迷彩仕様のジェスタに筆塗り仕上げの旧キットガンダムなど、電撃ガンプラアカデミー2019年6月編

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2019年6月に投稿された作品から、サクライ総統がピックアップした作品を紹介。全投稿作品はワンダースクールにて公開中です! 今月選ばれた5作品は以下のとおりです!

 

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サクライ総統のピックアップの5作品

作品名:RGM 06X JESTA 迷彩仕様(niccaさん)

丁寧な迷彩が好感のもてる作品です。ご本人も仰られていますが機体のディテールが複雑なので塗装は苦労されたと思います。エアブラシを使った“ボケアシ”のある迷彩でしたら気の赴くままに楽しく塗装ができるのですが、本作のように丁寧な“クッキリ塗り分け迷彩”の場合、塗り重ね順の構想と丁寧なマスキングが不可避となりますが、全てをクリアして完成に辿り着いています。現用風の迷彩色もジェスタという機体にとても似合っていると思います。撮影技術もお上手だと思いますが、次はライティングを工夫するとさらに雰囲気がよくなるかと思います。

 

作品名:ハーフキャノン(ウェザリング)(071914さん)

複数の色(塗料)と技法で塗り重ねたウエザリングがお見事です。とても初めての汚し塗装とは思えないほどです。かなりハードなウエザリングですが機体的にも基本塗装の色味的にもとても似合っていると思います。本体の色味に対して汚し色のチョイスもいいですが、肩のガトリングやバックパックなどの基本色が秀逸です。もっともこの手のウエザリングがは栄える色選びだと思います。ウエザリング技法も色選びも間違いは全くありませんので、このままガンガン作り続けてください。きっと1年後はとんでもなくお上手になるであろうことが現時点で予想できます。

 

作品名:ジムライトアーマー(MSgpoさん)

HGUCとは思えない丁寧な作品です。ご本人は汚しが「控えめかな?」と仰られていますが、僕個人としてはちょうどよい加減だと思います。とはいえこれだけ丁寧な仕上げができる方なので、ハードウエザリングを施しても、この清潔感が失われる事はないだろうと容易に想像がつきます。何よりもオレンジの発色が最高です! 華やかになりがちなオレンジを重く・重厚な印象に塗られた事はお見事です。調色よりも塗装法と他の色、加えて立たせ方・写真のライティングまで全てが機体の色味を引き立てていると思います。ぜひ現物が見てみたくなるお見事な作品です。

 

作品名:ガンタンク砂漠迷彩・現地カスタム(とおるさん)

工作・塗装共に非常に丁寧な仕上げで大変好感が持てる作品です。これだけ形状変更を行う場合、技術力が伴っていないと新造部分がキットのディテールに比べて浮いてしまい不自然になるのですが、工作力・デザイン性ともに自然に溶け込んでいて見事なまとまりを見せていると思います。迷彩も2色に絞った事が色彩的にも成功だと思いますし、控えめで清潔感のある汚し方からも手慣れている方の作品である事が伝わってきます。お見事な作品です。

 

作品名:1:144 RX-78 リアルタイプガンダム(23682さん)

旧キットをここまで丁寧に仕上げるのは大変だったと思います。現在主流のHGやMGと比べると一体化されたパーツで構成されているため、ガンダムのような複数色で構成された機体は特に塗り分けが大変です。旧キットはマスキング&エアブラシで塗装を行うよりも、23682さんのように筆塗りの方が適しているかもしれません。80年代初期の第一次ガンプラブームの時は当たり前のように手描きしていたマーキングですが、デカールも豊富に発売されている現代にあえて手描きというハードボイルドな姿勢に感心しました。

 


サクライ総統の総評

今月もたくさんのご投稿ありがとうございました。じつは最近「塗装って便利でだなぁ……」と改めて思っております。何を唐突にと思われると思いますが、この数カ月しみじみと感じているのです。と言うのも、電撃ホビーウェブで連載させていただいている〈素組みでガンプラ〉にて、ここ数カ月に渡り成形色活かしたフィニッシュ方法を改めて基礎から掲載させていただいています。元々このコーナーは無塗装派モデラー向けの企画・連載なので、基本色は成形色を活かし、汚しやポイント塗装だけで仕上げる方法を掲載しています。模型には定期的に一年生が入ってくるので、今回改めてゲートカットからヒケやパーティングライン処理などから、合わせ目処理などについて解説しながら、様々なパターンを改めて検証・実験を行っています。しかしこの“成形色を活かして”というのは一つ一つの工作過程に大変丁寧な作業が求められる製作法です。ちょっとしたゲートの欠けや白化から、表面処理に至るまで完璧に近いレベルでの仕上げを要求されます。塗装仕上げであれば、これらの全ては塗装を施す事でカバーする事ができます。失敗も含めキズも凹み、合わせ目さえも塗料で覆い隠せば完成後は全く気付かれる事がありません。しかし、この大変便利な“塗装”という技法を封じられると、今までどれだけラフな工作を行っていたかに気付かされます。逆にいえば改めて基本工作の見直しと再トレーニングになるので、忘れかけていた大切な物を思い出させてくれます。そんな意味も含めて、成形色を活かしには更に難易度の高いキットにも挑戦してみようかと思っています。工具や材料が便利になると、むしろ基礎的な技術が疎かになるという一面があるかも知れません。本コーナーの投稿される方もたまには成形色活かしで製作してみる事をお勧めします。自分でも気付かなかった弱点を再発見できるかもしれませんよ??

 

ではまた来月。たくさんのご投稿をお待ちしております。

 

 


 

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