乱舞の太刀」すら上回る超必殺武器なのです。

 

いずれも魅力的なパッケージイラストとなっていますので、店頭で見かけたらぜひ手にとってみてくださいね。

 

■コラム 風の魔装機神「サイバスター」機体解説

予言された魔神の出現による地底世界ラ・ギアスの危機に対抗すべく、神聖ラングラン王国が開発した人型汎用兵器が“魔装機”である(後にラ・ギアスの人型汎用兵器の総称となる)。

 

魔装機は一部の例外を除き、精霊との契約によりその加護を受けており、わけても高位の4大精霊(風、炎、水、大地)と契約した4機の“魔装機神”は、絶大な性能を有する。

 

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▲サイバスター

 

風の精霊・サイフィスと契約した本機・サイバスターは、全魔装機の中でも群を抜いた機動性を誇り、神鳥ディシュナスを模した巡航形態・サイバードへの変形機構や、MAP兵器(Mass Amplitude Preemptive‐strike Weapon=大量広域先制攻撃兵器)に分類されるサイフラッシュなどを備えた、非常に強力な機体である。そのほか、単独で地上世界との行き来ができるゲートを開く能力も有している。開発者はラングラン王室アカデミーの練金学士であるウェンディ・ラスム・イクナート。地上世界から召喚された少年マサキ・アンドーを操者(パイロット)として、地上では鋼龍戦隊、ラ・ギアスでは魔装機神隊(後にアンティラス隊)に身を置き、L5戦役、インスペクター事件、三國戦争、第四次シュテドニアス南北戦争といった、世界の命運を賭けた幾多の激戦をくぐり抜けた。

 

マサキは数々の戦いの中で、サイフィスと一体化することで、魔装機神の力を最大限に引き出す「精霊憑依(ポゼッション)」に開眼。当初は自身の意志で発動することは不可能だったが、修業を経て完全に修得した後は、サイバスターの機体や武装形状も大きく変化し、さらに強大なポテンシャルを発揮するようになった。初出作品は1991年発売の『第2次スーパーロボット大戦』。

 

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▲数多の戦いを経て、マサキとサイフィスの意思が同調、「精霊憑依(ポゼッション)」を果たしたサイバスターの姿。全身にアストラル装甲が追加されているのが外観上の大きな変化となる。戦闘力も大きく向上し、既存の魔装機の常識を覆るレベルの戦闘力を発揮する。

 

 

<関連情報>

スーパーロボット大戦 公式サイト

http://www.suparobo.jp/

 

最新作! 『スーパーロボット大戦BX』公式サイト

http://srw-bx.suparobo.jp/

 

コトブキヤ公式サイト

http://www.kotobukiya.co.jp/

 

<DATA>

サイバスター(精霊憑依Ver.)Premium Edition

■ノンスケールプラスチックキット

■全高:約200ミリ

■価格:9,200円(税抜)

■原型製作:桑村祐一

■発売元:コトブキヤ

※「Premium Edition」はコトブキヤショップ(秋葉原館、大阪日本橋、オンラインショップ)限定品です。

 

TEXT by  黒峰澄一、電撃ホビーウェブ編集部

(C)SRWOG PROJECT

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